英歌手アデル（36）が、3日にドイツ・ミュンヘンで行ったコンサート中にパフォーマンスを中断してパリオリンピック（五輪）陸上100メートル女子決勝戦を観客と共に大スクリーンで観戦した。
アデルは7万5000人の観客と共に、11秒のレースを見届けるためステージ上の大スクリーンにパリからの生中継画面を映し出した。複数のメディアによると、セントルシアのジュリアン・アルフレッドが10.72秒で同国史上初の金メダルを獲得すると会場は静まり返ったという。
世界王者のシャカリ・リチャードソン（米国）は2位で銀、同じく米国のメリッサ・ジェファーソンが3位で銅メダルを手にした。
衝撃を受けるファンにアデルは、アルフレッドの偉業をたたえて拍手を送るよう呼びかけた後、「ショーを続けましょう。素晴らしい、セントルシア！」と叫び、パフォーマンスを再開させたという。この様子はX（旧ツイッター）でも拡散されている。
アデルは前日の初日公演でも、ファンに向け五輪で世界クラスのアスリートを観ていると、「あの着地はちょっと危なかった」「彼女の足はまっすぐじゃなかった」などとつい思ってしまうと告白。「もし私が同じことをやろうとしたら、死んでしまうでしょうね」と話して会場を盛り上げていた。
アデルはミュンヘンで今月31日まで10公演を行う予定になっている。（ロサンゼルス＝千歳香奈子通信員）
