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『アナベル 死霊人形の誕生』セットデザイナーインタビュー 古い屋敷の作り方から“お祓い”までこだわりを明かす[ホラー通信]



史上最も呪われた“実在する”人形<アナベル>誕生の秘密に迫る『アナベル 死霊人形の誕生』。全米初登場1位でスタートを切り、すでに全世界興行収入は3億ドルに迫る大ヒットを記録しています。本作を含む「死霊館」シリーズも全世界興行収入11億ドル超えを達成し、名実ともに世界が認める“最恐”シリーズとして話題沸騰中。


日本ではいよいよ10月13日に公開となります。そんな本作の美しくもどこか不気味なセットを手掛けられたジェニファー・スペンスさんのインタビューが到着しました!



——ジェニファーさんが作った家のセットは、美しいだけでなく、とても不気味で怖い雰囲気がありました。セットをデザインしている時、美しさと不気味さのバランスを意識していたのでしょうか?


ジェニファー:そうね。なぜなら、ゴシックの農家の家をやる喜びがあった。それは本当に、何か楽しいことをやることを広げてくれたわ。デイビッドと話しをしながら、最初にそのプランをやり始めた時、全体のプランを見ていった時、古い家や古いゴシックの農家の家のフロアプラン(間取り)について、最初にかなりオンラインでリサーチをしたの。

私たちは多くのいろんなアイディアやスタイルを見ていった。少し旅行もしたわ。ロサンゼルスには、ロスにある古いゴシックの家の歴史博物館があって、そこにも行ったわ。家のサイズを掴むためにね。そして、その当時の人たちがやったことを見たの。


重要なことの一つは、もしある部屋にいたら、そこからもう一つの部屋を見ることが出来るようにすることだった。違うドアを通して、いくつかのエリアが見えるの。そうすれば無防備に感じるわ。あなたが違う部屋にいて、その部屋に入ったり出たりするのにいくつかの方法があるの。そういったことは、そのスペースの移動をスムースにするのに役立ったわ。それは、私たちがやったことの一つね。


そして、一度セットを作り始めたら、全ての色の選択など、わざと不気味さや不吉さを感じさせるようにした。なぜなら、私はとても深みのある時代物の作品にしたかったの。多くの深みや色合いのあるね。ビーという小さな女の子がいて、それが彼女のニックネームなの。だから、いろんなものが、ハチに繋がるようにしたわ。ハチの巣状のデザインの床になっていたり、多くの花柄のパターンとか、いろんなものが、その小さな女の子を中心にしたスタイルになっているの。なぜなら、その両親は(娘を亡くした)その喪失感はあまりに大きくて、彼らは自分たちの周りに、亡くした娘を思い出させるものを配置したかったの。


だから、映画の中の全ての選択は意図的なの。理由があって選んでいるわけ。時間を遡る時、それを花や違う照明、色を使って明るくしたわ。でも、私はそういったこと(基本のデザイン)を変えたくなかった。なぜなら、一度彼らの娘が死んだら、彼らはほとんど生きることを止めた感じなの。



——この作品は時代もので、家はとても古く見えます。でも実際に古い木を使ったりはしなかったそうですね。普通の素材を古く見せたのですか? どのように家のセットを作ったのか教えてください。


ジェニファー:私は多くのリサーチをしたわ。そして、自分がやりたい多くの違うイメージを用意したの。そして、私の建設スタッフとアート・ディレクター、デコレーター(装飾担当者)と一緒に、私が望むルックをどうやってやるかを見つけていった。そして、私の絵を見せたりしたけど、私が壁に欲しい質感には、プラスター(石膏)が層になっている感じがあった。壁に重みがある感じね。それらはただの木じゃない。真っ直ぐで平らなの。なぜなら、昔の家では、プラスターは完璧じゃなく、壁に動き(塗った時の後)が残っているの。そしてまた、ペンキは層になっている。台所のペンキは何年にも渡って何度も塗られているように見せたかった。だから、ペンキの剥がれを作ったり、重ね塗りすることで、そういった層になっている質感を手に入れたの。


それから、暑さで起こったり、何年もの間に起こるヒビを足したわ。それから、家の違う場所で使い古した感じを与えた。ライトのスウィッチとか、使い古されたり、汚くなるようなところにね。床も同じ。床は実際は新しい木だったけど、それを美術で加工し古く見えるようにしたの。それと木を敷くのに、軋んだ音がするように工夫したり、いくつか家の中で人々が出入りする場所は使い古されているようにしたわ。そうやって古い木の質感があるルックを作ったの。台所の床やバスルームは、本物の古いハチの巣模様のハチのタイルを敷いたわ。そうすれば古い家にいる感じがするの。そして、昔の時代の壁紙を使用し、木や色、全てがとてもうまく仕上がったの。


——その家のセットを作るのにどのぐらいかかったのですか?


