日本有数の温泉地・ゲレンデとして年間多くの利用客が訪れる山形蔵王温泉スキー場(山形県山形市)は、フィリップ モリス ジャパン(PMJ)と蔵王索道協会との協力により、「煙のないマウンテンリゾート」に生まれ変わったことを発表。
16日におこなわれたメディア向けの発表会では、このたび特別アンバサダーに就任した元フリースタイルスキー・モーグル日本代表の上村愛子氏と、元アルペンスキー日本代表の伊東秀人氏を招いたトークセッションや除幕式が開催された。
喫煙所を撤廃し、加熱式たばこ専用室を新設
同施設では喫煙所をすべて撤廃し、新たに8か所の加熱式たばこ専用室を順次オープン。ゲレンデ内では燃焼をともなう紙巻たばこの使用が全面禁止となった。
加熱式たばこ専用室には、大自然を有するゲレンデの景色にマッチした外観としてウッド調のパーティションを採用。
ダイナミックな眺望を楽しみながら一服を楽しめるようにと、一部にガラス張りの加熱式たばこ専用室も用意され、いずれもスキー場の景観になじむ計らいが感じられる。
また蔵王温泉タウンエリアにも2か所の加熱式たばこ専用室を新設。広大なエリア内にまんべんなく加熱式たばこ専用室を配置するよう工夫がなされている。
今後、地元シャトルバスのラッピング広告やパンフレットなどを通じて、利用者に「煙のないマウンテンリゾート」を呼び掛けていくという。
主催者を代表して登壇した蔵王索道協会の宮林伸一会長は、「さらに幅広いお客様に山形蔵王温泉スキー場を楽しんでいただくためには、当施設の喫煙環境にもさらなる配慮が必要と考えました」「より気持ちよくクリーンな環境のもと豊かな自然を味わってもらいたいとの思いで、紙巻たばこの煙による望まない受動喫煙や紙巻たばこのポイ捨てによって不快な思いをする方が一人もいなくなることを願い、PMJが掲げる“煙のない社会”を目指すビジョンに賛同しました」と、今回の取組みに至った背景を説明した。
「よりクリーンで快適な」マウンテンリゾートへ
現役時代を含め何度も蔵王温泉を訪れているという上村氏は、「どこからか紙巻たばこの煙のニオイが漂ってきたり、スキー教室でゴミ拾いをしたときに紙巻たばこの吸殻が多くて残念な思いをしたこともありました。(紙巻たばこと比較して)キレイな山の空気を楽しめる状態になるのはすごく素敵なことだと思うので、素晴らしい取組みをしていただけてありがとうございます、という気持ちでいっぱいです。雪山を楽しんでいる一人として、このようなプロジェクトがどんどんと進んでいってくれると嬉しいです」とコメント。
蔵王温泉の出身で、今回のプロジェクトの発起人でもある伊東氏は、「自然を守る、人を守る意味でも、蔵王温泉スキー場には(今回の取組みが)絶対に必要だと思いました」「しっかりとルールを整備して提示してあげることで、誰にとっても安心・安全をお届けできると思っています」と、吸う人も吸わない人にも重要な取組みであることを強調した。
PMJは、世界遺産の白川郷や平泉の中尊寺・毛越寺を始め、これまでも数々の「煙のないランドマーク」の拡大に取組み、ゲレンデ内における喫煙環境の整備事例は長野県白馬エリアに続き二例目となる。
PMJの小林献一副社長は、たばこ葉を燃焼させない加熱式たばこは煙が発生せず、有害物質の発生も大幅に抑えることができるため、今後もたばこ製品を使い続ける成人喫煙者にとっては「より良い選択肢」だとしたうえで、「利用者の方々に、よりクリーンで快適な環境を体感いただき、この取組みが全国のゲレンデをはじめとするレジャー施設や観光地へと広がっていくことを心より期待しております」とコメントした。