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転職したい人に知っておいて欲しい真実!35歳から市場価値は暴落する?


転職すべきか? とどまるべきか?


 今の仕事や職場に不満を抱いている人なら、一度は「転職しようかな…」と思ったことがあるでしょう。


 幸い、リーマン・ショックの影響が和らぎ始めた2009年以降、企業の採用意欲は旺盛で「超売り手市場」。求人件数は、2017年現在で8年以上前年比アップが続き、転職を考える人には強い追い風が吹いている状況になっています。


 しかし「自分の辞めたいという気持ちは本当に正しいのか?」「会社や上司に退職をどう切り出せばいいのか?」といった悩みから、なかなか決断できず、もやもやを抱えたまま働き続けている人も多いと思います。


 新卒採用のときと違い、同世代の仲間と同時期に活動できるわけではないため、転職活動は孤独を感じやすく、情報も集めにくい側面があります。そのため億劫に感じて、なかなか前向きに動き出せないという理由もあるでしょう。


 そんな転職活動の悩み解決におすすめなのが、元「リクナビNEXT」編集長の著書『転職に向いている人 転職してはいけない人』です。


 本書は、以前「転職が失敗する面接5つのNGポイントとは?」という記事でも紹介しましたが、転職を検討している人にとって有益な情報が多く、ガイドブックとしておすすめの良書なので繰り返しご紹介していきます。




転職に向いている人 転職してはいけない人

転職に向いている人 転職してはいけない人


転職を本気で考えるなら35歳までに!


 転職すべきかとどまるべきか悩んでいる人に知っておいていただきたいのは、35歳、40歳、45歳…と、転職市場には、ほぼ5年ごとに潮目の変化があるという事実です。


 特に35歳は大きな分岐点で、転職することで年収が上昇する割合が顕著に低下しはじめると言います。


 実際のデータを見てみると、会社員・男性の転職前後の年収変化(転職前と転職2年目の比較)で、「10%以上年収が上がる人」の割合は、30〜34歳世代で47.2%いるのに対して、35〜39歳世代では44.6%と減少しています。ちなみに40〜49祭では40.3%、50〜59歳では22.2%と年収増加者は年齢とともに急減していきます。(リクルートワークス研究所「ワーキングパーソン調査2014」)


 転職の動機として「年収アップ」を挙げる人が多いのはデータとしても出ていますが、歳をとるほど、転職時の年収アップは期待できなくなってしまうということです。


 これは日本企業が、採用時に年齢を過剰に重視する傾向にあるためです。というのも、日本では一般的に年齢が上がると「必要経費」(次の日も同じように働くための経費)が高くなるので、それに合わせて(能力とは無関係に)給料が上がっていくという給与構造になっているからです。(参考:「年収1000万でも300万でも生活に余裕ができない理由!給料が決まる構造を学ぼう」


 たとえば扶養すべき家族がいる場合、「明日も同じ仕事をするために必要な費用」には家族の生活費も含まれるため、「家族手当」などがついて給料が高くなります。会社の利益に全く貢献していないようなオジさん社員の給料が、稼ぎ頭の優秀な若手の給料よりも高くなるのは、その会社の給料が「成果」に応じて支払われているわけではなく、「必要経費」に応じて支払われているからなのです。


 つまり雇う側の企業からすれば、同じ能力であればできるだけ(生活コストが少なく、必要経費のかからない)若者を雇いたいと考えるのは当然なのです。加えて、自分よりも若い部下の方が使いやすいという心理的な面での理由もあるでしょう。


 もちろんこれは全体の傾向であって、個々人は必ずしも35歳に縛られる必要はありません。しかし求人情報を見ても、「傾向として」やはり35歳程度までが転職に有利であることは間違いないと著者は言います。


 今の会社に骨を埋めるつもりはないという人(ほとんどの人がそうだと思いますが)は、「35歳を超えると転職がしづらくなる傾向にある」ことは把握しておくべきでしょう。


 もし今20代もしくは30代前半で、転職を少しでも考えている人であれば、35歳よりも前に本気で動き出した方が、満足度の高い転職が実現できるはずです。


 では、もしあなたがこれから本格的に転職を考えるとしたら、次の3つの型の内どのタイプにあたるでしょうか?




