5月23日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)に、テレビ朝日局員の玉川徹氏(59)が出演。「G7広島サミット」に対し批判的なコメントをしたものの、出演した専門家から呆れられる一幕があった。
今月21日に閉幕したG7広島サミット。被爆地でおこなわれたこのサミットにはウクライナのゼレンスキー大統領(45)も電撃参加したほか、G7首脳らが原爆資料館を訪問。また、「核兵器のない世界」を目指すという理想については一致したものの、核保有国が自国の核兵器廃絶については触れなかった点からの批判が被爆者の中から上がっている。
この話題について玉川氏は「これが例えば日本じゃない国でおこなわれたサミット、広島じゃない場所でおこなわれたサミットであればですね、成功と言えるような部分はあったと僕は思います」とコメント。
しかし、広島県に縁の深い岸田文雄首相(65)が議長となり、広島で開いたサミットとしては「あえて広島という場所でサミットをおこなった意味がどれぐらいあったんだろう?」と疑問を呈した。
玉川氏はG7側が持っている核についての廃絶に関する議論がまったく出なかったことに触れ、「核廃絶を掲げるNGOの方々とか、広島にいらっしゃる被爆者の団体の方々とかは、『失敗』ということまで言葉として使っている。ただ広島という場所を使われただけじゃないかということまでおっしゃってる」と指摘。「私も被爆国に生まれた、育ったという風な歴史を考えれば、広島でおこなわれた価値はどれくらいあるんだろう? と疑問を持ちますね」と批判的にコメントした。
一方、スタジオに出演していた国際安全保障研究者の高橋杉雄氏(50)は玉川氏の発言に対し、G7の核保有国は核兵器を減らそうとしているが、G7以外の中国、ロシア、北朝鮮などは核開発を進めていることを指摘し「世界で核による安全保障を悪化させているのはG7の外の国々」と説明。
また「『失敗』って言うからには、『成功』はなんなんですか? と私は問いたい」と指摘。中国の脅威がある以上安全を確保することは必要だとし「そのギリギリのラインだったんじゃないか」と持論を展開していた。
この日の放送にネット上からは「広島でやったことに文句言い出したよ」「失敗じゃないって言ってる被爆者もいたけど?都合のいい声拾ってるだけじゃん」「玉川のコメント秒殺」という声が集まっていた。
G7首脳が原爆資料館を訪れたという点も大きく評価された今回のG7サミット。スタジオでも即論破された玉川の批判に共感する声は少なかったようだ。