「闇バイト」をテーマにした教育ゲーム『レイの失踪』の導入が、全国で初めて実践女子学園中学校・高等学校で行われた。これを皮切りに、全国の教育機関で導入が進んでいく予定だ。
「猫探し」は犯罪の入口? 闇バイト追体験ゲーム 『レイの失踪』
『レイの失踪』は、リアルに再現されたSNSの中で闇バイトに迫る教育ゲーム。現在、SNSなどから特殊詐欺・強盗などの凶悪犯罪に加担してしまう「闇バイト」が大きな社会問題になっている。
警視庁による闇バイトへの警告は2024年内のもので1万件以上。昨年より大幅に増加しており、逮捕者の約8割が10-20代。その中には中学生も含まれているという。こうした状況に対し、「闇バイト」へ加担してしまうことを防ぐための教育プログラムとして作られたのが同作『レイの失踪』だ。
同作では「闇バイトの勧誘側がどのような手順でターゲットを見つけるのか?」や「闇バイトに加担してしまう人はどのような状況に置かれ、何に悩んでいるのか?」といった心理状態を、「謎解き」を通じて実践的に学ぶことができる。また、「猫探し」がまさかの車両盗難に繋がる事例など、一見普通に見える求人がどのように犯罪へ繋がっているかも学習可能。求人情報からの闇バイトの見抜き方の専門的なスキルまで知ることができるという。
さらに同作では、闇バイトに手を染めてしまった後についても描いている。なぜ抜け出せないのか、また、どうすれば抜け出すことができるのか?
闇バイトへの対策が具体的に学べる! 今後も学校現場や自治体との連携で提供予定
今回授業を通じて同作をプレイした生徒たちのうち、95%の生徒が「闇バイトに対する知識がついた」と答え、100%が「今後はSNSでの求人に気をつけたい」と回答している。同作は今後も学校だけではなく地方自治体や政府、家庭など様々な場所と連携して提供予定。導入希望の教育機関や自治体関係者向けのデモや説明会も実施しており、問い合わせを受け付け中とのこと。
(執筆者: ガジェット通信ゲーム班)