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東大野球部100周年!取るぞ勝ち点、目指せ最下位脱出!


東京六大学春季リーグが4月13日(土)に開幕を迎える。今年はぜひ東京大学に注目してほしい。

2019年、東京大学野球部は創部100年を迎えた。東大野球部といえば『弱い』この一言で集約されてしまうだろう。2018年秋季リーグ終了時点で、六大学リーグの通算成績は253勝 1638敗 56分、勝率.134。(※1位の早稲田は1282勝762敗87分、勝率.627)

もちろん優勝は一度もない。

東大を侮るな

そんな東大だが、ここ数年は改革を行っていて明らかに強化されている。チームを率いるのは、東大現役時代に主将で豪打の四番打者として活躍した浜田一志監督(54歳・土佐高)。2008年にスタッフとなり、東大進学と野球との両立を目指す高校生と保護者から相談に乗ったり、オープンキャンパスで体験入部を実施するなど、スカウト活動を積極的に行った。実は、この浜田一志監督は元学習塾塾長で『部活しながら東大に受かる勉強法』(2009年・中経出版)という本の著者。「引退までは授業に集中するだけでいい」「ノートには必ず落書きをする」「不得意科目をあえてつくる」といった意外なアドバイスを述べている。

そんな異端監督が2013年に監督就任すると徐々に成果が表れる。

2015年春季大会では1勝し更新中だった最多連敗を94で止めた。秋季大会でも1勝を挙げると、翌2016年は春季3勝、秋季1勝し、通算250勝を達成した。2017年秋季にも3勝をマーク。150キロの速球を武器にしたエース宮台康平(23歳、神奈川・湘南高)は去年秋のドラフトで日本ハムから7位指名され、東大卒6人目のプロに旅立った。飛躍を期待された2018年は、一度も勝てなかったが(1引分有り)、ただ、去年は部員数が創部以来はじめて100人に達し、期待の若手は増員できたわけだ。創部100年目の今年は、ユニフォームを一新。「最下位脱出」を掲げ、チーム一丸となって勝利を目指す。

 

今年は、昨秋に一年生で神宮デビューを果たした速球派右腕・奥野雄介投手(2年・神奈川・東京開成・文科Ⅲ類7組)が面白そう。

打つ方では、プロも注目する辻井新平選手(4年・神奈川・栄光学園軟式野球部・法学部)。2年の春・秋、3年の秋で3割をマークする右打ちのスラッガー。主将を任され、チームを勝利に導く。

たかが1勝はみんなのデカイ1勝

かなり昔だが東大応援団の方と話したことがある。

「野球部をどれだけ全力で応援しても勝てないって、やりきれない気持ちになりませんか?」こんな失礼な質問をしたら、「六大学リーグだけじゃなく他の大会で勝つこともありますよ。その時は、自分たちの応援が力になったんだって誇りに思いますし感動ですよ。そこらへんの1勝と違うんですよ」東大の1勝はタダの1勝じゃない、宝くじとまでは言わないが、単勝一点買いで万馬券を当てるくらいの勝率くらいの気がする。

2019年の六大学野球は、東大がどこまでやるか興味を持ってみてほしい。

ベースボールマガジン 2018年6月号 (2018年05月02日発売)
Fujisan.co.jpより
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