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【2024年春オープン】株式会社刀のイマーシブ・フォート東京|テーマパークにおけるDXの先駆け


エンターテインメントの世界は、ユーザーに非日常体験としての娯楽を与えてくれます。

中でもテーマパークは、その世界観に没入することで、映画や劇場のような受動的なエンターテイメントとは異なり、自らが「能動的に体験」するエンターテイメントを提供するという特徴があります。

そんなテーマパーク業界に、2024年春、新しいムーブメントがやってきます。

それが、株式会社刀が手がける世界初のイマーシブ(参加型演劇)型テーマパーク「イマーシブ・フォート東京」です。「テーマパークを超える完全没入体験」と銘打たれた新しいテーマパークに大きな注目が寄せられています。

イマーシブ体験は、革新的なエンターテイメントであり、まさにエンタメのDX(デジタルトランスフォーメーション/以下:DX)といって良いでしょう。

そんなイマーシブシアターを中心としたテーマパークとはどんな施設なのか。どんなコンセプトでイノベーションを起こしたのか。さらには、DXによるテーマパークの進化とその先に見える未来はどんなものなのか。

この記事では、DXによるテーマパークマーケティングの第一人者である、森岡毅氏が率いる株式会社刀の手がけたイマーシブ・フォート東京について、様々な角度からその本質に迫っていきます。

エンタメ業界の方のみならず、「ユーザーファースト」というDXの本質を突き詰める全ての企業様にとって参考になる内容ですので、どうぞ最後までお読みください。

「イマーシブ・フォート東京」の概要

2024年春、お台場に誕生するイマーシブ・フォート東京は、イマーシブ体験(参加者が完全没入する体験や環境)の可能性を極限まで引き出します。

この施設は、最新のデジタル技術と創造的なストーリーテリングを融合し、訪れる者にこれまで体験したことがないエンターテイメントを提供する画期的なテーマパークです。

これまでのテーマパークとは一線を画す、完全没入型のテーマパークであるイマーシブ・フォート東京は、来場者が映画やアニメ、ゲームの世界で目にするドラマティックなストーリーを「鑑賞者」ではなく、「物語の主人公」として体験できるという点が最大の魅力です。

イマーシブ・フォート東京の特徴は、その革新性と参加型の体験にあります。

VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、AI(人工知能)をはじめとする最先端技術を駆使し、来場者がそれぞれ異なる物語を体験できるような環境を提供します。

USJの立て直しで一躍有名になった森岡氏が率いる株式会社刀は、マーケティングを武器に、日本各地のテーマパークをはじめとした企業再生を手がけることで、「日本を元気にする」取り組みを続けているスタートアップです。

今回のイマーシブ・フォート東京も、もともと日本が得意としていた、ライブ・エンターテイメントの最先端領域で、再び日本が世界のトップランターとしてリードする時代を牽引する存在となることが期待されています。

「イマーシブ・フォート東京」のコンセプトとイノベーション

「イマーシブ・フォート東京」のコンセプトとイノベーション

イマーシブ・フォート東京は、単なるエンターテインメント施設を超えた存在です。

この章では、イマーシブ・フォート東京のコンセプトの核心を探り、その背後にあるイノベーションについて考えていきましょう。

イマーシブ体験の特徴

イマーシブ・フォート東京が従来のテーマパークと大きく違うポイントをまとめると次の3つです。

  • 当事者性
  • 個別体験
  • ライブ感の強さ

イマーシブ・フォート東京は、全天候型の完全屋内型テーマパークとして、12種類のアトラクション、6つの物販・飲食店を備えた施設です。

そのどれもがVR、AR、AIといった最先端の技術を活用し、来場者を物語の中心に引き込みます。

ここでは、来場者がアクティブな役割を果たし、自身の選択や行動によって物語の流れや結末をストーリーの当事者として変えることができます。

例えば、VRを使用したアトラクションでは、参加者はヘッドセットを通じて完全に異なる世界に没入し、実際にその世界で動き回り、課題を解決していかなければなりません。

また、AR技術を利用した展示では、スマートフォンやタブレットを使って、リアルな空間にデジタル要素が重ねられ、新たな発見やインタラクションを生み出します。

そして、来場者1人ひとりが選んだ結果によって得られる体験は変化し、同じアトラクションでも訪問するたびに異なる体験ができるのです。

その全てが、画面などを通して「鑑賞」するスタイルではなく、自身も会場内を動き回ることにより「体験」していきます。

そんなライブ感あふれるイマーシブ・フォート東京の体験は、これまでのテーマーパークとは大きく異なる、個々の体験を独自のものに感じて楽しめる仕掛けが、場内の随所に散りばめられています。

訪れるたびに異なる体験ができ、その人にとってユニークな物語が展開されるのです。

テクノロジーとストーリーテリング

イマーシブ・フォート東京では、デジタル技術の進化がストーリーテリングを新たな次元に引き上げます。

VRやARといった技術は、物語の世界をよりリアルに、そして感覚的に体験させる力があります。この技術を活かすことで、物語の伝え方を根本から変えていくのです。

来場者は、単に「話を聞く」だけでなく、その話の一部を担い、自らが体験し「ストーリーを創り出す」主人公になるのです。

また、イマーシブ・フォート東京のストーリーテリングは、インタラクティブ性に重点を置いています。

AIの導入により、来場者の反応や選択に応じてストーリーがリアルタイムで変化し、それぞれの来場者ごとに異なる独自の物語が展開されます。

来場者を単なる観客ではなく、物語の創造者としてストーリーテリングの当事者にすることで、これまでにない新たなテーマパークの可能性を切り拓いたのです。

「イマーシブ・フォート東京」の設計と開発

「イマーシブ・フォート東京」の設計と開発

イマーシブ・フォート東京の実現に向けた設計と開発のプロセスは、数々の技術的な挑戦を超えて実現されました。

この章では、イマーシブ・フォート東京がどのようにしてその革新的なビジョンを具現化したのか、その背後にある設計哲学と開発アプローチに焦点を当てていきます。

デザインプロセス

イマーシブ・フォート東京プロジェクトのデザインプロセスは、ユーザー中心設計の原則に深く根ざしています。

このアプローチは、来場者のニーズや期待、あるいはその反対の「できないこと」となるさまざまな制約を正確に理解し、それらを設計の各段階に反映することを目指して設計されました。