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「転職する理由」3つの型とは?


 本書では、転職する理由として「卒業型」「逃亡型」「脱藩型」の3つの型を紹介しています。


①「卒業型」…理想的な円満退職パターン


 「今の会社でやるべきことはやり終えた」「今の会社では身につかないことを経験したい」「居心地のいい職場から転身したい」といった理由で転職するパターンです。


 送り出す会社側に惜しまれつつも、しっかりと折り合いがついており、時間をかけて十分な引き継ぎ期間を設けているなど、円満退職率が高いパターンです。(P.26)


 20代や30代前半までの若年層や初めて転職する人に多く、「会社が嫌で辞めるわけではない」「育ててくれた恩義は感じている」など、退職はするものの離職時点での満足度は高く、理想的な別れ方と言えます。


 そのため退職後も個人的なつながりが残りやすく、満足度の高い転職をする割合や、結果的に転職先でも早期に活躍を始める傾向があると言います。


②「逃亡型」…過酷な労働環境が理由で逃げるように辞めるパターン


 常態化した長時間残業やパワハラの横行、もの言えぬ風土など、会社の事情が理由で転職するパターンです。残念ながらもっとも出現率が高く、タイミングの判断が非常に難しいパターンでもあると言います。


 なぜなら、あまりにも過酷な労働環境ゆえ一刻も早く自己防衛として退職すべき事例もあれば、「後から思い返すと自分の辛抱が足りなかった」と後悔するような、「早すぎる逃亡」も混在しうるからです。


 いずれもタイミングの見きわめが非常に難しく、自己防衛のために早く脱出すべきところを我慢しすぎて身体を壊してしまったり、あるいは本来であれば踏ん張りどころの壁でしかなかったものを、早合点しすぎて転職を繰り返してしまい、もったいないことに、つながるべきキャリアパスが断絶してしまったり、というケースもあります。(P.28)


 見きわめ方としては、誰かに転職の相談をしたときに、あまりにも今の職場に対する非難ばかり出てくるようなら、すでに修復できないレベルに関係が悪化している可能性が高いので、まずは転職活動を始めてみることを勧めています。


 他の会社を見てみることで、「今の職場がいかに異常な環境であるか分かる」こともあれば、「自分を客観視できるようになって思いとどまる」という決断に至ることもあるでしょう。


 あまりにも今の会社に対する不満が鬱積すると、転職活動での面接でも恨み節の気持ちが表れてしまい、悪影響を及ぼす可能性があります。精神衛生的にも経済的にも、そこまで進展する前に手を打った方がよいでしょう。


③「脱藩型」…理念や経営方針への違和感から会社と決別するパターン


 会社の経営戦略に対する不満や、理念・ビジョンなど事業の上流レイヤーでの違和感がきっかけとなって会社と決別するパターンです。


 もともとは会社への忠誠心が高く、実力も評価も高い人なので、自分の信念や職業的なプライドを守るために、やむなく別れを告げて別の道を行く、というケースが典型的のようです。


 最近では「M&A(合併・買収)」も増えてきたので、「経営陣が刷新してからの経営方針にどうしても共感できない」とか、「事業撤退の判断に納得ができない。会社を変えてでもこの領域で勝負してみたい」といった理由で転職や起業を検討し始める人も増えてきています。


 その戦略や考えに合理性が備わっていれば、「逃亡型」転職よりも圧倒的に高い確率で、満足度の高い転職や起業を実現することができると言います。


仕事人生の主導権を握れているか?


 どのタイプにせよ、最も重要なのは「自分の仕事人生をコントロールする主導権を、自分自身が握る」ということです。


 「新しいステージに挑戦したいけど、上司や同僚の目が怖くて辞められない」「精神的にも肉体的にも限界に近いけど、忍耐力が足りないと思われそうで踏み切れない」といった理由で、納得のいかない働き方を続けているとしたら、それは自分で働き方の主導権を握れていないということです。


 「自分は何のために仕事をしているのか?」を突き詰めて考え、あなたにとって「絶対にはずせない条件」や「重視する条件」は何なのかを明確にしましょう。


 具体的には、以下の5つの要素について、自分の中での優先順位を整理してみます。



  1. 「給与」…月収・年収・賞与・インセンティブなどが希望水準か?

