「スクワット」の基本的なフォーム
まずはスクワットの基本的なフォームを再確認しておきましょう。
- 足幅を肩幅もしくはそれよりもやや広めに広げて、つま先と膝はやや外側に向けて立ちます。
- 両手を頭の後ろに組んで肩甲骨を内側に寄せて胸を前に突き出し、お尻を軽く後ろに突き出すようにします。目線は正面に向けます。
- 息を吸いながら後ろに軽く突き出したお尻を、膝もしくはそれよりもやや低い位置までゆっくり下ろし(写真左)、息を吐きながら立ち上がる(写真右)という動作を繰り返します。
股関節と膝を伸ばす動作を繰り返すことで、お尻の筋肉である「大殿筋」、太ももの筋肉である「ハムストリングス」と「大腿四頭筋」を鍛えることができます。
ポイント及び注意すべき点
お尻の筋肉に効かせて膝への負担を軽減させるためには、お尻を軽く後ろに突き出すようにします。お尻を後ろに突き出すとバランスを崩してしまいそうな場合は、下の写真のようにイスを用意してスクワットを行ってみましょう。
エクササイズ中は腰に負担をかけないようにするために、背中をまっすぐに保つようにしましょう。お尻を軽く後ろに突き出しつつ胸を前に突き出すようにすると、背中のラインをまっすぐにすることができます。
膝がつま先に対して内側や外側に入ってしまわないようにしましょう。膝への負担が大きくなってしまうからです。
「スクワット」を行うことで得られる主な効果とは?
スクワットを行うことで得られる主な効果として、
- ヒップアップ効果
- 体力アップ
- ダイエット効果
が挙げられます。
ヒップアップ効果
先ほどもお伝えしましたが、スクワットはお尻の中でも最も大きな筋肉である大殿筋を鍛えることができるエクササイズです。
大殿筋を鍛えることでお尻全体を引き締めることができるので、ヒップアップ効果が期待できるようになります。
体力アップ
スクワットを行ってみるとわかりますが、呼吸も若干乱れます。
スクワットは単なる下半身のエクササイズではなく全身運動でもあり、心肺機能も強化することができるのです。そのためスクワットを継続して行うと、心肺機能も向上し体力アップにつなげることができると言えます。
ダイエット効果
スクワットは大殿筋、ハムストリングス、大腿四頭筋という下半身の中でも筋断面積が大きい筋肉を刺激できるエクササイズです。
特に大腿四頭筋と大殿筋は、下半身における筋断面積が大きい筋肉のトップ2と言われています。
そのため、効率よく筋肉量を高めて基礎代謝をアップさせることができ、消費エネルギー量を増やすことができるようになることから、ダイエット効果も期待できます。
スクワットを「ダイエット効果」につなげる3つのポイント
スクワットを行うことでダイエット効果が期待できることから、ダイエット目的でトレーニングを行う場合は必ず行っておきたいエクササイズと言えます!
しかし、その一方で「スクワットをしているのになかなか痩せられない…」という声もよく耳にします。せっかくダイエット目的でスクワットをしているのに、痩せられないとガックリしますよね…。
スクワットをしていてもダイエット効果が感じられない場合、次の3つのポイントを踏まえた上でスクワットを行ってみましょう。
- 下ろす動作をゆっくり行うようにすること
- 休憩は「短め」に、セット数は「多め」にすること
- 10回前後反復可能な強度に設定すること
では詳しく解説していきましょう!
ポイント1:下ろす動作をゆっくり行うようにすること
お尻を膝もしくはそれよりもやや低い位置まで、3~5秒かけてゆっくり下ろすようにします。
そうすることでターゲットとなるお尻と太ももの筋肉が伸ばされながら収縮することになり、筋肉に大きな刺激を与えられるからです。
そのため筋肉量を高めることができ、基礎代謝アップにつなげることができます。
ポイント2:休憩は「短め」に、セット数は「多め」にすること
「スクワットをしているのに効果が感じられない」という方、セット間の休憩時間が長すぎていませんか?休憩時間が2分以上では長すぎと言えます!
休憩時間が長すぎてしまうと、体内への酸素の供給が回復するので、「成長ホルモン」を分泌させるために必要な乳酸が回収されてしまうからです。筋肉量を高めるには、乳酸を蓄積させて成長ホルモンを分泌させる必要があります。
そのためには、セット間の休憩時間を1分程度にするようにします。また、セット数も3セット程度では十分に乳酸を蓄積できないため、少なすぎると言えます。
筋肉量を高めて基礎代謝アップにつなげるには、1分程度の休憩を挟みながら5~6セット行うようにします。
ポイント3:10回前後反復可能な強度に設定すること
そして筋肉量を高めてダイエット効果につなげるには、「強度設定」がとても重要です!
筋線維には、「速筋線維」と「遅筋線維」という2つのタイプがあります。前者は持久性はないものの、大きな力を発揮することができるのに対し、後者は発揮できる力は小さいものの、持久性に優れています。
このうち筋肉量アップに関与するのは、速筋線維です。15回以上ラクにできるような強度では、速筋線維ではなく遅筋線維を刺激することになります。
速筋線維を刺激して筋肉量アップにつなげるためには、10回程度反復可能な強度で、最終セットで10回できるかできないかの強度に設定するようにします。
必要であればバーベルやダンベルなどで負荷をかけてみましょう。
エクササイズをしていても効果が感じられない場合、何をすべきか?
今回は「スクワットをダイエット効果につなげる3つのポイント」をお伝えしました。スクワットをしていてもダイエット効果が感じられなかったという方、ヒントになりましたか?
以前にもお伝えしましたが、エクササイズをしていても効果が感じられない場合、必ずどこかに問題があるはずです。その場合はエクササイズを続けるのではなく、一度立ち止まって問題を見つけ、それを解消させておくことが必要です。
効率よく「なりたいカラダ」に到達するためにも、効果的なエクササイズを行っていきましょう!