＜ニッカンスポーツ・コム／芸能番記者コラム＞
VTuberを中心としたコンテンツ制作を行うClaN Entertainmentがコンテンツ配信プラットフォームなどを手がけるバルスと共催した「MUSIC VERSE Fes．」が6月9日にパシフィコ横浜で行われた。
リアルと配信の2元開催で、アイドルグループ、＝LOVEらとVTuberが同じステージに立ってパフォーマンス。イベントはテレビ朝日系音楽番組「MUSIC VERSE」から派生したもので、番組MCを務める＝LOVE野口衣織と、人気VTuber大空スバルがコラボレーションするなど、二次元と三次元の世界が融合したエンターテインメントの可能性を感じさせるイベントとなっていた。
＝LOVEは「青春“サブリミナル”」「＝LOVE」など出演者最多の6曲を披露。山本杏奈は「豪華な出演者の方々の中に入れていただけてうれしかったです。ファンの方の声援も力になりました。またお会いできるのを楽しみにしています。今日はありがとうございました」とあいさつ。野口、大空とともにイベントMCを務めた古坂大魔王は「（VTuberと）混ざるのがいいでしょ？ いいって言ってくれないと次がないからね！」と圧をかけて迫り、会場を笑わせた。
大トリを務めた大空は番組が1周年を迎えたことなどにも触れ「ありがとうの気持ちを込めました。緊張したんですけど、みんなで歌えて楽しかったです。最高のライブでした」と声を弾ませた。
イベントには花譜、理芽、ヰ世界情緒、因幡はねるらVTuberのほか、リアルアーティストとして和楽器バンドも出演して盛り上げた。
ClaN Entertainmentは22年4月に日本テレビの一事業から分社化された100％子会社として設立。社長には日テレ社員だった大井基行氏（30）が就任した。大井社長は以前のインタビューでVTuberについて「普段はできないこと、新しい可能性を引き出すツールでもある」と語っており、世界的に拡大を続けている市場について「装置も安価になってきており、今はいつでも誰でもVTuberになれる時代です」と力を込めていた。
ClaNは昨年もバーチャルライブ「バズリズム LIVE V 2023」も行っており、キヤノンなどの協力によるCG技術を惜しみなく使ったリアルとバーチャルが融合した最先端ライブを成功させた。今回も3D空間上のエンターテインメントスペース「SPWN」などを運営するバルスと協力し、見応えあるライブ映像を実現。メタバースなどが注目される現代において、さらなる発展が期待されるエンタメを見た気がした。【松尾幸之介】
