『ソウ』シリーズ最新作、記念すべき10作目となる『ソウX』(ソウ エックス)が10月18日より公開。
本作のアイコンであるジグソウは、参加者に“命の尊さ”を突きつけ、死にもの狂いで“生”を勝ち取らせるための様々なゲームを仕掛けてきた。ここで、シリーズに登場した印象的なゲームを厳選して振り返ってみよう。あなたのお気に入りはあるかな?
『ソウ』(04) ゲームの原点“カミソリワイヤー地獄”
ジェームズ・ワン監督が手掛けた、すべての始まりとなる一作目。足を鎖に繋がれてバスルームに閉じ込められるゲームや、のちにジグソウの片腕となるアマンダが仕掛けられた“逆トラバサミ”といった、シリーズの象徴的なゲームが登場する。が、こちらのゲームも是非とも思い出してほしいところ。
カミソリで手首を切った中年男・ポールは、「本当に死にたかったのか、それとも周囲の気を引きたかっただけなのか」という問いとともに、“時間内にカミソリワイヤーが張り巡らされた部屋から脱出する”というゲームに参加させられる。少しでも体を動かせば刃が身体中に食い込み、全身ズタズタに。死にたいなら何もせずそこにとどまって命が尽きるのを待てばいいが、生きたければ身体を切り刻まなければならないという皮肉なゲームだ。シンプルながらも味わい深い、ジグソウの初期作である。
『ソウ2』(05) 飛び込んだら針千本ぶっ刺さる“注射器ダイビング”
アマンダを含む男女8人は、古びた洋館に閉じ込められてしまう。そこから脱出するための様々なゲームの内の一つが、“大量の注射器の中から鍵を見つけ出す”ゲーム。体がすっぽりおさまる大きな穴に注射器がたっぷり、鍵を見つけるためにはそこに飛び込まなければならない。
アマンダは別の参加者に無理やり穴に投げ込まれ、全身に注射針がブスブスと刺さりまくる状態でヤケクソで鍵を探すはめに。ああ、キッツイ。どうにも清潔ではなさそうな注射器だし、下手に体を動かすと刺さった針が体内でへし折れそうだしで、派手さはないがなんとも“イヤ度”が高いゲームとなっている。
『ソウ3』(06) ジグソウもお気に入り、首・腕・足がねじれまくる“人体破壊歯車”
息子をひき殺した犯人に公正な裁きが与えられず絶望していたジェフは、ジグソウに声を掛けられゲームに参加する。そこで待っていたのは、息子の死や裁判に関わった者たち。彼らを許すことができるかをゲームで試されるなか、最後に迎えたゲームは通称“歯車”。歯車に拘束されたひき逃げ犯を前に、ジェフは自身の命と引き換えに装置を止めるか、犯人を見殺しにするかの究極の2択を迫られる。
ゲームが開始すると歯車が回り始め、腕、足、そして首がゆっくりと捻じれていく。皮膚から骨が飛び出し、肉が裂けていく様もばっちり映し出される。人体って、ねじれるとそうなるんだね。「よくこんなこと思いつくな」と思わずにはいられない装置だが、ジグソウ自身も「私のお気に入り」と紹介しており、自信のある一作のようだ。
『ソウ6』(09) たくさん削げるのはどっちかな? “人肉提供バトル”
金融会社に勤めるシモーネとエディは、返済不可能な額を貸したうえで差し押さえをするという不当な取引で多くの人を食い物にしてきた。そんな二人を見かねたジグソウは立場を逆転させ、彼らを獲物と称したゲームを実行。その内容は、60秒以内により多くの自分の肉を差し出した方の勝ちというもの。負けた方は頭に装着されたボルトがこめかみに食い込み、じわじわと苦しみながら死に至る。
肥満体型のエディはまるでケバブのごとくナイフで腹の肉を次々にそぎ落とし、重量を増やしていく。一方、対するシモーネはつまめるほどの贅肉もないスリム体型。かなり不利かと思いきや、意を決したシモーネは自身の左腕をテーブルの上に乗せて斧を振り上げる。参加者同士を対戦させることで極限状態を作り上げた名ゲームだ。
最新作『ソウX』(24) では……?
『ソウX』は、一作目『ソウ』と二作目『ソウ2』の中間に起こった出来事を描いており、メキシコで医療詐欺にあった末期がんのジグソウが詐欺師たちにゲームを仕掛ける。その全容は是非とも本編で確かめていただけたらと思うが、お楽しみを奪わない程度に少しだけご紹介しよう。
ポスタービジュアルにもなっているのは、眼球をチューブで吸い出す装置。外すには解除ダイヤルを回さなくてはならないが、回すにはもちろん犠牲が伴う。そして、続いては顔面だけのアイアンメイデン(拷問器具)を取り付けられた男。全身を拘束されているが、唯一両腕は動かすことができるようだ。その両腕を使って、どうやらかなりヘヴィーな犠牲を払うことになるようである。
果たしてどんなゲームが登場するのかな? そして、ゲームで生き残れる人はいるのかな? どうぞお楽しみに。
『ソウX』
2024年10月18 日(金)より TOHO シネマズ日比谷ほか全国公開
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