ジェニファー:一月かけて……多分。最初は違うスタジオでそれを作っていて、それから(ワーナーの中の)スタジオに移動してからは、全部で数ヶ月だと思う。私たちはかなりギリギリまで作っていたわ。最後の日までずっと働いていたの。だから、そこにはかなりのプランが関わっていた。なぜなら、私たちは二階分のセットをやるだけでなく、二階のセットでは、実際には一階にあるのに、途中まで降りられる階段を作るのに床を掘ったの。そうすれば階段を降りていっているという錯覚を与えられるでしょ。そして、そこから下に降りて行って、次に上から降りてくるところをピックアップするの。だから、完全な階段と二階の一部が繋がったセットを作ったわ。それらはマッチしないといけなくて、(違うセットで)両方の階を再現しないといけなかった。それから、インサート用の井戸のセットや、小型のエレベーターはそれ自体、完全に独立したセットだった。



——日本では、ホラー映画の撮影前にお祓いをするのはとても一般的です。ここでもそういったことはしましたか?


ジェニファー:したわ。撮影前に神父がきて、セットと、私たちが作った人形のお祓いをしたわ。そして、そこにいたい人たちはそこにいた。その人形と一番仕事をすることになる主演の女優は、それをして欲しがったの。だから、それをやったの。ルーマニアでも、『The Nun(原題)』ではそれをやったわ。


——それはよくあることですか? ハリウッドの人たちはそれをしますか?


ジェニファー:そうは思わない。それをいつからやるようになったか分からない。それは私たちにとっては今、習慣になったわ。ちゃんと、みんなが安全でいられるようにするためにね(笑)。スーパーナチュラルを相手にしているし、明らかに時々……何人かの人たちは不安に感じたりするの。自分たちが何か悪いものを呼び出すことになるかどうか分からないし。だから、私たちは、「それをやって悪いことはない」と感じるの。誰かに不運をもたらし、何かが起きて欲しくないの。


——何も奇妙なことは起きなかったんですね。大丈夫だったんですね?


ジェニファー:そうね。全てはオッケーだった。私たちの撮影監督が、撮影の一週目に怪我をしたけど。彼はオートバイから落ちて、足を怪我したの。でも、それは関係があったとは思わない。それ以外はとてもうまくいったわ。


——この映画で、特に注目してほしいポイントを教えてください。


ジェニファー:ジェームズ・ワンにはお気に入りの色があって、それは赤なの。セットの中にはとても赤いステンドグラスがあるの。家中にね。その色を通して、ジェームズにオマージュを捧げたわ。彼らに、家の中のあらゆるディテールを見てもらうのを期待している。なぜなら、そこには、本当に大変な労力が入っているの。そして、全てに意味がある。その小さな女の子に関してね。階段には、手で掘った、小さなビーズがあるの。彼女の窓にはステンドグラスのマルハナバチがあるし、小さな十字架(のデザイン)があちこちに隠されている。観客にとって、そういったものを見るのは楽しいと思う。それは私がものすごく誇りに感じているもので、私のクルー全体が好きでやったものなの。そして、私の夫がプロップ・マスター(小道具担当)だった。私たちは何年も一緒に仕事をしてきたの。彼が、映画に出てくるあの素晴らしいポップ・ガン(玉が飛び出す銃)を作ったの。


——そうなんですね!


ジェニファー:そうなの。デイビッドが夢で見たね。だから、それはとてもクールなピースで大好きよ。彼はまた、ビーの部屋にある人形や人形のシアターを作ったの。私たちが一緒に映画をやる時、私たち二人は、そういったことを(お金に関係なく)好きでやっているの。だから、いろんな小道具は、私の夫と彼のチームが作ったの。だから、私たちにとってこの作品は、とてもパーソナルな映画でもあるの。



あらゆるこだわりを教えてくれたジェニファーさん。ありがとうございました!


<ストーリー>

新生活のために田舎の屋敷へやって来た、シスターと孤児の少女6人。次第に屋敷に漂う不気味な雰囲気に恐怖を覚える彼女たちだったが、ある晩ひとりの少女が、部屋の奥に隠されていたはずの人形<アナベル>を見つけてしまう!呪いの封印を解かれた<アナベル>は、数々の異常現象を巻き起こし、執拗に少女たちを追い詰めていく。逃げても捨てても、<彼女>はどこまでも“憑いて”くる─!


製作:ジェームズ・ワン/ピーター・サフラン(『死霊館』)

監督:デイビッド・F・サンドバーグ(『ライト/オフ』)

脚本:ゲイリー・ドーベルマン(『アナベル 死霊館の人形』)

出演:ステファニー・シグマン タリタ・ベイトマン ルル・ウィルソン アンソニー・ラパリア ミランダ・オットー

配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:http://annabelle-creation.jp #アナベル誕生

(c) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC


―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』
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