国産ドローンを開発するACSLは、7月20日~22日に開催された「国際ドローン展」に出展し、業務の効率化や人手不足の課題解決を図る産業用ドローンを展示した。
東京ビッグサイトにて開催されたメンテナンス・レジリエンスTOKYO2022および第8回国際ドローン展には、3日間で約1万3700人が来場。ACSLのブースには小型空撮ドローン「SOTEN(蒼天)」や7月14 に発表した新ラインアップ「PF2-AE」、上下水道管などの閉鎖環境を点検するドローン「Fi4」、5kgペイロードの物流専用機体「AirTruck」などが展示された。
SOTEN(蒼天)の操縦体験会では、参加者がワンタッチで切り替え可能な4種のカメラ(標準カメラ、赤外線+可視カメラ、光学ズームカメラ、マルチスペクトルカメラ)からの映像をモニターで確認したり、専用アプリケーション「TAKEOFF」の操作性を体験。防災・点検・測量などの分野で活躍が期待されるSOTEN(蒼天)について、「初めてドローンを操縦したけれど簡単に操作できました」といった声が聞かれた。
また、去る5月27日~28日にはインドのニューデリーにて開催された「Drone Festival of India 2022」にも出展していたACSL。
現在、中国製ドローンが6割を占めているインドのドローン市場では、日本と同様にドローンにおけるサイバーセキュリティ上のリスクが指摘されており、国産ドローンの製造・販売に対する優遇政策を発表し、ドローン完成品の輸入を禁止するなど国産化の流れが加速しているという。
そうした中、ACSLは2022年1月28日に中期経営方針「ACSL Accelerate FY22」を公表し、事業戦略のひとつとして「インド市場の本格的な立ち上げ」を掲げて現地法人のACSL Indiaを設立。中国製ドローンとの置き換え需要を早期に刈り取る方針を発表していた。
Drone Festival of India 2022のパネルディスカッションにはACSL India のマネージングディレクターであるArjun氏が登壇し、ドローンの社会実装における課題やインフラ整備、人材育成の重要性などについて説明。
展示ブースには、インドのモディ首相が視察に訪れ、「日本企業と共にASCL India を作り上げたArjun(ASCL India Managing Director)を誇りに思うとともに、皆さんのさらなる活躍を期待しています」とコメントを寄せるなど、産業用ドローンの市場拡大が期待されるインドにおいて、ACSLが積極的に事業を推進する様子が見てとれた。