歌手藤あや子(63)が1日、東京・新宿ピカデリーでドキュメンタリー映画「恋するピアニスト フジコ・ヘミング」(小松荘一良監督、18日公開)の完成披露舞台あいさつを行った。
今年4月に92歳で亡くなったフジコさんと藤は交流があった。「初めて会った時は緊張しました。今度、保護猫の里親になるんですと言ったら『猫は恩返しをしてくれるわよ』と。本当に猫は恩返しをしてくれるんです」。
映画の印象について藤は「小松監督は奥の部分まで引き出すけれど、それが生々しくなく美しい。浄化されていくような映画です」と説明。フジコさんの生きざまについて「力強いけれど、少女の様に繊細でガラス細工のような人」と紹介した。
映画で最も印象に残る言葉は最後のシーンにあるという。「フジコさんの思いは最後におっしゃっている言葉。胸にとどめておきたいすてきな言葉です」。そして「この場にいないのが残念ですが、どこかお席で見ていると思う。これからもフジコさんのように、すてきに純粋に格好良く生きていきたい」と話した。
今作は、18年に公開され異例のロングランヒットとなった映画「フジコ・ヘミングの時間」と同じようにフジコさんに密着した作品。
小松監督、ラジオパーソナリティーのクリス智子も登壇した。