NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社は、携帯電話番号のみでメッセージのやりとりができるサービス『+メッセージ(プラスメッセージ)』の機能拡充を発表。認証された企業公式アカウントとユーザーがメッセージをやり取りしたり、『+メッセージ』上で手続きを行える機能を5月以降のアップデートで提供します。
『+メッセージ』は2018年5月に開始したサービスで、従来のSMSを進化させたRCS(Rich Communication Service)に準拠。SMSでは最大全角70文字のテキストメッセージの送受信に限定されているのに対して、最大全角2730文字のテキスト、写真・動画、専用スタンプ、グループメッセージ、音声メッセージ、地図情報の送受信に対応します。SMSとは異なり、料金はパケット通信の通信料がかかります。契約時に本人確認が必要な携帯電話番号に紐づいているため、なりすましのリスクが低減でき、SIMに高いセキュリティ性があることから相手に確実に届くのが特徴。
企業公式アカウントは、キャリアから認証を受けた企業が認証済みマークをつけたアカウントを持ち、ユーザーとメッセージのやり取りが可能。次のような利用例を想定しています。
ひとつは、銀行アカウントによる連絡と手続き。ユーザー宛ての郵便物が宛先不明で戻ってきた場合に銀行アカウントからユーザーに問い合わせ、住所変更が必要な場合は送られてきたリンクからユーザーが住所変更の手続きができる、といった利用を想定。
もうひとつは、レストラン予約。ユーザーの現在地の近くにある予約可能なレストランを表示し、メッセージに表示された「今すぐ予約」というリンクをタップすることで予約ができるという利用を想定しています。
携帯電話会社のアカウントでは、ユーザーの現在地の近くにあるショップを来店予約したり、携帯電話番号から把握できる契約内容に合わせたサポートを受けるという利用イメージです。
公式アカウントはauが2019年5月以降、ドコモとソフトバンクが2019年8月以降に提供する『+メッセージ』アプリのアップデートで提供を開始。アプリから公式アカウントを検索したり、ウェブサイトからのリンク、QRコードから利用を開始できます。
同日、ジェーシービー、東京海上日動火災保険、日本生命保険、野村證券、三菱UFJ銀行の金融機関5社は、『+メッセージ』と連動した共通手続きプラットフォームの検討を開始したことを発表。金融機関と利用者の連絡窓口を共通化することで利便性を向上するのが狙いで、複数金融機関に一括で住所変更したり、災害時に安否確認を送信したり、口座振替を申し込むような用途を想定しています。
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