NHKは20日、虚血性心疾患で17日に76歳で亡くなった俳優西田敏行さんをしのんで「【西田敏行さんをしのんで】ファミリーヒストリー選」(日曜午後11時45分)を再放送した。初回放送は17年10月4日で、放送当時は69歳。西田さんの人生を振り返る際、「敏行」の命名理由が明かされる場面があった。
西田さんの実父今井泉は、52歳の時に郡山への転勤を命じられる。その職場で出会ったのが、実母の紀惠で当時21歳だった。31歳差ということもあり、双方の家から反対されたが押し切って2人は結婚。その2人の間に生まれたのが西田さんだった。「何事にも動じず、素早く行動してほしい」という意味で父から「敏行」と名付けられた。その後、西田さんは5歳の時に実母の姉夫婦に養子へ出された。
番組の取材で今井家の本家が大阪府和泉市にあることが判明し、先祖は和泉国伯太藩家老職を務めていたという。実父今井泉の人となりについては、威風堂々、気配りができて仕事はていねいだったという。場を盛り上げたら天下一品で裸踊りを披露し、どの職場でも周囲には人が集まったという。
西田さんは「実父の実体が見えてきて、何かよかったですね」とコメント。「裸踊りのくだりは、私も『釣りバカ日誌』という映画を撮って、最初にアイデアとして、面白いことをやろうと言ったら、裸踊りだったんですね」と振り返った。続けて「人前でポンと歌を歌うところも受け継いでいると思います」と語った。