アドビが年内をもってFlash Playerのサポートを終了し、以降は配布と更新が停止される2020年の年の瀬に、Flash黄金期のコンテンツの数々を振り返るウェブ動画「Flash Back Memories」が公開されました。IT企業を中心とした新たなワークスタイルで働く人たちから支持を受ける、サントリー食品インターナショナル「クラフトボス」が制作、公開したもの。
動画に登場する主人公は1988年生まれ、現在32歳のクリエーター。Flashで作られたコンテンツやインターネットと共に青春を歩んできた“Flash世代”です。Flash Playerサポート終了のネット記事を読んだ主人公は、Flashに親しんでいた中学生時代の2002年から記憶をたどっていきます。
ダイヤルアップで接続した当時のインターネットの世界には、「ゴノレゴ」をはじめ「ペリーのお願い」「CATMAN」「CRIMSON ROOM」「なつみSTEP」など、今でも記憶に残る多彩なコンテンツがズラリ。
受験に失敗した主人公が「2ちゃんねる」で励まされる2006年、友達と大学生活を送る2009年、社会人になって夜遅くまで働く2011年と、主人公の成長の過程にはいつもFlashがありました。読者の皆さんは、どんなFlashが記憶に残っていますか?
それから時は流れて2020年、インターネットの世界にはテキストサイトやブログ、「mixi」や「Twitter」「Instagram」といったSNS、「ニコニコ動画」「YouTube」などの動画サービスが登場し、新しいカルチャーが生み出されていきます。主人公は自身で制作する動画に「さぁ、つぎの新しいを生みだそう」とメッセージを打ち込み、かつてFlashに熱中した自分のように、誰かを熱くさせるものを作る決意を新たにして動画は終了します。
ナレーションは、「ペリーのお願い」の元ネタとなった楽曲で知られる、俳優の宮崎吐夢さんが担当。Windows起動音やクリック音を使ったBGM、PCやデスクの上の小道具も当時のものを集めた美術など、主人公と同じFlash世代の制作スタッフが詰め込んだこだわりにも注目です。
クラフトボス『Flash Back Memories』3分39秒 宮崎吐夢 サントリー(YouTube)
https://youtu.be/ezF1ZJurYig
Flash黄金期の頃、筆者は「shockwave.com」のプロデューサーとしてFlash作品を世に出し商業化するお手伝いをしていました。当時は絵が動いて音が出て、ゲームもできて、それが1人でも作れてしまうというFlashコンテンツの可能性と、続々と現れる多彩な才能にワクワクする日々を送っていたことを思い出します。動画の最後に映し出される「Thanks Flash and Flash creators」というメッセージと、まさに同じ気持ち。ガジェット通信でもFlashにまつわる様々な動きが記事になっているので、この機会に是非ご覧ください。
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