2023年、創立100周年を迎えたウォルト・ディズニー・カンパニー。その記念作となるアニメーション最新作『ウィッシュ』が大ヒット上映中です。本作は、長きにわたりディズニー作品が描き続けてきた“願いの力”を真正面からテーマとして描く、100年の歴史の集大成とも言うべき作品。これまでディズニー作品の主人公たちは強く願う力で道を切り開いてきましたが、本作はそんなどの作品の世界より前から存在するファンタジーの世界、どんな“願い”も叶うと言われている “ロサス王国”を舞台にした物語です。
本作のプロデューサーを務めるのはピーター・デル・ヴェッコさん、フアン・パブロ・レイジェスさんのお2人。映画制作の裏側や、ディズニー100周年にかける想いなどお話を伺います。インタビュアーはディズニーをこよなく愛するヤママチミキさん(GANG PARADE)。ディズニー愛あふれる3人の様子をご覧ください!
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ヤママチミキ(以下、ヤママチ):GANG PARADEのヤママチミキと申します!映画大変素晴らしかったです。
ピーター・デル・ヴェッコ(以下、ピーター):ミキとお呼びしてよろしいですか?美しい名前ですね!
ヤママチ:ありがとうございます!すごく緊張しています……!
フアン・パブロ・レイジェス(以下、フアン):ご心配なさらず!よろしくお願いいたします。
ヤママチ:まずは、ディズニー100周年作品に携わるということが決まった時のお気持ちをお聞きしたいです。
ピーター:ディズニーの100周年を記念する作品を作るということがどれだけ重要なことか、ひしひしと感じていました。私たち自身もディズニーの大ファンです。皆さんが想っていること、感じていることを盛り込んだ作品にしたいと思いました。まずは「星に願いをかける」ということ。クリス・バック監督が提案してくれたのが「もし、星が私たちのもとに降りてきたらどうだろう?」というものでした。それが決まってからは、私たちの緊張もだんだん解けて作品作りが楽しみに変わったんです。
ヤママチ:『ウィッシュ』には歴代のディズニー作品の要素が盛り込まれていますね。
フアン:この作品はディズニーファンの方へのラブレターという気持ちで作っていたんですね。ミキさんの様な方に向けてです。私たちは、ディズニー作品が人々にどの様な感情をもたらしてきたのかを考えました。「喜び」と「希望」。そして先ほど出た「星が私たちのもとに降りてきたら」というアイデア。これらを組み立てていく中で、過去作品へのリスペクトの要素を入れていこうと決まっていきました。でも、一番大切にしたことは「オリジナルのおとぎ話を作ろう」ということなんですけどね。
ヤママチ:ありがとうございます。「スター」というキャラクターにスター以外の名前をつけなかった理由はどんなことですか?
ピーター:まさに「スター」だからなんですね。私たちが夜空を見上げた時にいる星ですので、スター以外の名前は考えませんでした。アラジンの「ジーニー」と聞けばすぐにキャラクターが思い浮かぶ様に、スターにも象徴的な存在になって欲しいと思っています。人々がスターにこめた願いというのはエネルギーに満ちています。そして、スターはアーシャに何か答えをもたらすのではなくて、あくまで勇気づけて後押しをする。そんな存在なんです。
ヤママチ:昔のディズニー作品は「ヴィラン」が最初から分かっていてストーリーが展開していましたが、近年の作品はヴィランの存在自体がサプライズであることも多かったと思います。本作では、最初からマグニフィコがヴィランだと明示されていましたが、そうした理由はありますか?
フアン:「クラシック作品の様なヴィランの復活」という所を本作では追求しています。ヴィランというのは、カリスマ性があって、多くの人が惹かれる存在です。ヴィランが出てくると、わーっと気持ちが盛り上がる。大事なことは、なぜマグニフィコがあの様な人物になってしまったか?ということで、ある意味彼から物語がスタートします。最初は民衆のことを考えた、高尚な考えを持つ王様だったわけですよね。アーシャもマグニフィコも同じ哲学を持っていました。けれども「願いを守る」手法が違って、そこから分かれていくと。その過程をしっかりと描きたいと考えました。
ヤママチ:すごい…!貴重なお話をありがとうございます。『ワンス・アポン・ア・スタジオ -100年の思い出-』についてお伺いします。たくさんのキャラクターが出てきますが、どのキャラクターも一瞬で自分達の個性を出している所が素晴らしかったです。こだわった部分を教えてください。
ピーター:この短編は作っている僕たちもとてもワクワクする企画で、キャラクターたちが誕生した場所に敬意を示す作品となっています。2Dのキャラクターは2Dで、3Dのキャラクターは3Dで登場するという部分がすごいですよね。そして、初代のプリンセスともいえる白雪姫と最新の主人公であるアーシャが歌うという部分が本当に素晴らしいですよね。
ヤママチ:とても感動しました。
ガジェット通信編集部・藤本:ミキさんはグーフィーのファンでいらっしゃいます!
ピーター&フアン:OH!
ピーター:では『ワンス・アポン・ア・スタジオ -100年の思い出-』はとても気に入ってくださったんじゃないですか?
ヤママチ:はい!とっても可愛くて、グーフィーらしさがすごくつまっていました。
ガジェット通信編集部・藤本:短編の中でお2人が好きなキャラクターはどなたですか?
ピーター:ありすぎて困っちゃうんですよね。子供の頃に好きだったキャラクターと、自分が仕事で関わってから好きになったキャラクターもまた違うので。一番最初に観たのは『バンビ』です。
ヤママチ:バンビ!素敵ですね。お2人はこれからもディズニー作品の重要な部分を担っていく存在だと思うのですが、これからどんなことに挑戦していきたいかということを最後にお聞きしたいです。
ピーター:まずはこの『ウィッシュ』が世界中の方々に気に入ってもらえたらな、ということで頭がいっぱいです。ウォルト・ディズニーは新しいテクノロジーというのを貪欲に取り入れていく人だったので、これからの100年もどんな新しいテクノロジーが登場するのかが楽しみですし、私たちもどんどん取り入れていきたいと思っています。
ヤママチ:今日は本当に貴重なお話をありがとうございました!!
ピーター&フアン:ありがとう!(日本語で)
ピーターさん、フアンさん、ヤママチミキさんありがとうございました!
『ウィッシュ』
■監督:クリス・バック『アナと雪の女王』『アナと雪の女王2』、ファウン・ヴィーラスンソーン『アナと雪の女王』『ズートピア』
■脚本:ジェニファー・リー『アナと雪の女王』『アナと雪の女王2』
■音楽:ジュリア・マイケルズ『シュガー・ラッシュ:オンライン』
■製作:ピーター・デル・ヴェッコ『アナと雪の女王』『アナと雪の女王2』、フアン・パブロ・レイジェス『アナと雪の女王2』『ミラベルと魔法だらけの家』
■声の出演: 生田絵梨花(アーシャ役)、福山雅治(マグニフィコ役)、山寺宏一(バレンティノ役)、檀れい(アマヤ王妃役)、鹿賀丈史(サビーノ
役)
■原題:WISH 全米公開:2023年11月22日
■配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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【おまけ】この後ガジェット通信オサダコウジ記者が行った、クリス・バック監督&ファウン・ヴィーラスンソーン監督の取材にて、ミキさんのプロデューサーインタビューについてお伝えしたところ、クリス・バック監督から特別なサインをいただきました!
ミキとミッキー!
撮影:オサダコウジ