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【陸上】米国人の短距離コーチが五輪追放 女子選手3人に性的並びに精神的虐待の疑い


パリオリンピック(五輪)陸上男子短距離でカナダとイタリア人選手のコーチを務めていた米国人ラナ・ライダー氏(54)が、米フロリダ州で女子選手3人から性的並びに精神的虐待の疑いがかけられていることが週末に発覚し、五輪から追放されたことが明らかになった。

米ニューヨーク・ポスト紙によると、マルチェル・ヤコブス(イタリア)とアンドレ・ドグラス(カナダ)を指導していたライダー氏が、フロリダでの訴訟に関する記事をタイムズ紙が掲載した翌日に追放されたという。この情報が、米国陸上競技連盟から同氏をコーチに認定したカナダ側に提供され、資格が取り消されたと伝えている。同氏の弁護士ライアン・スティーブンソン氏は、カナダ五輪委員会が認定を取り消す公式文書を送る予定だと伝えられたと述べている。

被害者の一人は、同氏から性的・精神的虐待と嫌がらせを受けたと主張し、他の告発者はコーチから性的・言葉による嫌がらせを受けたと述べているという。弁護士のスティーブンソン氏は、英ガーディアン紙に「金銭的利益を求める元選手らによる何年も前の訴訟に基づいて、不当に五輪コーチ資格を剥奪された」と主張している。

この訴訟の被告には、米国陸上連盟、ライダー氏のクラブと会社、プーマ、アディダスも名を連ねているという。

同氏を巡っては、21年に性的違法行為の申し立てを受けた米国セーフスポーツ協会が調査し、12カ月の保護観察処分を受けており、その後に同氏をコーチに認定したカナダ五輪委員会の決定に世界陸上連盟は疑問を呈し、厳しい調査を行ったという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)

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