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アイドルグループから世界で活躍する女優へ 中国映画の主演も務める中西悠綺さん「単身留学で学んだ演技と語学」


13歳から5年間アイドルグループのセンター兼メインボーカルとして活動。メジャーデビューを果たし活躍後、アジアで活躍できる女優になりたいという思いからグループを卒業。現在は女優として活動する中西悠綺さん。

台湾に語学留学ののち、チャン・ツィイーの母校でもある北京の国立演劇大学中央戯劇学院に進学し演技を学び、2021年には主演する中国映画が劇場公開予定。中国でのSNSでも人気を集めるなど、着実に夢を叶えています。今回は、中西さんに女優を目指したきっかけについて、今後の目標などお話を伺いました!

――本日はよろしくお願いいたします! まずは自己紹介も兼ねて、最近の活動について教えてください。

2つありまして、今年公開予定の中国の映画で私が主演をさせていただきます。
もう一つは、「ギャルコン2021」という、7年ぶりに週刊ヤングジャンプさんが開催されたコンテストでグランプリをいただきました。9月30日発売の週刊ヤングジャンプさんで巻末グラビアを掲載していただき、応援してくださった皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

――「ギャルコン2021」での審査を振り返ってみて、印象に残っていることなどを教えてください。

オーディションが約半年間と、すごく長い期間で。1次とか2次は書類審査や面談があって、ファイナル審査はオンライン投票の審査、YouTubeの審査、SHOWROOMの審査など色々な審査がありました

SHOWROOMの配信は、配信自体が一回もしたことがなかったので、最初はカメラに向かって自分で喋るという配信ができるのかなってすごく不安だったんです。そのオーディション期間中の配信って本当に朝早くて。朝4時とかぐらいから、2時間おきにずっと17分ずつ配信するみたいな、タイトな配信スケジュールを組んでやっていたので、結構大変だったんですけど、私だけでなく応援してくれている皆さんも同じスケジュールで配信を見て応援してくださったりとか、配信の中でも温かいコメントしてくれて。だから楽しく私もできました。本当に感謝しています。

――中国での主演映画についてもお伺いしたいです。まず、主演というのもすごいですよね!

そうなんです!実はこの作品については、ミラクルなことがたくさん起こっていて。私の母が芸能や映画とは関係ない仕事で中国に行った際に、通訳の方に「私の娘が中国で女優を目指して頑張っていて」という話をしたら、「一度プロフィールを送ってください」と言われたんです。その後、その通訳の方が私のプロフィールを色々な制作会社に渡してくださったんです。その中から、日本人女優を探していた映画の監督さん、プロデューサーさんの目に留まり、オーディションのご連絡が直接届きました。

――すごい!本当にご縁がつないでくれたというか。

もともと、グループを18歳で卒業した後、母と個人事務所で二人三脚で女優を目指していました。日本だけでなく、海外でも活躍できる人になりたい気持ちが強くて。もし中国で活動することが出来たら、日本でも逆輸入みたいに注目していただけると思って、覚悟を決めてチャレンジしました。その時もずっと応援してくれていた母に感謝です。

――映画はどの様なお話なのですか?

主人公の中村理香という女の子を演じました。日本人の女子大学生で中国に渡って、中国の大学生と一緒に過去の自分が一番見たい記憶に戻れるという、超高速シミュレーション現実装置っていう装置の研究に取り組みながら、友情や家族愛を育むようなヒューマンストーリーになっています。

――中国での撮影はいかがでしたか?

