
邦画ホラー史上最大級の大ヒットとなる興行収入 23.4 億円を記録し、社会現象になった『事故物件 恐い間取り』。その大ヒットホラーシリーズ最新作、『事故物件ゾク 恐い間取り』が7月25日(金)より全国公開となります。
原作は実際に事故物件に住みつづける松原タニシによる『事故物件怪談 恐い間取り』シリーズ(二見書房)。「恐すぎて部屋に入れない」とノンフィクション・ホラーとして絶大な人気を誇り、シリーズ累計 40万部を記録する、実体験による著書が、スケールアップして映画化!渡辺翔太(Snow Man)が映画単独初主演。渡辺翔太は主人公「事故物件住みますタレント」桑田ヤヒロを演じ、ホラー映画に初挑戦する。ヤヒロと惹かれ合うヒロイン・春原花鈴役には畑芽育、ヤヒロが所属する芸能事務所社長の藤吉清役を吉田鋼太郎が務めます。
『事故物件 恐い間取り』に引き続きメガホンをとるのは、『リング』(98)で日本映画界のホラーブームを牽引しハリウッドへも進出、その後も数々のヒット作・話題作を生み出し続けるホラー映画の名手・中田秀夫監督にお話を伺いました。

――本作楽しく拝見いたしました!Xで「今回はホラー場面を撮りながら、心底興奮している自分にハッとさせられました」(https://x.com/HideoNakat86208/status/1935111029354328410 [リンク])と投稿されていましたね。
1軒目、2軒目、3軒目、4軒目…と事故物件が登場する中で、各物件の最後にピークが来るような構成になっていますよね。そのコアな表現を撮っている時に「うんうん、いけてる」と思えたんです。どの作品でも“いける”様に頑張っているのですが、30年ほど映画を撮っているので、繰り返しになっちゃいけないという気持ちもあり、最近は変則的な表現を使うことが多かったです。今回はもう、どストレートというか完全に直球勝負でやろうと。『女優霊』(1996)、『リング』(1998)といった僕の初期の作品に質感が似ているかも?と感じる時もあったのですが、それはむしろ良いことなのではないかと思い、本作を作り終えることが出来ました。
本日、「事故物件 ゾク 恐い間取り」の完成披露試写です。
TVのホラードラマで監督デビューさせてもらったのが30歳の時ですから、もう34年近くになります。「ホラー監督」と称されるのにずっと違和感(今もなくはないです💦)を持ってきましたが、特に今回はホラー場面を撮りながら、心底興奮(続く)—中田秀夫 (@HideoNakat86208) June 17, 2025
――霊の“恐い”だけではなく、その人が生きていた“人生”みたいなものもすごく感じる作品でした。
ありがとうございます。人が亡くなっても生き続ける想いみたいなものがあって、その想いがどう引き継がれていくのか、ということに興味があるのでそういった要素も取り入れています。
――渡辺翔太さん演じるヤヒロは「優しそうな人が憑かれやすい」という言葉がピッタリの青年ですが、そういった部分も含めて渡辺さんにオファーしたのでしょうか?
彼の、中性的とまで言うと大袈裟かもしれないけど、美白でスッキリした男子であるという見た目がまずホラー映画に向いているなと思いました。前作では亀梨さんが主役ですが、ホラー映画って女性が主演なことが多いですよね。女性の方がこの世ならざるものに迫られた時に、危機感がより強く出せるのでは?という理由もあると思うのですが、渡辺さんも霊をマッチョに跳ねのける感じもしないから。迫られた時の危機感が非常によく出るのではないかと思いました。
――観客も一緒にハラハラさせられる、ヤヒロ助かってくれ…!と思わせる主人公ですよね。リハーサルや撮影はどの様に進みましたか?
最初は畑芽育さんと2人で3,4時間ほどみっちりリハーサルをやってもらって、そこから出てきた課題などをクリアにしていきました。渡辺くんは少年時代から舞台やドラマで活躍しているけれど、映画は初単独主演ですし、本作の様な役柄は未経験ということで発声の仕方などを少しずつ調整してきました。撮影自体は1月半ばから入ったんですけど、クランクイン前のかなりの時間リハをやって、録画して、「今、自分の演技はこんな感じだ」という確認をしてもらいながら。
本番で、吉田鋼太郎さんと2人でのお芝居で、僕は予定していたよりもずっと長くカメラを回していたんですね。吉田さんとちゃんとバランスを取る形でお芝居をしてくれていて。うまさや進化ということもあるかもしれないけれど、彼はずっと人前でパフォーマンスをしてきた人だから、本番になるとグッとスイッチが入る人なのかもなと思いました。準備はもちろんしっかりしてくれるのだけれど、さらに集中力が高いと。
ちょっとアスリート的というか、撮影前はリラックスしている様に見えて、本番になるとギアが上がる感じがすごいなと感じました。

