執筆スピードを格段に高める記事の書き方
ブログやWebメディア運営をしていて一番大変なのは更新ペースを維持することではないでしょうか。
文章を書くことが大好きで「書いていないと落ち着かない」という人や、次から次へと言葉が浮かんでくる人であれば、特に苦労を感じることなく更新できるのかもしれませんが、そういう人は稀だと思います。
その他の一般的な人は、書きたいことや書きたいモチベーションはあっても、それを高いレベルで維持し続け、毎日更新を実現するというのはなかなか困難な作業です。
私自身、「美女読書」以外にもいくつかメディアを運営しているのですが、書くことが特別好きというわけではないので、更新ペースの維持には常に頭を悩ませています。
更新ペースを維持できない理由は、「記事1本を書ききるのに時間がかかり過ぎてしまう」ことに根本的な原因があります。
ツイッターの1投稿であれば毎日継続できるのに、ブログ記事を書こうとすると途端に億劫になってしまうのは、「ブログに書くならある程度の文字数が必要だ」と思い込み、書き始める前から「完成までの道のりが遠すぎる」と感じてしまうからです。
こうなると次第にめんどくさくなっていき、気分が乗ったときにしか筆が進まなくなっていきます。
更新ペースを維持するために重要なのは、「執筆スピードを格段に高めて、めんどくさいと感じないようにすること」。そこで私が採用するようになったのが、次の2つのルールです。
- 1記事ワンアイデアの法則
- 「導入+結論」を二文で仕上げる
以下それぞれ解説します。
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①1記事ワンアイデアの法則
「1記事ワンアイデアの法則」は、Webライティングの基礎なので、ほとんどの人が聞いたことがあると思います。「1つの記事で伝えることは1つ」とすることで、読者にとって内容がわかりやすくなり、また書き手にとっても文章がシンプルにまとめやすくなるので、執筆スピードが高める効果があります。
しかし私の場合、この法則だけでは、執筆スピードを「格段に」高めるまでには至りませんでした。ワンアイデアのつもりで書いていても、書いている途中に具体例や派生トピックが浮かんできて、「あれも書いたほうがいいかな…」「この文章だと説得力が足りないかも…」と考え始めてしまい、なかなか文章がまとまらなくなってしまうのです。
新しい要素が思い浮かぶたびに何度も頭から読み直し、追記してはまた読み直しを繰り返していくと、あっと間に数時間が経過してしまいます。このやり方では1記事書ききるのに膨大な時間がかかり、次の記事を書き始めるのが億劫になってしまうのです。
そこでもう一つ追加したのが、「導入+結論を二文で仕上げる」というルールです。
②「導入+結論」を二文で仕上げる
これは 「1記事ワンアイデアの原則」をベースに、まず「伝えたいこと(=ワンアイデア)」を記事の「結論」として書き、「なぜそれを伝えたいと思ったのか」を「導入」部分として、この2つの要素だけで記事を完成させてしまうというものです。
たとえばこの記事であれば、まずはじめに次の二文にまとめました。
- 導入:ブログやWebメディア運営をしていて一番大変なのは更新ペースを維持することではないでしょうか。
- 結論:そこで私が採用したのが、「1記事ワンアイデアの法則」と「導入+結論を二文で仕上げる」というルールです。
このように先に「導入+結論」だけで仕上げてしまい、そのあと追加したい情報(具体例や派生トピック)が出てきたら、追記して肉付けしていきます。
ポイントは、「肉付けは後から行う」と決めて、まずは「導入+結論」の二文を書き切ってしまうこと。そして「この二文だけで完成(公開してOK)」と割り切ってしまうことです。
読者のほとんどは、実は記事の結論だけ知れれば満足してくれます。この記事のようにぐだぐだと詳細を説明しなくても、「結論」だけ読めば、およそ伝えたいアイデアがどんなものなのか分かるし、そのアイデアに価値があるかどうかについても、読者は一瞬で判断してくれるのです。
つまり「導入+結論」だけまとまっていれば、それだけで価値ある記事にはなりえるということです。もっというと、導入なしの「結論」オンリーでも、(そのワンアイデアがキャッチーであればあるほど)価値を感じてくれる読者や、興味を持ってくれる読者は多くなるでしょう。
たった1つのツイート(140文字)が、大量のRTやいいねを得られるわけですから、それくらいシンプルな情報量でも、「誰かの役に立つ情報」にはなりえるんですよね。ブログ記事だから何千文字以上書かなきゃいけない、起承転結を入れなきゃいけないのように考えすぎてしまうと、書くこと自体が億劫になり、どうしても更新ペースが落ちてしまいます。
「導入+結論」であれば10分で書ける!
「伝えたいこと」や「それを伝えたい理由」はすでに頭の中にあるものなので、「導入+結論」を書ききるのは実は10分もかかりません。「10分あれば1記事書ける」という感覚になれば、「記事を書くのがめんどくさい」と感じることも少なくなっていくでしょう。
むしろ、日常生活の中で記事のネタにできそうなアイデアが思いつくたびに、「とりあえず “導入+結論”で記事にまとめちゃおう」という気持ちになり、執筆意欲が湧いてくるようになります。
ちなみに「導入+結論」の二文は、いきなりパソコンで書かずに、ノートに手書きするかスマホのメモ帳に書くのがおすすめです。紙のノートやスマホの方が、PCよりも無駄な情報(散らかったデスクトップやブラウザメニュー等)が少ないため、頭の中の情報をシンプルに言語化することに集中できるからです。まぁPCでも問題なくできる人はPCで書き始めてしまって問題ありませんが。
肉付けする要素も「一文」にまとめる
大前提として、「導入+結論」だけで記事は公開して良いのですが、完成後、読み直してみると、まず間違いなく「ここにこの情報を入れた方がよりわかりやすくなるな」とか「この部分についてはもっと説明した方がいいな」というのが浮かんできます。
つまり「肉付け」したい欲が湧いてきます。肉付けする際も、いきなり頭にある情報をつらつらとパソコンで書き始めるのではなく、肉付けしたい要素をシンプルに「一文」でまとめることから始めます。
たとえばこの記事では、黄色の下線を引いている箇所が、後から「肉付け」する際に一文にまとめた要素です。
その他の部分は、「導入+結論+肉付け」の中で、文章全体の流れをわかりやすくするために必要だと思った文章を書き足したものです。
まとめ
まとめると、次のようになります。
- 「導入+結論(+肉付け)」はすべて一文にまとめて構成しよう。
- この構成のみで記事は完成と考えてOK。
- 文章全体の流れをわかりやすくするために必要な文章があれば追記しよう。
読書で得た学びや日常の中で気づいたアイデアなど、何か書いたいネタが見つかったら、それを「結論」にして「導入」を加え、まずは超シンプルな二文の記事を書ききることから始めましょう。
もし時間がなければ、それだけで完成として公開してしまってOKです。このように割り切ると、心理的ハードルやストレスが大きく軽減され、記事を書くことが面倒だと感じなくなっていくはずです。
ブログやWebメディアの更新ペースが維持できずに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
最後に、私がWebライティングを学ぶのに読んだおすすめの本も載せておきます。
新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング (できるビジネス)
セールスライティング・ハンドブック 「売れる」コピーの書き方から仕事のとり方まで
わかりやすく説明する練習をしよう。 伝え方を鍛える コミュニケーションを深める