設計チームは、見込みユーザーと直接対話し、彼らのフィードバックをもとにアトラクションを設計・改良し続けたのです。

これにより、チームは各アトラクションに、来場者の興味、好み、そして快適さを最大限に考慮した設計・構築を反映させることに成功しました。

さらに、イマーシブ・フォート東京の各アトラクションは、細部にまでこだわり、来場者の五感全てに訴えかけるように設計されています。

たとえば、照明、音響、そして触感に至るまで、来場者を取り巻く環境の各要素は、完璧な没入感を生み出すために精密に調整されています。

これにより、来場者は単にテーマパークを歩いているのではなく、完全に異なる世界に入り込んだような感覚を得ることができるのです。

持続可能な開発

環境責任を重視して開発されたイマーシブ・フォート東京は、持続可能性を基本理念として採用しています。

  • エコフレンドリーな材料の使用
  • エネルギー効率の高い建築設計
  • 廃棄物の最小化

このような、環境配慮の取り組みはプロジェクトを進める際の基礎になっています。

例えば、太陽光発電パネルや再生可能エネルギーの使用により、施設の運営に必要なエネルギーの大部分を持続可能な方法で供給しています。

さらに、イマーシブ・フォート東京では、最新のグリーンテクノロジーも積極的に導入されました。

これには、エネルギー消費を抑えるための高効率の照明システムや、雨水回収システムなどが含まれます。

これらの取り組みにより、テーマパークは環境に配慮した持続可能なエンターテインメントの模範となる施設として誕生するのです。

「イマーシブ・フォート東京」未来への影響

「イマーシブ・フォート東京」未来への影響

イマーシブ・フォート東京の出現は、エンターテインメント業界だけでなく、都市開発と地域経済においても大きな意義を持っています。

このテーマパークの成功は、未来のエンターテインメントの方向性を示すだけでなく、都市の持続可能な成長においても新たなモデルを提示するでしょう。

エンターテインメント業界への影響

イマーシブ・フォート東京は、積極的な最先端のデジタル技術の活用で、来場者に完全に新しいタイプのエンターテインメント体験を提供しています。

このアプローチは、他のテーマパークやエンターテインメント施設にも影響を与えるでしょう。特に、同様のイマーシブ型施設に対しては、画一的ではないよりパーソナライズされた体験の提供が、今後のエンターテイメントにおいて重要なカギとなることを示すことは間違いありません。

ビジネスモデルの革新

イマーシブ・フォート東京は、DXによるエンターテイメント業界の新しいビジネスモデルを提示しています。

このモデルは、参加型エンターテインメントの可能性を示してくれるはずです。施設の価値を最大限に引き出し来場者に独自の体験を提供することこそが、収益性の高いビジネスモデルに繋がるということを、具体的に示してくれると期待されます。

都市開発と地域経済への影響

イマーシブ・フォート東京は、お台場地区の活性化に大きく貢献するでしょう。

このテーマパークの開発は、環境に配慮した持続可能な方法で行われ、地域のインフラストラクチャと経済の両方を強化していきます。

さらには、新しい雇用機会の創出、観光収入の増加、周辺ビジネスへの好影響など、多方面での経済的利益が見込まれることにより、このプロジェクトは地域経済に対しても大きなプラスの影響を与えることでしょう。

まとめ~「イマーシブ・フォート東京」がテーマパークの可能性を切り拓く

イマーシブ・フォート東京は、その革新的なアプローチと持続可能な開発モデルにより、未来のエンターテインメント、都市開発、地域経済に対して大きな影響を与えることが期待されている施設です。

とはいえ、そこで使われている技術が、これまでのエンターテイメント業界や他のテーマパークで利用されたこともない、革新的な技術だけというわけではありません。最先端の技術は導入していますが、イマーシブ・フォート東京の最大の魅力は「技術」ではありません

株式会社刀が仕掛けたのは、テーマーパークの設計にストーリーテリングを取り込み、既存の技術をうまく融合させることで、ユーザー体験を革新する没入体験の創出です。

DXとは、「デジタル技術とデータを活用し、既存のモノやコトを変革させ、新たな価値創出で人々の生活をより良くする」ことであり、なにも新たな技術を開発することや、全てをデジタルで革新させることが目的なのではありません。

それよりもむしろ、ユーザーファーストを徹底的に考え抜き、どうすれば既存のシステムをデジタル改革できるかのほうが重要なのです。

株式会社刀の取り組みの注目ポイントは、ただ単に積極的に新しい技術を使っていることではなく、その技術を活用し、来場者に「これまでにない体験」を提供することを実現した点にあります。

イマーシブ・フォート東京が本当の意味で成功するかどうかは、2024年春の正式オープンを待つ必要があるでしょう。

しかし、技術とストーリーテリングを融合させたその試みは、新たなエンターテインメントを確立すると同時に、都市の持続可能な発展と地域コミュニティの強化にも寄与することは間違いなさそうです。

イマーシブ・フォート東京の取り組みは、他の都市やプロジェクトにとっても参考点になるポイントがたくさんありそうです。今後の展開からも目が離せないプロジェクトになっています。

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