――素晴らしいですね。完成した作品を観てキャストの皆さんの反応はいかがでしたか?
初号試写で、畑さんが僕の隣の隣くらいの席でご覧になっていたのですが、「物件4軒目」くらいで座席の背もたれから身体を浮かして前のめりになっていたのが見えて。彼女の中でグッと引きこまれるポイントがあったのかな?と思いながら、観終わった後に笑顔で「プロモーション頑張ります!」と言ってくれて嬉しかったですね。加藤諒くんもすごく楽しんでくれていて。吉田さんは「ホラー映画という枠を超えて、映画として素晴らしい」と言ってくださって嬉しかったですし、渡辺くんもファンクラブのブログに感想を書いてくれたということでありがたいですね。
――改めてになりますが、大ヒットした前作の反響はどう受け止められていますか?
コロナ禍での公開で、時期によっては劇場も1席開けての営業だったと思うのですが、たくさんの方にお越しいただきありがたかったですね。僕も劇場に観に行ったのですが、劇場から出ていく時に大学生くらいの女性たちが「実は私の部屋も事故物件だったんだよね」と話しているのが聞こえて。「事故があって、一人住めば、その後は何も無かった様に貸し出せるのって恐いよね…」という感じで盛り上がっていて、リアルな感想を聞けることは嬉しいんですよね。監督がいるとは思わないだろうから批判が聞こえてくることもあるけれど、それもありがたい意見の一つなので。
――本作もお友達同士でキャーキャー言いながら観ると面白そうですよね。今日は素敵なお話をありがとうございました!

【STORY】
タレントになる夢を諦めきれず福岡から上京し、ひょんなことから「事故物件住みますタレント」として活動を始めることになった桑田ヤヒロ(渡辺翔太)。【必ず憑りつかれる部屋】【いわくつきの古い旅館】【降霊するシェアハウス】・・・ヤヒロはTV番組やSNSのためのネタ欲しさに事故物件を転々とし、それぞれの物件に隠された謎に迫っていく。しかし、優しく人一倍憑りつかれやすい体質の彼にヤバすぎる怪奇現象が次々と襲い掛かる!そしてある事故物件で想像を絶する恐怖とある真実に辿り着く――!
【作品概要】
■タイトル:『事故物件ゾク 恐い間取り』
■監 督:中田秀夫
■原 作:松原タニシ「事故物件怪談 恐い間取り」シリーズ(二見書房刊)
■出 演:渡辺翔太(Snow Man) 畑芽育
山田真歩 じろう(シソンヌ) 加藤諒 金田昇 諏訪太朗 佐伯日菜子
ますだおかだ なすなかにし 河邑ミク 松原タニシ 大島てる 田中俊行
亀本ゆず 笹原妃菜 櫂作真帆 森直子 笹原妃栞
正名僕蔵 / 滝藤賢一
吉田鋼太郎
■企画・配給:松竹 ■制作プロダクション:松竹撮影所
■公式X:https://x.com/jikobukken2025 ■公式Instagram:https://www.instagram.com/jikobukken2025/
■公式TikTok:https://www.tiktok.com/@jikobukken2025 ■公式サイトURL:https://movies.shochiku.co.jp/jikobukken-movie/
■クレジット:(C)2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会 ■公開:2025年7月25日(金) 全国公開