4月14日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で、テレビ朝日報道局局員でコメンテーターの玉川徹氏(60)が、13日朝に発令されたJアラートについて持論を語った。
北朝鮮のミサイル発射を受け、政府は13日の午前7時55分頃、北海道周辺に落下する恐れがあるとして“Jアラート(全国瞬時警報システム)”を発令。ミサイルは午前7時22分頃に発射されたとみられているが、33分遅れでの発令になったことについて政府関係者は「あれが最速だった」と述べているという。
また自治体向け速報システムの「エムネット」では、午前8時20分ごろに「北海道に落下する可能性がなくなったことが確認されたので訂正する」と発表したが。元海上自衛隊海将の伊藤俊幸氏(65)は、「防衛省で実は、JADGEシステムというもので“大体どこに落ちる”かがコンピューターで生成され、これが官邸サイドに行く」「ここから位置を見てJアラートをするか判断するのは内閣官房なんですよ」と説明。
そのうえで伊藤氏は「おそらく防衛相としては(コンピューター上でレーダーが)消えてるので、防衛相の判断としては失敗だと思ってるんですよ。だけど『先ほど(落下の可能性があると)この位置が出たじゃないか』という中でいろいろ考えられたと思う」と話し、「もし落ちるとするなら発射した段階でJアラートは鳴ります」と語った。
これに玉川氏が「今回だけじゃなくて(ミサイルが)通過した後に『これから来ます』みたいなことがあったりすると、『探知すら難しいのか』と。探知すら難しいものをどうやって打ち落とすんだというところを現実問題として僕はそう思う」と疑問をぶつけると、伊藤氏は「誤解されてると思うんですけど、探知は難しくないんです」とコメント。
伊藤氏によると、JADGEシステムでレーダーが消えたということを自衛隊は「破壊した。もしくは失敗した」と把握していたが、Jアラートを発令する「官邸とのコミュニケーションが素直に言えない関係が問題」だと説明。玉川氏が「ていうことは、Jアラートを本当は出す必要がなかったにも関わらず出したってこと?」と追及すると、伊藤氏は「たぶん防衛相はそう(思っている)」と語った。
玉川氏は「あれで最速だとか仕方がないとかいうふうなことをいくら言われても、北海道の状況を見れば『いつものことでしょ?』と思っているのが国民の現実なんです」「現実に国民がどういうふうに受け止めているかというと『何かこのシステム使えないんじゃないの?』っていう感じで思っている人が相当数いるということなんです。それではダメなんです」とも指摘していたが、ネット上では「取材したことにだけコメントすれば?!」「玉川某はこの件で防衛省を取材しないの?」「結局玉川氏は政府を批判したいだけだったのか…少しでも落ち度があればそこを突きたいだけ」「やっぱり玉川の電通発言の頃と変わってないな。いい加減な批判して視聴者をミスリードするのが目的なんだよ」と指摘もあがっている。
「玉川氏は、いわゆる“電通”発言を誤認と認めたあと、復帰したときに『事実確認こそが報道の根幹である、その原点に立ち返るべきだと考えました』『これからは現場に足を運び、取材をし、事実確認をして報告する基本にもう一度立ち帰る』と語っていましたが、都合が悪いことに関しては、 “国民の代表者”のような口ぶりで持論を展開するだけの玉川氏に疑問の声が集まっていました」(政治記者)
とはいえ、実際に政府内や国民から検証や改善を求める声があがっているのも事実。今後、Jアラートのあり方については対応を迫られそうだ。