日用品、医薬品(漢方薬)、食品などの事業を行っている『クラシエ』は、暮らしの中にある大切なことを発見するプロジェクト『Feel the dot』(フィール・ザ・ドット)を開始。
その一環として、オリンピック2大会連続のメダリストで、昨年11月に結婚した卓球の福原愛選手(28=ANA所属)が参加した、実験動画『# feel the warmth ~人はぬくもりで会話できる~』を、4月1日より公開した。
これは、スキンシップをとることで愛情ホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が上昇するという科学データから着想し、「お互いの手に触れ合う」ことで、「ぬくもり」の可能性を引き出した、暮らしの実験動画だ。
福原選手が、「もし、出会わなければ、今の自分はなかった」と、断言する実姉のように慕う張莉梓(チャンリサ)コーチと参加。2人は、選手とコーチという関係の中で、世界一の卓球選手という夢に挑戦し、共に様々な困難に向き合ってきた。
体験した福原選手は、「大舞台で緊張している時に、張さんに支えられながら、試合に臨んでいること、その時の感情などを思い出しました」とコメント。張コーチは、「一緒に困難を乗り越えていく中で、分かち合った喜びや苦しみを思い出し、つい涙が出てしまいました」と、感涙するほど、熱いものがこみ上げた様子。
体験の結果は、ぬくもりを通じ、共に様々な困難を乗り越えた過去を振り返るきっかけとなり、改めて絆を確かめ合うことができたという。
他にも、3年前に親子になってから手を握り合ったことがない娘と義母。結婚から45年、プライベートも仕事も二人三脚で歩んできた夫婦。スキンシップで気持ちを伝えることができると考えているカップルという関係性の異なる3組が、それぞれ体験。ぬくもりを通じ、感謝や気持ちが通じ合うことができたという。
本動画での実験効果について、東邦大学名誉教授でセロトニンDojo代表の有田秀穂氏は、「“愛情ホルモン”と呼ばれるオキシトシンの効果といえるでしょう。人間は、言葉を使ってコミュニケーションするほかに、スキンシップを通じて、心のコミュニケーションをする能力も備わっています。心地よいスキンシップによって年齢・性別に関係なく脳内に、オキシトシンが分泌され、無意識的に絆や幸福感をもたらす働きがあります。また、スキンシップによるオキシトシンの分泌は、2人が同調するかたちで発生することも分かっています。そのため、言葉以上に相手の心を動かす力と癒す力を備えている」と、解説した。
有田名誉教授によると、スマートフォンやパソコンという優れた道具が普及した結果、いつでもどこでも誰とでも、簡単に言語コミュニケーションが取れるようになったが、この道具を使い続けることで、言語機能をもつ大脳が1日中酷使され続け、脳が慢性的にストレスを感じやすくなっているという。
「この脳ストレスを解消し、心を癒すために、非言語のスキンシップ行動が勧められます。オキシトシンを積極的に分泌させるスキンシップ行動は、脳のストレスを解消する効果」があるとか。
(※効果・感情にはそれぞれ個人差があります)
また、全国の20代から50代の男女400人に、「人とのコミュニケーションに関する調査」(※1)を行ったところ、「日本人の半数以上が、大切な人と直接会話する機会が減っていると自覚」しており、「日本人の3人に1人が、大切な人と会話する1日平均時間が“3分間”」という結果になった。
さらに、日本人の約70%がスキンシップの重要性を感じつつも、同じぐらいの人がスキンシップをとることに苦手意識を持っていることもわかった。
※1)■アンケート調査概要
調査名:人とのコミュニケーションに関する調査
調査方法:インターネット調査
実施期間:2017年3月
調査対象:全国の20代から50代の有職者男女400人
(20代~50代まで、男女各50人ずつで均等)
WebサイトURL:http://www.kracie.co.jp/kurashi/feelthedot/