お笑い芸人の小籔千豊（50）が23日、カンテレの情報番組「旬感LIVE とれたてっ！」（月～金曜午後1時50分）に出演。疑惑告発文書に揺れる斎藤元彦兵庫県知事について言及した。
県議会の調査特別委員会（百条委員会）はこの日、斎藤氏の「パワハラ」に関し、経緯を知る立場などにある職員6人の証人尋問を非公開で初めて実施した。全職員を対象に行った知事疑惑に関するアンケートの中間結果も公表し、パワハラを見聞きしたとする職員の割合は38・3％となった。アンケートの自由記述欄には伝聞として「お前はエレベーターのボタンも押せないのかと罵倒された」「公用車内で激怒し前方座席を蹴った」などの記載もあった。
小籔は「アンケート、ウソを書いてる可能性もあるので、さもやったかのように確定して言うのは違うのかもわかりませんが」と前置きした上で、「知事って、僕らが『知事、偉い人ですね、偉いさんですわ』って言うのはええと思うんですが、知事側は『俺は別に偉いない』と思っててほしい」と持論を展開。
所属する吉本新喜劇のベテランには、ずっとキャリアを積んできた先輩として「偉い」と敬意を表しているが、「知事って別にずっとやってきた人じゃない。『ここの取り決めさせていいですかね？』と言うて、『じゃ、お前やれや』と言われた。任務は重要かもしれないが、先輩でもなければ偉いわけでもない」と自身の考えを示した。
その上で「周りから『偉いですね、知事』と言われたら、建前というか雰囲気はあってもいいと思いますが、『手を挙げたときに皆に（票を）入れてもらって決める権利があるやつやねん』と思っといてほしい。これは全知事になんですけど。あなたは下から上がっていったわけやない」と、権力を持つ立場の人間に持ってもらいたい心の持ちようを訴えた。
斎藤氏はパワハラ疑惑に関し、「県政をよりよくしていくために必要な指導、指示をした」と強調したが、小籔は「別に（公用車で）蹴らんでええですわ」と行き過ぎた指導には否定的。「蹴ったりする人がもしおるなら、それは『お前、偉いと思いすぎやぞ？』って思います」と一蹴していた。
