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萩原利久 映画「朽ちないサクラ」で刑事役 主人公支える青年の秘めた思い


さわやかな雰囲気の中での、ふとした視線にセクシーさも漂う萩原利久(撮影・浅見桂子)

<情報最前線:エンタメ 映画>

実力派若手俳優として、出演作が相次いでいる。萩原利久(25)。映画「朽ちないサクラ」(原廣利監督、21日公開)では、初の刑事役に挑戦した。フジテレビの冠番組「萩原利久のwkwkはぎわランド」では俳優とは違う姿で人気を博している。子役を経て、いかに成長したのか。爽やかなイメージを残しながら、新たな一面を見せた作品への思いや今後の展望に迫った。【加藤理沙】

■色で例えるなら白

捜査権のない県警広報職員の森口泉が、事件の謎を独自調査し、真相に迫る異色の警察ミステリー作品。萩原は泉のバディ的存在となる年下同期の磯川俊一を熱演。泉への好意を胸に秘めた好青年が、調査を献身的に支える役どころだ。

脚本の印象から「磯川は色で例えるなら白。濁りのない印象で、あれだけ濃い登場人物の中にいると“濁っていない”という事柄も彼らと同じくらい大事な要素だと感じた」と話した。

「行動動機にもなり得る恋心」を大切に、原監督とも擦り合わせを重ねた。

「『好き』という感情は人を行動させる上で力がある。クリーンさを意識して、恋心をどれくらい出すのか。行動理由、僕が演じる上でどう見えるか? を意識しました。泉さんと行動することで、警察としての正義感、感化された部分も表現したかった。監督と入念に話をさせていただき、対峙(たいじ)する時、だらだら感情を出すのは避けることを着地点にしました」

■誰にも共感できる

主演の杉咲花(26)とは映画「十二人の死にたい子どもたち」以来、2度目の共演となった。

「初共演の時は役柄もあって、ほとんどお話をしていないんです。なので、2度目なのに『初めまして』という不思議な感覚。現場では映画とはかけ離れた会話もしました」

完成した同作に「外野から参加したシーンが多いので半分お客さんのような感覚。ゆがんだ部分、人間が織りなすやりとりを十二分に楽しめて、参加できて良かった」と振り返った。

撮影は桜の時期に合わせ、愛知県各地でロケを遂行。「桜の風景を広い絵としても楽しんで欲しい」という。さらに「起きる事件は共感に至らなくても、起きる様子は誰にでも共感できる要素」とアピールした。

「事件自体は生活からかけ離れているけど、起きるさまは現代社会に通じると感じます。真相は1つだけど、立場や環境、聴き方などあらゆる要素があって視点が多い作品。情報を得ることが簡単だからこそ、1つの出来事に対して、見え方も感じ方も違う今の社会と同じように。それが僕の中では印象に強く、今回挑戦した理由でもあります」

芸能界を志したきっかけは「小島よしおさんに会うため。全国の小学生がまねしたあの時ですね」と笑顔で明かした。フジテレビ系人気バラエティー番組「めちゃ×2イケてるッ!」で、「オカレモンJr」を務めた経験もある。子役時代は、バラエティー出演が多かった。

「小島さんに会いたいという動機だけだったので、将来この仕事を続けるかも定まっていませんでした」

小島とは現在、「萩原利久のwkwkはぎわランド」で共演中。「言ったもん勝ちです」と笑った。

「定期的に会える小島さんは僕がこの仕事を始めた頃に戻った感覚もありつつ、今は芸能界に入るきっかけになった恩人という感覚が強いですね」

■菅田将暉追いかけ

役者としての転機は、12年放送のTBS系日曜劇場「運命の人」だった。

「子役に合わせてくれる現場が多かった中、その現場は大人の芝居の現場に放り込まれた感覚でした。菅田将暉さんが兄役で緊張をほぐしてくれて、初めて人がお芝居する現場をしっかり目にした。そのまま菅田さんを追いかけて今の事務所に履歴書を送りました」

菅田は「現場で背中を見せて引っ張ってくれるタイプ」と分析。「僕が勝手に彼の現場に行って感じたことやまねしたいことを咀嚼(そしゃく)して勉強しました」。

萩原が一躍注目を集めたのは、凪良ゆう氏のBL代表作「美しい彼」シリーズ。「朝起きると、SNSに見たことない文字があふれて、新鮮だった」というほど国内外で反響があった。

「あの作品で知ってくださった方は多かったと思います。あんなに行くとは…ですけど(笑い)。真摯(しんし)に全員で良い作品を作ろうという目標のもと、一生懸命作って、そのまま広がった感じ。コンテンツがあふれる中、わずかなきっかけでも、見てもらえたことがありがたいです」

現在は職業のある役が増え「学生役がなくなって、1つ新たに生まれてきた過程」だという。今後は「リアルタイムの年齢に近い役を演じる中、その瞬間にしか出ない部分があると思う。今後数年に限らず、そういう部分を生かして続けていきたい」と力を込めた。

■子役デビュー

◆萩原利久(はぎわら・りく)1999年(平11)2月28日、埼玉県生まれ。08年に「LEGOブロック」CMで芸能界デビュー。子役での活動を経て、19年に「電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-」で山下美月とダブル主演を務め、ドラマ初主演。「美しい彼」シリーズで話題。映画「牛首村」「ミステリと言う勿れ」など出演。特技はバスケットボール。178センチ。血液型A。

■柚月裕子氏の小説を映画化

◆「朽ちないサクラ」 県警の広報職員である森口泉が親友・千佳の変死事件を独自に調査する中で、自責と葛藤を繰り返しながら警察内部の大きな闇に迫っていくさまが描かれる。「孤狼の血」シリーズで知られる柚月裕子氏の小説の映画化作品。

■ワクワク検証

◆「萩原利久のwkwkはぎわランド」 昨年9月スタートの初冠バラエティー番組。“wkwk(わくわく)”を追求する、架空のテーマパーク「はぎわランド」の園長として登場。ランドマネジャーに小島よしおを迎え、ワクワクするか検証する異色の番組。

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