OVA『エスカクロン』舞台あいさつ付上映会が15日、東京・丸の内ピカデリーで開かれエスカ役・安済知佳、クロン役・安野希世乃、水島精二総監督、山口ひかる監督が登壇。エイベックスの田中宏幸プロデューサーが司会を務めるなか、ゆる~いトークが繰り広げられ集まった400人の観客を和ませた。
本作はWEBの音楽プロジェクトとしてスタート、2016年の朗読劇を経て、OVAにてアニメ化へとこぎつけた作品。『機動戦士ガンダム00』『鋼の錬金術師』『UN-GO』を手掛けたことで知られる水島精二氏を総監督に迎え、脚本には『アイドルマスター/シンデレラガールズ』の髙橋龍也氏、キャラクター原案には水無月徹氏と豪華スタッフが集結している。
作品は深い雪に被われた終末の世界・ターミナルと呼ばれる場所からやってきたクロンとエスカという2人の少女たちの姿が描かれる。2人は現代を旅し、その触れる音楽や景色によって、かかわった人の周囲とのつながりに変化をもたらしていくというハートフルなものとなっている。
第1話、第2話上映後に、まずは安野、安済、水島総監督が登壇。とくに安野はクロンに合わせて「サイドポニーにしてきました!」と、強調し上機嫌だったが、テンションが上がりすぎてしまったのかサプライズゲストだったはずの山口監督とイベント直前に会ったとネタばらししてしまい、場内は大爆笑!
その話題となった山口監督は、苦笑いしながら巨大なケーキを抱えて登壇。こちらは安野が今月9日の誕生日を迎えていたことに合わせてのサプライズバースデーで、デコレーションは作品キービジュアルのものに。これは安野も知らなかったようで、その場でぴょんぴょん跳びはねて大喜びだった。
トークでは2話分の中で6曲が収録される音周りも豪華な作品だが、それぞれの楽曲のエピソードが披露され、劇中の安野が歌唱する楽曲『戸惑いトレイン』(フライングドッグ)が今月26日に発売する安野の1stミニアルバム『涙。』のボーナストラックとなることも発表。
さらに、本日上映の2話まではこれまで2度公開されたそうだが、まだ1000人以下の目にしか触れていないレアなものであることや、この日はこれまでと少し違い、第1話、第2話ともにエンドカードがついたことなども解説されたり、足掛け6年という長期間にわたって細く長くプロジェクトが動いていることから歴史を感じさせる話も飛び出し盛り上がった。
今後のプロジェクトについては、とくに具体的な発表こそなかったが、水島総監督からは、ゆる~く動いているプロジェクトでキャスト・スタッフともに仲の良いチームということとともに、「忘れたころに出て来る作品なので、次に動きがあれば季節は変わっているんじゃないかなって思っています」と、アピール。山口監督は、「本当にいい人たちに恵まれて良いプロジェクトでした。口コミで広めて頂ければ」とうなずいた。
そして、安野は「どこも気を抜いたところがない、アニメーションに仕上がっています。この座組で、牛歩の歩みで作っていけたらと思っていますので、見守って頂ければ」と、呼びかけ、安済も「アニメになって世界を共有できたのは嬉しかったんです。また、何かで会えると信じています!」と、思いを伝え、その場を終演を迎えていた。
※記事内画像は(C)Terminal/エスカクロンproject