歌手松田聖子(62)の初期作品の作詞を手がけ、昨年11月に肺炎のため75歳で死去した作詞家三浦徳子(みうら・よしこ)さんの作品集「Seiko My Love ~Yoshiko Miura Works~」が、三浦さんの命日の11月6日に発売されることが1日、分かった。三浦さんが松田に提供した全30曲が収録される。
80年4月発売のデビュー曲「裸足の季節」をはじめ「青い珊瑚礁」「風は秋色」「夏の扉」などの名曲がCD2枚組で収められる。「青い珊瑚礁」は韓国の5人組女性グループNewJeansのHANNIが6月の東京ドーム公演でカバーし、若者の間で大きな話題となるなど、再び注目度も上がっている。三浦さんの生前の貴重なコメントが掲載されたライナーノーツ(解説文)や、松田の特別寄稿文なども収録される。
三浦さんは78年に作詞家としてデビュー。松田の他にも吉川晃司の「モニカ」や岩崎宏美の「万華鏡」など多くのアーティストの楽曲を手がけてきた。ライナーノーツの中で、松田の魅力について「だっていい声だったから。そのときになかった声。ポップだったし、声がいくらでも出たのよ。彼女みたいな声の人はいなかった」と伝えている。
松田は「三浦徳子先生に作詞をしていただいた曲の主人公の女の子は、可憐(かれん)でかわいく、そして、時にセンチメンタルで、私は、先生の歌詞の世界が大好きでした」と明かした。「44年たった今でも、先生に書いていただいた曲を歌うと、胸がワクワクして、あの頃の気持ちがよみがえります。私にとって、すべての曲は、とても大事な宝物です」とコメントを寄せた。