なぜ筋肉量アップが「冷え性改善」にも有効と言えるのか?
それではなぜ筋肉量アップが冷え性の改善にも有効と言えるのでしょうか。
その理由は、筋肉には「体熱を作り出す」という働きもあるからです。
実際、体熱の40%が筋肉で作り出されていると言われています。男性に比べて女性に冷え性が多いのも、筋肉量が少ないことが理由とされています。
そのため筋肉量が増えることで体熱産生能力がアップし、冷え性の改善につなげることができると言えるのです。
誰でも簡単に自分の筋肉量を知ることができる方法とは?
筋肉量が多いか少ないかを判断する以前に、ご自分の筋肉量がどれくらいあるのか知らないという方が多いのではないでしょうか。そこでここでは、誰でも簡単に、およその筋肉量を知ることができる方法をお伝えしたいと思います。
およその筋肉量は、次のような公式で求めることができます。
体重(kg)× 体脂肪率(%)=体脂肪量(kg)
体重(kg)- 体脂肪量(kg)=除脂肪体重(kg)
除脂肪体重(kg)÷ 2=筋肉量(kg)
例えば体重が55kgで体脂肪率が25%の方の場合のおよその筋肉量は、20.6kgとなります。
55 × 0.25=体脂肪量13.7kg
55 - 13.7=除脂肪体重41.3kg
41.3 ÷ 2=筋肉量20.6kg
ちなみに筋肉量の平均値は、女性で17~18kg、男性で24~26kgと言われています。
効率よく筋肉量アップできる筋トレのコツ3選
「筋肉量が少なかった…」という方、落ち込まなくても大丈夫です!筋トレで効率よく筋肉量を増やすコツさえつかめば、誰でも遠回りせずに筋肉量を増やすことができます!
それでは、効率よく筋肉量をアップできる筋トレのコツをお伝えしていきましょう。
そのコツとは次の3つです。
- 「大きな筋肉を複数鍛えられる種目」を選んで行うこと
- 1分~1分半の休憩を入れながら、10回前後反復可能な強度で3~6セットに設定して行うこと
- 上げる動作よりも「下ろす動作」を意識して行うこと
では、一つずつ詳しく説明していきたいと思います。
1:「大きな筋肉を複数鍛えられる種目」を選んで行うこと
効率よく筋肉量を増やすには、大きな筋肉を鍛えるようにしましょう。ここでいう「大きな筋肉」とは、筋断面積が大きい筋肉のことです。
上半身と下半身、それぞれで筋断面積が大きい筋肉トップ3を挙げると、以下のようになります。
〈上半身〉
- 三角筋(肩の筋肉)
- 上腕三頭筋(上腕部裏側の筋肉)
- 大胸筋(胸の筋肉)
〈下半身〉
- 大腿四頭筋(太もも表側の筋肉)
- 大殿筋(お尻の筋肉)
- 股関節内転筋群(内ももの筋肉)
このような大きな筋肉をできるだけたくさん鍛えられる種目を選んで行うようにすることで、効率よく筋肉量を増やすことができると言えます。
具体的には、「スクワット」や「腕立て伏せ」、「ショルダープレス」などといった種目が挙げられます。
2:1分~1分半の休憩を入れながら、10回前後反復可能な強度で3~6セットに設定して行うこと
そうすることで「成長ホルモン」が分泌されるようになり、筋肉量アップにつなげることができるからです。
中程度の強度でセット間の休憩を短めにし、セット数を多めに設定して筋トレを行うと、血液中に乳酸が蓄積されるようになります。すると脳下垂体前葉というところから成長ホルモンが分泌されるようになります。
成長ホルモンには、その名の通り筋肉の成長を促す「成長作用」があるので、それが分泌されることで筋肉量アップにつなげることができると言えます。
3:上げる動作よりも「下ろす動作」を意識して行うこと
筋トレというと、つい負荷を上げる動作にばかり意識してしまいがちです。
しかし筋肉量を増やすためには、上げる動作よりも下ろす動作をゆっくり丁寧に行うようにしましょう。そうすることにより、筋肉に十分な刺激を与えることができるからです。
重力に逆らいながら、3~5秒かけてゆっくり下ろすようにします。すると筋肉が伸ばされながら収縮することになり、筋肉に大きな刺激を与えることができます。
その上で筋トレ後に栄養と休養を十分に摂ることで、筋肉量アップにつなげることができるようになります。
筋肉量アップ目的で筋トレを行う際の注意すべき点3つ
今回は、効率よく筋肉量アップできる筋トレのコツを3つお伝えしました。
- 「大きな筋肉を複数鍛えられる種目」を選んで行うこと
- 1分~1分半の休憩を入れながら、10回前後反復可能な強度で3~6セットに設定して行うこと
- 上げる動作よりも「下ろす動作」を意識して行うこと
この3つのコツを踏まえて筋トレを行うだけで、効率よく筋肉量を増やすことができ、冷え性改善につなげることができます!
但し、筋肉量アップを目的とした筋トレは、大きな刺激を筋肉に与えることになるので注意して行う必要があります。
筋トレを行う際の注意すべき点として、以下の3つがあります。
- 「効果的なフォーム」で行うこと
- 筋トレ後は「2~3日程度の休養日」を設けるようにすること
- 体調が優れないときは無理をしないこと
基本的な筋トレ種目の正しいフォームについては、【パーソナルトレーナーが基本的な筋トレ種目の正しいフォームを伝授】で詳しくお伝えしておりますので、こちらも併せてお読みください。
辛い冷え性のお悩みを解消させるために、安全かつ効果的に筋トレを行い筋肉量アップにつなげてくださいね!