  2. 「条件」…勤務時間・勤務地・休日休暇などが自分に合うか?

  3. 「経験・スキル」…経験やスキルがマッチしている仕事か? できそうか?

  4. 「会社の魅力度」…人間関係や風土、ノリが合うか?

  5. 「仕事の魅力度」…仕事で得られる結果や仕事のプロセスにやりがいを感じる仕事か?




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「気になったらまずは応募」が鉄則!


 仕事に求めることの優先順位が決まれば、あとは行動あるのみ。まずは「どんな業界のどんな職種の求人があるのか」といった、転職市場における包括的な情報をチェックするために、業界最大手の「リクナビNEXT」「DODA」に登録しましょう。


 「リクナビNEXT」は、圧倒的な求人数に加えて「非公開求人」も多く、登録しておくだけでスカウトされる機能があったり、自分の強みを診断できる「グッドポイント診断」が受けられたりと、転職者の8割が利用しているだけあって、かゆいところに手がとどくサービスがたくさん用意されています。


 一方、すでに転職意向が固まっており、志望業界や企業が具体的に決まっているようであれば、「リクルートエージェント」などの転職エージェントに登録しましょう。


 重要なのは、求人情報は「フロー情報」なので、絶えず新しく発生したり、採用が決まって募集終了になったりを繰り返しているということです。つまり、あなたにとって理想的な条件の求人が、「とりあえず候補」としてブックマークしておいた間に締め切られてしまう、ということも全然起こり得るのです。


 そのため、今の会社で働きながら転職活動をする場合は特に、いかに無駄な作業を省き、効率的に行動するかが鍵となります。


 応募したからといって必ず書類選考に通過するわけではないので、気になる求人案件があったら、まずは応募して少なくとも手を挙げておきましょう。「とりあえず候補」としてブックマークして時間を経過させるくらいなら、締め切られる前に応募だけしておいた方が絶対に得策です。


 転職活動においては、「比較検討してから応募する」のではなく、「気になったらまずは応募して、書類選考通過後に吟味する」のが鉄則なのです。


転職サイトと転職エージェントの違いは?


 転職サイトと転職エージェントの違いは、ざっくり言うと「自力で探して自力で進める」か「プロに相談しながら進める」かです。


 転職エージェントであれば、転職に関するプロフェッショナルが、直接対面や電話、メールなどで一人ひとりの相談に乗りながら求人を紹介してくれます。あなたの希望や経歴を踏まえて、自分では考えつかなかった選択肢や可能性をアドバイスしてくれるなど、人的サービスならではの価値があります。


 転職サイトの場合、掲載された情報だけを頼りに自分で応募しなければならないので、今の職場で働きながら進めるとしたら、時間的にも体力的にもなかなかしんどいかもしれません。実態としては、どちらも無料なので両者を併用して活用する人がほとんどでしょう。


ちなみに…


 これまで美女読書では、どちらかというと「ビジネス書を読むことで”自分で稼ぐ力”を身につけ、独立・起業をすすめる」というスタンスで情報発信をしてきました。


 しかし世の中のニーズとしてはやはり転職の方が一般的なので、これからは新たに「転職」カテゴリーを設け、転職を成功させるために役立つ情報も発信していきたいと思います。


 ま、本当のところ「転職」カテゴリーを増やしたのは、率直に言ってしまうとマネタイズのためというのが大きいです。


 「リクナビNEXT」や「リクルートエージェント」に上記リンクから登録されると、美女読書に広告収入が入ります。発生した収入を使って、読者さんの役に立つ情報や企画を提供していきたいと思いますので、賛同いただける方だけ、こちらのリンクから登録いただければと思います。





転職に向いている人 転職してはいけない人

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