ありがたいことに、ガジェット通信でライターの仕事をしているといろいろとサンプルや試供品をいただくことがあります。
僕はアレンジレシピを研究する“B級フード研究家”としても活動していることもあり、特にカップ麺やスナック菓子、お酒類などの新商品をご提供いただくことが多いです。皆さまいつもありがとうございます。
すっごい高級品をいただいてしまった
ところが先日、びっくりするような試供品をいただいてしまいました。
いただいたのはタイガー魔法瓶の「Siphonysta(サイフォニスタ)」という自動サイフォン式コーヒーメーカーで、公式サイトでの販売価格はなんと税込66,000円という高級品!
長くやってるとこんなこともあるんだなあ……。ありがとうございます!
スタイリッシュでかっこいいデザイン
「サイフォニスタ」の本体はとてもスタイリッシュで、置いてあるだけで部屋のランクが上がったような感覚になります。「あつまれ どうぶつの森」で欲しかった家具を部屋のいいところに飾ったようなあの感じ。一瞬にして我が家のリビングルームの主役になってしまった。
早速コーヒーを飲んでみようじゃないか
というわけで早速「サイフォニスタ」でコーヒーを淹れてみることに。我が家のドリップ式コーヒーメーカーで淹れるコーヒーと味に違いが出るものなんでしょうか。
まずはシリンダーを取り外し、下にコーヒー豆を、上に水を注いでマシンに再びセットします。
これで準備完了。ここまではまったく手間がかかってません。ドリップ式コーヒーメーカーと同じくらいの労力です。難点があるとすれば最大で2杯分しか同時に作れないことでしょうか。
あとは本体の電源を入れ、スタートボタンを押せば抽出が始まります。コーヒーの風味と濃さをそれぞれ3段階から選ぶこともできるみたい。同じ豆でも9通りの味を出せるということですな。
とりあえず初回は風味を「酸味」に、濃さは「ライト」にセットして、スイッチオン。
抽出中は猫も気になる
すると即座に上シリンダーの水が加熱され、少しずつ下シリンダーに注がれていきます。このときの温度を細かく微調整することで風味や濃さを調整するようですね。
珍しい機械の珍しい動作に、我が家の猫ちゃんも気になって近づいてきました。でもそれも納得。サイフォンの中で少しずつコーヒーができていく様子はなんというかエンターテイメント性があります。見ていて楽しい。
時間にして1分ちょっとで上シリンダーの水は完全に下シリンダーに注がれました。けっこう、あっという間です。
そして間もなくして、プシューッと音を立て上シリンダーの中に湯気がこもり、下シリンダーのコーヒーが噴水のように上シリンダーの中へと飛び出してきました!
これでコーヒーの抽出が完了。ここまでだいたい3分くらいでしょうか。あとはコーヒーカップに注いで飲むだけです。
同じ豆を使ってるのに味が全然違う!
本体右側のツマミを引くと淹れたてのコーヒーが注がれていきます。この時点で漂ってくる香りが良すぎる。段違い。
この香りを嗅ぎながら、いつものドリップコーヒーを飲んでも数倍美味しく感じられそう。
そのままクイッとコーヒーを一口。うおおおっ、いつもと同じコーヒー豆を使ったのに、味が全然違う!!
ちょっとだけ口に含んだだけでその違いは歴然。味の輪郭がハッキリしてるというか、立体感があるというか、深みがあるというか。しっかり、どっしりしていて、苦味も味の密度も段違い。まるでちゃんとしたカフェのコーヒーのようだし、幸せを感じられる味。すげえやこれ。
どうしてこんなにも違うのかと思ったら、見た目にいつもとのちょっとした違いを発見。表面にほんのりと油が浮いてるんですよね。
そうかそうか、これがカップ麺でいうところの調味油の役割を果たしているんですね、いつもは紙のフィルターで取られてしまう成分。
サイフォン式のコーヒーメーカーで、金属製のフィルターを通って抽出されるから、香りや風味をたっぷり含んだ油が最後まで残っているわけか。そりゃ味も全然違うわけだ!
せっかくなんでいつものドリップ式コーヒーメーカーでもコーヒーを淹れて飲み比べてみましたが……飲み比べをしてしまうといつものコーヒーはもはや水!
その後、ドリップコーヒーを単体で飲んだときはちゃんと美味しく感じられましたけど、比べちゃうと素人でも味の違いがわかるレベルでした。
豆本来の味がくっきりと浮かび上がってくるから、豆選びも楽しくなりそうな予感がするし、コーヒーの世界に一歩踏み込んでしまった感があるなあ。ほんと、すごいものをいただいてしまった!
量を作れないことと手入れが少しデメリット
いいところばかり書いてしまうと宣伝っぽくなってしまうので、少しだけ感じたデメリットも書いておきます。
「サイフォニスタ」は一度に2杯分のコーヒーを作ることができるという触れ込みですが、いつもの感覚でコーヒーカップに注いだら1杯半分にしかなりませんでした。思いのほか量を作れません。
なので3杯分淹れたいときは2回運転させればいいんですけど、ここでネックになってくるのがフィルターの部分。フィルターに紙を使っていないので、まとめてポイッと捨てられず、そこの手入れに唯一手間がかかってくるのです。
湿った状態の豆のカスを取り除くのに、水でそのまま下水に流してしまうのは微妙。なので紙の上でポンポンとフィルターを叩いてカスを落とし、その後に水洗いをするようにしているんですが、この作業がちょっと面倒なんですよね。ゆえに2杯以上を一度に作るのは大変なのです。
大量にコーヒーを淹れておいて、ちょくちょく温めながら飲むという使い方をするなら、ドリップ式コーヒーメーカーに軍配が上がると思います。
でも本当に美味しいコーヒーを短時間で淹れられるのはすごいし、休日の朝とか、ゆっくりできるタイミングで使うのにピッタリなコーヒーマシンだと思いました。
高級品だけど、それだけの価値がある逸品ですね。こういうのを自分のお金でポンと買えるように精進しまーす!
商品提供:タイガー魔法瓶(ありがとうございました!)
(執筆者: ノジーマ)