俳優・財木琢磨(26)、荒井敦史(25)が2月某日、都内スタジオで『武田鉄矢・コロッケ特別公演』取材会を開いた。
武田鉄矢とコロッケが主演を務める博多座5月公演『武田鉄矢・コロッケ特別公演』が5月5~28日まで上演。公演では第1部『水戸黄門』、第2部『スペシャルオン・ステージ』の2部制で彩られる。財木、荒井の2人は2017年に放送されたBSテレビシリーズの『水戸黄門』で“助さん”こと佐々木助三郎を財木が、“格さん”こと渥美格之進を荒井が演じて話題に。しかも今年5月19日からはドラマ『水戸黄門』のシーズン2も全10話での放送も発表されるなど、再び2人の助格を楽しめるが、今回は舞台でも武田鉄矢演じる水戸光圀を助ける助格コンビとして登場し、大暴れする。
にこやかに取材会場に入ってきた2人。「ドラマは2シーズンまで一緒に過ごしているので息はピッタリですね」という荒井の言葉通り、掛け合いをして記者たちを爆笑させながら取材に応えていくものとなった。
今回の話を聴いたとき、荒井は「先代の里見浩太朗さんが演じられていたときに博多座で舞台版をやっていたのは知っていたので、僕たちにもワンチャンあったらいいなというくらいの感覚でいたんです。助格をやっているからこそ出れているというのでありがたいなと思っています。こんな豪華な出演陣で、『普通に客席で観たいよ!』というくらい(笑)」と、気持ちを。
財木は「地元が久留米なので、博多座で公演ができるというのは嬉しくて、親も嬉しがってくれて。博多座は行ったことがなかったので、早く早くと今から楽しみですね」と、故郷に錦を飾るような気持ちで待ち切れないといった様子。
舞台では武田の水戸のご老公に加えて、コロッケがニセのご老公となり、その下には“ニセの助さん格さん”の女形・夢之丞役の谷山知宏と大造役の吉田メタルがキャスティング。この強力な布陣に、実は2人とも戦々恐々だそうで、財木は「武田さんから今年の新年会で『安心しろ。お前たちのために見せ場作るから』と、言ってくれて。それも楽しみなんです」とは言うものの、荒井は「どういう内容になるか現状分かってないですけど、コロッケさんたちから『水戸黄門』をマネされすぎて、食らいまくってる感じのご隠居も見たいですね。そこを僕たちが『このやろう!!』とコロッケさんにつっかかっていくという感じになると面白いなって。でも、コロッケさんの仕掛けてくる笑いの猛攻に耐えられるのかな(苦笑)。コロッケさんは抜き身のようなお笑いへの真剣さでやってくるから。それに吉田メタルさんとかのニセの“助格”もデカイですよね」と、笑ってしまって演技ができるかが不安というと財木もうなずいた。
2017年のテレビドラマ第1期が始まった当時のことを、財木は「まさか舞台をやると考えてなくて。映像でいっぱいいっぱいだったんで」と、心情を吐露すると、荒井も「いっぱいいっぱいというレベルじゃなかったよね(苦笑)。勝手に追い込まれすぎてね」と、苦労をしみじみ。
では、映像から舞台となったときには、どういう違いが現れてきそうか尋ねると、財木は「舞台となると全身を見られることになるので、所作を考え直したりする方が良いのかなって感じています。習ってきたことではあるけど、どっかでおろそかになっている部分があるのかもしれないと思っているんです。僕は正座が苦手ですけど、そういうところも意識していかないといけないなと思っています」と、さらに細かい自身の演技をブラッシュアップしていくよう。
荒井は「常に観られている空間になるので、自分にセリフがないときの所作というのは観られているので琢磨の言っている通りかなと思います。あとは僕らより若い世代の方が観に来て頂いたときに、そこに寄り添えるようにしないと、僕らが目指している“僕らより若い世代に時代劇の良さを伝える”というところに行かないのかなと思うんです。歴史がある作品なので残すところは残しつつ、時代に対応して進化していかないといけないと思っていて」と語り、『水戸黄門』というコンテンツを通じて自身が持っている本音ものぞかせた。
そして財木が「とにかく初めての体験なので楽しみたいですし、そこで成長して、その後に続くかもしれない『水戸黄門』の映像にもつないでいけるような、進化を見せられたらと思います」と、意気込めば、荒井は「右に同じです(笑)」と、お茶目さ全開の姿を見せつつ、すぐに襟を正して「この舞台を観てドラマも好きになってもらえたらいいかな。1つの集大成だと思いますし、楽しみにして頂ければ!」と、抱負を語っていた。
『武田鉄矢・コロッケ特別公演』は5月5~28日まで博多座にて上演!