7月13日(現地時間)に、ロンドンのレスター・スクウェアで行われた映画『ダンケルク』のプレミアで、観客に大歓声を巻き起こした人気グループのワンダイレクションの元メンバーであるハリー・スタイルズは、同作で映画出演デビューを果たした自分とスクリーン越しに対面した。同作は、1940年に策略にかけられた連合軍の兵士がダンケルクの浜辺から救助される真実の物語を描く。
英ヘンリー王子は、イギリス陸軍工兵隊とともに1940年にフランスで従軍した97歳のジョージ・ワーグナーを含む本物の兵役経験者たちとともにレッドカーペットを歩いた後、キャストに挨拶するために足を止めた。
王子は、イベントに出席した同作の出演俳優であるスタイルズ、トム・ハーディ、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィ、マーク・ライランスに対してねぎらいの言葉をかけた。
プレミアが開始する前にノーランは監督は、「あらゆる映画のために集められたキャストの中でも、(同作の)出演俳優たちは指折りのキャストだと確実に強く心から信じています」と語り、米ワーナー・ブラザースに対して、「イギリス映画にアメリカの予算を」与えてくれたことを感謝した。
スタイルズは、ノーラン監督と監督がディテールに向ける目を絶賛した。スタイルズは、「撮影初日に現場でノーラン監督は、私の靴紐が誤って結ばれていると伝えてくれました」と語り、「とても情熱的な人の近くにいると、情熱は伝染するのです」と、続けた。
スタイルズは、北フランスに位置するダンケルク近くの海での撮影初日は、彼にとって最大の挑戦だったとプレミアで語った。
スタイルズは、「最悪の天気で、私はスタジオに戻りたいと望みました」とジョークを飛ばし、「最も困難なものでしたが、兵士たちが体験したこととは比較できないものであることを私たちは知っていました」と、語った。
イギリス英語には、当時に着想を得た、逆境において人々が力を合わせることを意味する「ダンケルク精神」という言葉がある。
ボルトン司令長官を演じたブラナーは、イギリスのロンドンやマンチェスターの爆破事件などでこの言葉を思い出させられると語り、「恐ろしい状況下で何をするかということは、即決を要する」と、続けた。
『ダンケルク』は、いかにして連合軍の兵士がドイツ軍に包囲されたかを描く。イギリス軍はダイナモ作戦を発動し、33万8226人の兵士が漁船や焼き討ち船、外輪船、私用のヨットを含むおよそ900の船舶によって救助された。
同作の物語は、今日の世界に響くものだ。ブラナーは、「巨大で危険な状況下で、ある人々は恐れを抱き、ほかの人々は冷静になります」「すべての人が異なる方法でリアクションするのです」と、語った。
イベントの前、ヘンリー王子はケンジントン宮殿にて、96歳から100歳までの第二次大戦の兵役経験者12人と対面した。ワーグナーは、「ドイツ軍は私たちに砲撃を開始しました。私はあの時に仲間や部隊のほとんどを亡くしたのです。運を天に任せました」と、振り返った。
王子は、「物語が可能な限り正確に描かれ、すべての人にあの場におけるあなた方の些細な経験が、どんなものだったのかを伝えることを望みます」と、述べた。
王子は、ワーグナーをスタイルズに紹介し、ワーグナーが映画を気に入ったことを伝え、「彼はとても満足しているそうですよ」と、述べた。
本物の英国式でのプレミアは穏やかな拍手で迎えられ、出席した兵役経験者たちは、最も力強い歓迎を受けた。
一足早く同作を鑑賞した他の人々は、感情をあらわにノーラン監督の努力を称賛している。エドガー・ライト監督は、『ダンケルク』が「パワフルで没入できる強烈な傑作で、大きなスクリーンで見るべきだ」と、ツイートした。
A pause in plugging my own movie to say: ‘DUNKIRK’is a powerful, immersive, intense masterpiece that demands it be seen on the big screen.
— edgarwright (@edgarwright) July 13, 2017
Dunkirk is an all timer. It’s so good it feels like a war movie you’d discover on TCM at 2am. You expect Lee Marvin to show up in it.
— Rian Johnson (@rianjohnson) July 13, 2017