四川省での撮影で、行ったら盛大なクランクイン式が行ありわれました。日本ではそういった事って無いと思うのですが、中国の映画撮影の儀式のようで、大きい果物やお花がいっぱい置かれていて、真ん中にお線香みたいなものが立っていて。そこに監督や私たちキャストが1人ずつ出て行って、祈願をします。それまでは、映画の主演がドッキリだったらどうしようと思っている部分もあったのですが(笑)、そのときに初めて「本当に撮るんだな」と実感できました! 撮影現場では、スタッフさんの数もカメラの数も、日本では見たことがないくらいの多さでした。

――中国というと、人口も多いですし、土地も広いですし、すごくスケールの大きな撮影になりそうですよね。

本当にたくさんのスタッフさんがいて、景色も広大で綺麗で感動しました。お昼休憩の時に、日本だったらロケ弁が多いと思うのですが、中国の映画の現場では食堂みたいなところがあって、食堂にみんな集まるんです。全部中華のおいしい料理で、ビュッフェ式なんです。これはすごいびっくりしました。日替わりで、チャーハンの日もあればチンジャオロースだったり酢豚の日もあって。

――それは美味しそうですね!女優さんにとって温かい食事がとれると良いですよね。

やっぱり嬉しいですよね。中華料理は大好きなので。撮影が休みの日にみんなでスタッフの方とご飯に行って、四川の本場の火鍋を食べたんですけど、すごく辛くて。白と赤に分かれている、白い方も辛いんです(笑)。日本で食べたことがないレベルの辛さで、一口食べたら舌がヒリヒリするみたいな。でも中国人のキャストの皆さんは、「え?どうしたの?」みたいな感じで普通に食べていたので、すごいなあと思っていました。

――そもそもの質問になってしまうのですが、台本も中国語ですよね?

中国語です。全編中国語でのお芝居だったので、毎日撮影が終わったらすぐホテルに戻って、台本と向き合って、という日々でした。

私は、20歳になってすぐに台湾の語学学校に入ったのですが、語学学校で朝から夕方まで授業を詰め込んで、家に帰ってもずっと宿題をやっていて、全然遊ばずに勉強をし続けて3ヵ月くらいで、中国語の日常会話はできるようになりました。

読んだり書いたり、普通に話すのは大丈夫なんです。でも、お芝居となると、そこに感情を乗せないといけないですよね。発音をちゃんとしたいという気持ちもあって勉強は今も続けています。

――「話す」「書く」「読む」「聞く」で一番苦労したのはどれでしょうか?

書くことと読むことは簡単でした。日本人からしたら漢字なので読んだり書いたりするのは結構すぐ身につくと思うんですけど、話すのは、中国語はすごい発音が難しくて。私が最初に習ったのは北京語なんですけど、台湾の人が話す中国語と北京の人が話す中国語って結構違って。だから学んで話せるようになってから北京に行ったときも最初は「え?何て?」って一瞬聞き取れなかったです。中国語勉強したのにって最初はちょっと混乱しました。いっぱい方言があるんです。

あと、中国語と英語は文法が同じなんですけど、日本語と中国語は逆なので、たまに文法が「あれ?」ってなったりわからなくなったりします。あとは単語が、例えば日本語では「在住」、中国語では同じ漢字でも順番がちがう「住在」。漢字が一緒で読み方もたまに似ている言葉もあったりして、面白いです。

――留学や映画出演など、次々と目標を叶えていって、本当に素晴らしい行動力だなと思うのですが、将来的にこういう女優さんになりたいという理想はありますか?

アジア、海外で活躍できる女優さんになりたいっていう思いが強いです。夢は大きいですけど、いつかハリウッドにも進出したいなと思って中国語だけじゃなくて英語も頑張って勉強中です。

北京にいたときは早く結果を出したいって必死で、中国映画のエンドロールの制作会社を全部書き出して、自分で作った中国語のプロフィルを持って、書き出した制作会社を全部回ったりしていました。ゴールが見えない、暗いトンネルをずっと走ってきたような感覚だったんですけど、それが一つずつ中国映画で主演として出させてもらったり、ヤンジャンのグランプリとか、夢が叶っていくのがすごくうれしくて。せっかく中国語と武術が出来るようになったので、私の強みの一つとして活かしていきたいし、すごく大きな話ですけど、いつか日中友好にも貢献できたらいいなって思ってます。

――今日は本当に素敵なお話をどうもありがとうございました!

中西悠綺(YUUKI)official site
https://www.yuukinakanishi.jp

撮影:オサダコウジ

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