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“極端な健康法”を教える教師を描く『クラブゼロ』本編映像 “カルト教団の元信者”へ取材が人物像のヒントに


映画『クラブゼロ』では、ミア・ワシコウスカ演じる教師ノヴァクが主導する極端な少食『意識的な食事』に心酔する生徒たちの姿を描く。ノヴァクは「少食で健康と解放を実現」と主張するが、その推奨する食事法には矛盾とコントロールの意図が感じられる。授業で唯一従わない生徒ベンを説得するシーンでは、他の生徒からの同調圧力とノヴァクの強い言葉が印象的。監督のジェシカ・ハウスナーはカルト教団の元信者の話を元にノヴァクを構築し、ノヴァクの純粋さと恐怖を描写。親たちと学生たちの関係性もテーマに、食を通じて「親が子を守る」方法への疑問を投げかける。本作の公開とともに、映画モチーフのグッズも販売予定。

『クラブゼロ』場面写真

ミア・ワシコウスカ演じる教師が指導する食事法と、それに心酔していく生徒たちを描くスリラー『クラブゼロ』が12月6日より公開。本作の薄ら恐ろしい場面を切り取った本編映像を、監督の言葉とともにご紹介。グッズ情報も併せてお知らせする。

教師ノヴァクが指導する“意識的な食事”という健康法は、わずかな食べ物を意識的に味わうという極端な少食を勧めるものだ。ノヴァクは「少食は健康的であり、社会の束縛から自分を解放することができる」と言うのだが……。

ご紹介する本編映像は、授業を受けているにも関わらず、ひとりだけ“意識的な食事”を実践していないベンをノヴァクが説得するシーン。意欲的にこの授業に参加した他の生徒たちはすでにノヴァクの食事法に夢中になっていたが、奨学金目当てに履修しただけのベンは、学食でもいつもの食事を続けていた。それに気付いていたノヴァクは他の生徒たちの前に彼を呼び出したのだ。「今こそ束縛から解き放たれるときよ。本当の自分になるの。親や社会の期待に応えようとすれば、自分自身を見失う」「私たちの仲間になりたいと思わない?」――解放を謳いながらコントロールしようとしているノヴァクの矛盾や、鋭い視線でベンに同調圧力をかける他の生徒たちの様子に、なんともゾッとさせられるシーンとなっている。

“カルト教団の元信者”へ取材し“指導者像”を作り上げた

監督を務めたのは、ミヒャエル・ハネケに師事し、『リトル・ジョー』(19)で話題となったジェシカ・ハウスナー。このノヴァクという人物を作り上げるにあたり、ハウスナー監督が行ったのは、なんとカルト教団の元信者たちへの取材。彼らの話を聞くことで“指導者像”が明確になったという。「ノヴァクは悪意を持って洗脳するわけではなく、心から教義を信じ、真実を理解してもらいたいだけなのです」と監督。ノヴァクを演じたミア・ワシコウスカはこの言葉に、「誠実かつ、信念を疑っていない点が興味深く、同時にノヴァクの恐ろしさを増しています」と付け加えている。

本作では、“教え”に没頭する学生たちと、彼らの親との関係も描いている。親たちは当初、子供が学校で有用なことを教わっていると思い込んでいたが、極端な食事の様子を見て困惑する。健康を案じて通常の食事を勧めるが、子供たちは言うことを聞かない。ハウスナー監督は食の問題を通して「親はいかにして子供を守れるのか」という疑問を投げかける。「食事はとても個人的かつ社交的なことで、特に責任感と帰属欲求の高い若者が拒食に陥れば、“究極の抵抗の形”が完成してしまうのです」(ハウスナー監督)

『クラブゼロ』グッズ情報

そんな本作の毒々しくもポップなビジュアルをモチーフにしたグッズが一部劇場にて販売予定。生徒たちが着ている制服をもとにしたポロシャツや、“意識的な食事”をモチーフにしたTシャツ、キーホルダーなど。これらを“意識的”に身につければ、いつでも本作の怖さを思い出せて、妙な言説に惑わされずに自分を保つ助けになる、かも……?

・ステッカーセット:1,200円
・食欲軽減マグネットセット:1,000円
・ポテトひとつのプレートキーホルダー:1,000円
・校章キーホルダー:1,000円
・心身に健康なものを食べたいTシャツ:4,500円
・制服ポロシャツ:5,000円(新宿武蔵野館とテアトル梅田の2劇場のみの限定販売)
・パンフレット:900円(全ての劇場で販売)

『クラブゼロ』
12月6日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国公開

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