疲れがたまるとどうなる?
最近、すっきり目覚められていますか?朝起きて、なんとなく体がだるい、ぼーっとするという方もいれば、疲れすぎて目覚ましが鳴っても起きられない!なんて方もいるのではないでしょうか。
しかも、年度の切り替えのこの時期は、環境や人間関係の変化で心の疲れも溜まりがちに。
体や心の疲れがあっても、「仕事だから」「家事をしなければ」と、無理をして頑張ってしまうこともあるでしょう。ですが、疲れを感じる=体や心がレスキューサインを出しているということ。
あまりに無理を重ねると、心身に不調があらわれます。
- 集中力低下
- イライラ
- 忘れっぽくなる、ミスが増える
- 慢性的な眠気、だるさ
- 肩こりや頭痛など、何かしらの痛み
- 自律神経のバランスが乱れる
- 不眠
- 動悸
この他にも、細胞を傷つける活性酸素が大量に作られる、何らかの病気にかかる、最悪の場合は過労死につながることもあります。だからこそ、その日の疲れはその日のうちにリセットするのが大切です。
体と心の疲れは入浴でリセット!
体や心の疲れをリセットするのに有用なのが、湯船に浸かること。なぜかというと、入浴すると、3つの作用が働くからです。
- 温熱作用:体を深部から温める。血液の流れを促す
- 水圧作用:水圧が体を締め付けて、血液やリンパの流れを促す
- 浮力作用:体が重力から開放される。筋肉の緊張がほぐれる
血液は新しい酸素や栄養素を全身に運び、同時に二酸化炭素や活性酸素など、不要な物質を回収します。「体の下水管」と言われるリンパ管は、余分な水分や老廃物が流れていて、リンパ節を通過する際に異物や細菌などをブロック。体内の浄化をサポートします。
不要な物質が回収・排出され、同時に新しい酸素が細胞に届くと、体の疲労はリセットされます。つまり、入浴すると、血液やリンパの流れが促されるので疲れが取れやすくなるのです。
さらに、浮力作用によって体がゆるむと、心をリラックスさせるのにかかせない副交感神経が優位な状態になります。心身の疲れがたまりがちなときこそ、ぜひ、お風呂を活用しましょう。
疲れをリセットする入浴法
疲れをリセットするには、ただ湯船に浸かるだけでは十分な効果が得られません。ポイントを押さえておきましょう。
40度のお湯に肩までつかる
深部体温(体の奥の体温)が0.5~1度上がると、血液のめぐりがスムーズになります。通常、深部体温はおよそ37度です。深部体温を上げるには、それよりもやや高めのお湯=40度のお湯に肩まで浸かるのが有用です。
また、40度は熱すぎず、ぬるすぎないちょうどよい湯加減なので、副交感神経が優位な状態になります。
入浴時間は10分間
深部体温を上げるには、入浴時間も重要です。10分間、湯船に浸かりましょう。1度に10分入っても良いですし、途中に休憩を挟んでもOKです。
入浴の注意点
入浴は疲れリセットに有用ですが、注意点もあります。
- 発汗が促されるので、脱水予防のために入浴前後はコップ1杯の水を飲む
- 消化吸収を妨げないように、食後すぐは入浴しない
- 体調がすぐれない場合は無理に入浴しない
- 持病がある方は、医師に入浴法を相談する
少しの工夫でさらにすっきり
入浴中にセルフマッサージなどを取り入れると、疲れがよりすっきりします。今日からできるリラックス法を2つ紹介するので、参考にしてくださいね。
セルフマッサージ
湯船に浸かりながらマッサージすると、全身の疲れが取れやすくなります。
- 両手をぐうに握り、足首を挟むように手を添える
- ひざ下に向かって、やさしくなで上げる
- 親指が膝裏にあたるよう両手を添えて、膝裏をもみほぐす
- もう片方の足もマッサージする
- 手首からひじにむかって、反対の手でもみほぐす
- もう片方の腕もマッサージする
肩こりがある方は、首を時計回り・反時計回りに数回まわす、肩甲骨が動くように肩をまわすのもおすすめです。
ぷかぷか浮き
頭を浴槽の淵にのせ、体をぷかぷかと浮かせましょう。足で支えて胴体を浮かせる、お尻をついて足や腕を浮かせるなど、工夫しながら各パーツを浮かせてください。体の緊張がほぐれますよ。
同時に、体をゆらゆらさせるのも心地よいのでおすすめ。あたたかなお湯に包まれて、心身がリラックスできます。
余裕があるなら+αを取り入れて
心身に余裕があるなら、ウォーキングなどの運動や、眠る前のリラックスタイムをつくると○です。
適度な運動
軽い運動は、血液の流れUP・睡眠の質の向上・ストレス解消に有用と言われています。ストレッチやヨガなど体を伸ばす運動は、筋肉の緊張をほぐすのにおすすめ。
時間がある方は、ウォーキングで外の景色を楽しみながら、軽く汗を流すのもよいでしょう。
眠る前のリラックスタイム
入浴~睡眠までの時間はリラックスして過ごしましょう。注意したいのが、スマートフォンやPCなどのデジタル機器です。ディスプレイが発する光は、脳に刺激が強く、睡眠の質を下げて翌朝、疲れが残る原因になります。
あたたかなハーブティーや芳香浴で好きな香りに癒やされたり、リラックスできる音楽を聴きながら瞑想したりと、心身を穏やかな状態に整えて布団へ入りましょう。
入浴してぐっすり眠ろう
睡眠中は、疲労回復をサポートする成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは、細胞の修復や肌の生まれ変わりを促す、代謝をUPするなど、美容やダイエットにも有用です。
入浴して深部体温が上がり、その熱が冷める過程で自然な眠気が訪れます。眠る1~2時間前に入浴すると、寝付きが良くなり、さらに睡眠の質もUPするので、疲れリセットにおすすめです。
疲れがたまっているときこそ入浴法を見直して、毎日アクティブにすごしてくださいね。