『死霊館』ユニバース最新作、“シスターヴァラク”の恐怖を描く『死霊館のシスター 呪いの秘密』が10月13日より公開。これを記念して、呪物コレクター・田中俊行が呪物とともに登壇するトークイベントが実施された。オフィシャルレポートが到着している。
映画の公開を約2週間後に控えた9月26日。会場は『死霊館』シリーズのファンやホラー好きの観客で満員御礼だ。「もしもイベント中に体調不良となった場合、速やかに退場をお願いいたします」というただならぬアナウンスののち、“UberJubtsu“と書かれた呪物入れリュックを背負って田中氏が登壇すると大きな拍手が巻き起こった。
本作を鑑賞しての感想を求められると「めちゃくちゃ怖かったです!」と回答。気が付いた時には背後にいたり、物を使ったりと、様々な形で人々を驚かすヴァラクの登場シーンがお気に入りの様子だ。また、バディや謎とき要素、寄宿学校を舞台に子供たちが活躍する点について「集団生活において、こういう怖いことに対して女の子たちが全員で頑張るという姿はすごいよかった」と振り返った。
続いて、“呪い”についてトークが展開。シスターヴァラクは本来シスターという聖なるものであるが、それが悪魔の化身となり様々な人間に取り憑いて強大な力を得ようとする。このことについて「これは“呪い”にも通じてて、呪いという字は“まじない”とも読むんです。つまり悪いものと良いものが混ざっているのでエネルギーが一緒であり、それをどっちにふるか、ということなんです。また、呪物は基本的に良い意味でポジティブなものではあるんですが、それをしっかり祀らなかったりすると祟りがおきるんです」と説明。その中でも悪い方に特化したものが存在し、日本で言うと藁人形などであると解説する。
これまで様々な“呪い”に触れてきた田中氏は自身を“呪人”と表現。本作ではヴァラクが人間に取り憑く場面があるのだが、“取り憑かれる”という事象は現実でも起こることであり、実際に、亡くなったはずの男性に取り憑かれた女性の音声が用意され、披露された。恐怖の音声記録のあまりの生々しさとエピソードに、和やかだった会場のムードは一変、静まり返った。
イベント終盤、田中氏の自慢の呪物を実際に披露する流れに。過去に可愛がった持ち主たち5人が次々と亡くなったという特級呪物“チャーミー人形”を出すと、会場はざわつきをみせる。同じく呪いの人形として『死霊館』シリーズでは度々登場する“アナベル人形”も実在しており、当時その管理者であったウォーレン夫妻は、毎日それぞれの呪物に対する取り扱いを行うのに大変な時間と労力をかけていると話していたそうだ。同じく呪物を扱う田中氏も呪物のケアなど毎朝のルーティンがあるか聞かれると、「呪物部屋に150体ほど呪物があるため本気で取り掛かろうと思うと3時間ほどかかる」と苦笑ぎみに回答。また、実際のアナベル人形の写真がスクリーンに映し出されると、「本当に持って帰りたい、(現在の管理者に)交渉したい!」と興奮する場面も。
意外と怖がりで普段はあまりホラー映画を観ないという田中氏。それでも本作はアトラクションのように楽しめたようで、最後は「2回目や3回目でも色んな気づきがあるので何回でも観られる。この最新作を観たら過去シリーズも観たくなる。本作を観てからいままでのシリーズを見てもいいし、ずっとシリーズを観ている人は絶対に観たほうがいい。ってチャーミーが言ってます!」と笑いを誘った。なお、来場者には退場の際、清めの塩が配布された。
『死霊館のシスター 呪いの秘密』
10月13日(金)全国公開