政治ジャーナリスト田崎史郎氏が2日、日本テレビ系「ウェークアップ」(土曜午前8時)に生出演し、衆院選で過半数割れした与党の自民党内での責任論について分析した。
田崎氏は現時点では、決選投票では石破茂首相への投票が多数になるとして、首相に再任される見通しを示した。一方、選挙の大敗については森山裕幹事長の責任問題が浮上すると指摘。「問題は森山さんでして、来週7日木曜日に自民党の両院議員総会が開かれて、そこで森山さんについて厳しい声が上がることが想定されるんですね」と語った。
続けて「それは自民党がなぜこれほど負けたか、と分析しますと、投票日の4日前に、自民党の非公認候補に2000万円を配ってた、ということが明らかになるわけです」と、裏金問題で非公認となった「裏金議員」の地区の政党支部にも「活動費」名目で金が振り込まれていた問題を話題にあげた。「これは石破さんが指示して出したわけではなくて、自民党が出しているわけです。そうなると、自民党の責任者である幹事長、森山さんの責任が問われることになる」と解説。「どれくらい批判が上がるか、ということによって、ちょっとまだ続投するかどうか、微妙なところがあります」と語った。
ここでコメンテーターの金子恵美氏も「かなり大きいですよ、2000万円の問題は。不満は相当あがってますよ。最後、足引っ張ったのは本当に執行部だ、と(多くの議員が)思ってますよ」と同調した。
一方で田崎氏は「今はそんなに(党内で)石破下ろしは起きていません」と分析。「自民党にとって一番大事なのは権力を維持することなんです。首相指名選挙で自民党総裁が選ばれなければ、政権を失うことになるので、今はとにかく石破さんで首相指名選挙をしのいで、権力を維持しようとしている」と私見を語った。