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「とことんやるのは面白かった」前田敦子はサディスティックな監督?


WOWOW開局30周年記念『アクターズ・ショート・フィルム2』(2月6日午後5:00)の完成報告会が2月2日都内で行われ、青柳翔監督、玉城ティナ監督、千葉雄大監督、永山瑛太監督、前田敦子監督が黒の正装スタイルで登壇した。

5人の人気俳優が制作費・制作日数など同条件で25分以内のショートフィルムを制作する、WOWOW開局30周年記念プロジェクトの第2弾。世界から約6,000本のショートフィルムが集まるアジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル&アジア』のグランプリを目指す。

村上虹郎主演の『いくえにも。』を手掛けた青柳監督は「観る人によって解釈の変わる作品にしたかった」と配信・放送後の反応に期待を込めて「演出する上では代官山のTSUTAYAで購入した『監督のルールブック』を読み込みました」と初々しく回想。琉花主演の『物語』を手掛けた玉城監督は「モデル業など表に出る仕事をテーマにしたので、私が仕事で言われた言葉もセリフに入っているし、想像も入っています。私のことをリンクさせて見る方もいるのではないかと思います」と実体験も交えて物語を生み出したという。

『あんた』で監督・脚本・主演の3役を務めた千葉監督は、3役という点をフィーチャーされると「そんな大々的に取り上げられるとは!」と大慌ても「ご一緒した伊藤沙莉さんに代わりにカットをかけていただくとか、周りの方々に助けられながら」と共演者の協力を得て両立させたと感謝。役所広司主演の『ありがとう』を手掛けた永山監督は「役所広司さんがダメならば降りてもいいと思った」と念願のキャスティングに思いもひとしおで「僕から直接オファーをして主演を引き受けていただきました」と名優起用の舞台裏を紹介した。

柳英里紗&三浦貴大主演の『理解される体力』を手掛けた前田監督は、膨大なセリフ量について「一語一句覚えてと二人には伝えたので、相当大変だったろうなと。朝から晩までみっちりと撮影。凄いセリフ量だったので二人には感謝です。でもそれを楽しみながら撮影に挑んでくれた姿を見られたのが嬉しかった」と主演二人に信頼を寄せていた。

そんな前田監督の演出について、先んじて作品を見た永山監督は「サディスティック」と講評。それに前田監督は「とことんやるのは面白かった。『もうちょっと…』と粘ってたっぷりと時間をかけて撮るという贅沢をさせていただきました」と初監督作にして妥協しない演出スタイルを確立しているようだった。

一方、千葉監督は撮影を振り返り「すべてが印象に残るものばかり。いつか脚本を書きたいと思っていたので、執筆段階には生みの苦しみもあったけれど、楽しかった。いる部署によって自分で書いた脚本のはずなのに『これ違うかも…』と感覚が変わったりして」と驚き「美術打ち合わせは勉強になりました。今後は普段からも参加したいと思いました」と初の監督業を通してモノ作りの醍醐味を体感したようだった。

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