映画「キングダム」シリーズや「GANTZ」シリーズなどで知られる佐藤信介監督が16日までにnoteを更新。急性心不全で亡くなった俳優中村靖日（なかむら・やすひ）さんを悼んだ。
佐藤監督は、中村さんの突然の訃報に「信じられない思いでいっぱいで、しばらく言葉もありませんでした。なぜこんなに突然に。こんなに若くして」と驚きを隠さず、「大学の後輩だった中村君とは、学生時代、共に映画について語り、共に自主映画を作り、そして、出演もしてもらいました。たくさんの思い出があります」と、しのんだ。
「突然の訃報を聞いて、何も考えられなかった。受け入れられなかった。しばらくして、なぜか、深夜の小金井公園の満開の桜の下で、枝を揺らして桜吹雪を作り、万歳三唱をしながら大笑いした時のことを思い出し、涙が止まらなくなった」と悲しみをつづり、「会えば必ず映画作りや創作について話をしていた中村君。いつまでも学生時代、自主映画について話し合っていた時と、同じ気持ちで将来について話していました。きっといい雰囲気のおじいさんの役者になるんだとばかり思ってた。悔しさや悲しさや、なんで中村君が今、と言葉が行き来戻りつして気持ちの整理がつきません。こんな日が来るなんて、今も信じられません。謹んで、中村靖日さんのご冥福を、お祈りいたします」と追悼した。
大阪府出身の中村さんは武蔵野美術大学在学中から自主映画製作に関わり、松重豊、田中要次らが所属する「ザズウ」に入所。映画「ジョゼと虎と魚たち」（03年、犬童一心監督）などの出演を経て、映画「運命じゃない人」（05年、内田けんじ監督）で主演。その後も数々の映画や、NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」「ごちそうさん」などにも出演していた。51歳だった。
