すだちとは?
すだちは、ピンポン玉くらいの大きさで、酸味と香りが特徴的な柑橘類です。そのほとんどが徳島県で生産されています。旬は8月末~10月上旬ですが、現在は1年を通してスーパーなどでも入手できるようになっています。
酸味と上品な香りをもつすだちは、焼き魚や湯豆腐などにかけて食べることが多いですが、実は乳製品との相性も抜群。ヨーグルトやバニラアイスにかけて食べても美味しくいただけます。
栄養面では、レモンよりもビタミンCを多く含むことから、美肌づくりやアンチエイジングにも役立ちます。
また、すだちの皮にはビタミンAやカリウム、さらにスダチチンというすだち特有の成分も含まれており、美容や健康に役立ちます。そのため、すだちは「絞って使う」印象が強いですが、皮まで使うのがおすすめです。
では、すだちのもつ効果・効能、そしてすだちの皮の利用方法について、ご紹介していきます。
すだちの効果・効能
クエン酸【疲労回復・ダイエット効果】
すだちの酸味のもとであるクエン酸は、体内の代謝を活発にしてエネルギーを生み出す働きがあり、疲労回復に役立ちます。代謝が上がるので、ダイエットにも効果的です。
また、クエン酸はカルシウムなどのミネラル類を包んで吸収しやすくする働きもあります。そのため、カルシウムが豊富な乳製品とすだちを組み合わせて摂取すると、女性に不足しやすいカルシウムを補給することができます。
スダチチン【抗酸化作用・代謝改善】
すだちの皮には、スダチチンという成分が含まれています。
スダチチンには、抗酸化作用や脂質の代謝を改善する作用など、さまざまな効果があることが分かっています。
動物を用いた実験においては、スダチチンを含むエキスを長期間投与した場合、スダチチンが骨格筋に作用してエネルギーの消費を高め、体内に脂肪がたまるのを防ぎ、糖や脂質の代謝を改善させるのだそう。スダチチンのもつ可能性については、今も研究が進められているそうです。
すだちの皮を利用する方法は、のちほどご紹介致しますが、すだちを絞る際は、カットした断面を「上」にして絞りましょう。そうすることで、皮に含まれる栄養素や、皮の香り・風味を一緒にいただくことができます。種も落ちてこないので、おすすめですよ。
ビタミンC【美肌効果・免疫力アップ】
強い抗酸化作用をもつビタミンCは、体内の酸化を防ぐため、アンチエイジングに役立ちます。コラーゲンの生成をサポートする働きもあるため、潤いのある肌づくりにも役立ちます。
また、ビタミンCには免疫力アップの効果も期待されています。病原菌やウイルスが体内に入り込むと、白血球が攻撃しますが、ビタミンCは白血球の働きを強化します。コラーゲンによって細胞が固められることで、病原菌やウイルスが体内に入り込みにくくなる点からも、ビタミンCは免疫力向上に効果的といえます。
リモネン【リラックス効果・ダイエット効果】
かぼすの皮に多く含まれている、香り成分であるリモネン。リモネンが体内に吸収されると、脳内ではリラックスしたときに現れるα波がでるといわれています。ホッと一息つきたいときに、紅茶やコーヒーにすだちを絞ってみると良いですね。
また、リモネンは交感神経を刺激して血行を良くする働きもあります。その結果、代謝が上がり、消化活動が活発になるため、ダイエットにもつながります。
カリウム【むくみ予防】
すだちにはカリウムも含まれていますが、カリウムは体の余分なナトリウムを体外に出す働きがあるため、高血圧予防・むくみ予防に効果的です。
すだちの酸味によって、調理の味付けを薄くすることができるため、塩分の使いすぎ防止にもなり、健康にも役立ちます。
むくみやすい人や、塩分のとりすぎが気になる人は、すだちを積極的に食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
すだちの皮の、美味しい利用法
捨てるのには勿体ないくらいの栄養素が含まれる、すだちの皮。料理のアクセントにもなるので、以下のような使い方で皮まで美味しくいただきましょう!
- ジャムにする
- すりおろしてドレッシングにする
- うどんやそば、味噌汁のトッピングに加える
- サラダのトッピングに加える
- じゃこや塩昆布、ごまとともに、ご飯に混ぜる・おにぎりにする
- パウンドケーキやカップケーキに混ぜ込む
すだちの皮をカットして冷凍保存しておくと、手軽に使えるのでおすすめですよ。
いかがでしたでしょうか?
料理に使う柑橘類といえば、ゆずやレモンのイメージがありますが、栄養満点なすだちもおすすめです。ぜひ、すだちの実だけでなく、皮まで利用して、健康や美容に役立ててくださいね。