芸能界きってのバスケ通、お笑いトリオのハナコ岡部大（35）が、パリ五輪に出場中のバスケットボール男子日本代表「アカツキジャパン」に熱血エールを送った。52年ぶりの五輪勝利（不戦勝をのぞく）と決勝トーナメント進出を懸け、1次リーグ最終戦となるブラジル戦（日本時間2日午後6時開始）を前に、バスケ愛を前面に出して展望を語った。
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ブラジル戦の2日前。「お待たせしました！」。岡部は手に入れたばかりの特注ユニホームを手に、取材部屋に現れた。袖を通し、「気持ちが入りますね。ブラジル戦が本当に肝なので、その前に手に入れられて良かった」と頬を紅潮させた。
バスケを語らせたら止まらない。自身は小4から早大1年時までプレー経験があり、昨夏にはYouTubeでバスケ専門チャンネル「ハナコ岡部のオカBB」を開設。コントとバスケなら「100：0でバスケの方が楽しい！」と即答するほど、その愛にウソはない。現在開催中のパリ五輪もしっかりチェック。惜敗するも勝利に紙一重だったフランス戦には「あんな試合を見せてもらえる日が来るなんて感激でした」と熱狂した。48年ぶりに五輪の自力出場を決め、世界の強豪と渡り合う日本代表。その強さについて「ホーバス監督のバスケは、打てるタイミングでどんどんシュートを打つという早いバスケット。その姿勢が選手全員に浸透しているので見ていて楽しいです。ホーバスジャパンは女子にも合っていましたけど、男子にもすごく合っていると思いますね」。語れば語るほど、言葉は熱を帯びる。
1次グループ最終戦は世界ランク12位のブラジル。「強豪でフィジカルが強いイメージ」とし、警戒する選手には、BリーグのA東京に所属するレオナルド・メインデル（31）を挙げた。「日本のバスケ、手の内を知っていて要注意かなと思います」。勝利を引き寄せるなら？ 「相手に合わせるというよりも、今までやって来たバスケをいかに全員でやれるか、なのかなと思います。攻撃面では、スリーポイントの確率の差がドイツ戦とかは出たと思うので、いかにその確率を高くするかがポイントかなと思います」と分析。ディフェンス面では「相手にオフェンスリバウンドを取られずに全員で絡んでいく。本当に全員で相手にセカンドチャンスを与えないというのが大事だと思います」と展望した。
岡部が期待するキーマンは、富永啓生（23）。「同い年の河村（勇輝）選手の活躍を見て絶対に燃えていると思う。ブラジル戦で出るタイミングがあったら、スリー（ポイントシュート）の爆発を期待したいです」。吉井裕鷹（26）にも注目する。「第1戦から、オフェンスでも要所のスリーとかリバウンドの部分でもすごく体を張っている。全部に絡んでいって頑張ってくれているなと思うので、ブラジル戦でも期待したいです」と仕事人を信じた。
日本代表の姿は自身にとって「やる気が出る」日々のエネルギーという。「目標としているベスト8、やってくれると思う。夢の続きを見せてくれるんじゃないかと思わせてくれるメンバーですね」。9600キロ離れたパリの熱狂を活力に変え、日本から声援を送った。【望月千草】
ハナコの第8回単独公演2024「そのうち」が、9月6日から3日間（5公演）東京・草月ホールで開催される。「3分後も300年後も全部“そのうち”。広く捉えて未来。そういったコンセプトで考えています。何かしら“そのうち”にかかったネタが多いと思うので楽しんでもらえたら」と現在、絶賛ネタを制作中。11月9日には岡部の地元・秋田（あきた芸術劇場ミルハス中ホール）、同17日には秋山寛貴（32）の地元・岡山（おかやま未来ホール）での凱旋（がいせん）公演も予定している。
◆岡部大（おかべ・だい）1989年（平元）5月30日、秋田県生まれ。小4からバスケットボールを始め、秋田高3年時には、県のインターハイ予選準決勝で能代工（現能代科学技術）に大敗し号泣。ポジションはポイントガード。早大スポーツ科学部に進学後も一般入部で競技を続けるが、けがにより1年で退部した。その後はお笑いに転向し、菊田竜大（36）、秋山寛貴（31）のコンビに合流する形で14年にハナコ結成。18年のキングオブコント優勝。173センチ。
