実在の山にまつわる都市伝説に着想を得て製作され、韓国本国で上映禁止騒動が巻き起こった話題のホラー映画『雉岳山』(チアクサン)が8月23日より日本公開されることが決定した。
本作の着想源となったのは「雉岳山18分割連続殺人事件」という都市伝説。1980年に、韓国の江原道に実在する山“雉岳山(チアクサン)”で身体を18個に切断された10体の遺体が発見されている、というものだ。最初に登山客とみられる男性の遺体が発見されて以降、バラバラに切断された遺体が毎週発見され、しかもその切断面は再現が不可能なほど滑らかだったという。犯行に使用された道具や被害者の情報などが明らかになることはなく、事件は迷宮入り。バラバラ殺人自体が当時は珍しく、遺体も凄惨な状態であったため、捜査は秘密裏に行われてマスコミにも公開されていない……と言われていた。
そんな「雉岳山18分割連続殺人事件」に着想を得た本作は、この都市伝説を知らないマウンテンバイク・サークルのメンバー5人が、山でダウンヒルを楽しむ計画を立てるが、山へ入った彼らに次々と不可解な現象が襲い掛かる……というもの。
韓国で公開が発表されると、ストーリーを読んだ人たちから「この事件は実際に起こったのか?」と関心が寄せられ、話題をさらうことになる。雉岳山を管轄する江原道・原州市の警察へ電話が殺到。警察が「記録自体がなく、事実無根」だと発表する事態に至った。加えて、原州市側と市民団体からも「地域のイメージが著しく損なわれる危険性がある」として、製作会社に対し上映禁止仮申請が出され、公開中止を求める訴訟にまで発展。無事公開に至るまで、その動向が注目された。
『雉岳山』
8.23(金) シネマート新宿ほかにて全国順次公開
出演:ユン・ギュンサン、キム・イェウォン、イ・テファン、ペ・グリン、ヨン・ジェウク
監督・脚本:キム・ソヌン
エグゼクティブプロデューサー:オ・ソンイル
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