「ポッコリお腹」を引き起こす主な原因
お腹がポコッと出た状態である「ポッコリお腹」を引き起こす主な原因として、「腹筋力の低下」「悪い姿勢」「皮下脂肪と内臓脂肪」の3つが挙げられます。
1:腹筋力の低下
腹筋力が低下すると、骨盤が開きっぱなしとなってしまいます。すると内臓が下垂し、ポッコリお腹をもたらすと言われています。
また、内臓が下垂すると内臓機能が低下してしまうので、「便秘」になりやすくなると考えられます。
2:悪い姿勢
ここで言う「悪い姿勢」とは「猫背の姿勢」のことを言います。
猫背の姿勢になると胸郭(心臓や肺を取り囲むカゴ状の組織)が下がるので、腹筋力の低下を招くと言われています。
3:皮下脂肪と内臓脂肪
そしてポッコリお腹の原因として考えられるのが「皮下脂肪と内臓脂肪」です。
皮下脂肪というのは皮下組織にみられる脂肪のことで、太ももやお尻以外にお腹につきやすいのが特徴です。お腹に皮下脂肪がついているかどうかは、お腹をつまんでみることで知ることができます。
内臓脂肪は、その名の通り内臓周りにみられる脂肪のことです。
皮下脂肪と内臓脂肪をまとめて「体脂肪」と呼ばれていますが、健康的とされる体脂肪率の目安は、女性で20~29%、男性で10~19%とされています。そのため、この数値を超えている場合、皮下脂肪と内臓脂肪が原因でポッコリお腹となっていることが推測されます。
「お腹痩せ」するためにエクササイズで心がけるべき3つのポイント
それではポッコリお腹を解消し、お腹痩せにつなげるために、エクササイズを行う際に心がけるべきポイントを3つお伝えしていきましょう。
ポイント1:「猫背の姿勢」を改善させること
「出っ張ったお腹を引き締めよう!」と腹筋エクササイズに取り組みたくなりますが、ちょっと待ってください!その前に行っておきたいことがあります。
それは「猫背の姿勢の改善」です。なぜなら猫背の姿勢が改善されないまま腹筋エクササイズを行っても、十分な効果が期待できないと言えるからです。
先程お伝えしましたが、猫背の姿勢になると胸郭が下がり腹筋が緩んだ状態となってしまいます。そのため、まず猫背の姿勢を改善させておく必要があります。
具体的には、「強く後弯した胸椎をニュートラルにするストレッチ」と「肩甲骨内転筋群を強化するエクササイズ」を行います。
強く後弯した胸椎をニュートラルにするストレッチ
- テニスボールを1つ用意し、左右の肩甲骨の間に合わせて仰向けになります。両膝は立てておきます。
- 両腕はカラダの横に構えて、手のひらは天井に向けます。息を大きく吸いながら、頭上に向かって両腕を開くように上げていき、息を大きく吐きながら、両腕を閉じるように下ろしていく動作を3回行うだけです!
【ポイント及び注意すべき点】
両腕をゆっくりと、できるだけ大きく動かすようにすることがストレッチ効果を高めるコツです。
肩甲骨内転筋群を強化するエクササイズ
- うつぶせの体勢になり、両腕は肩のライン上に広げます。親指側を天井に向けるようにします。
- 胸を床から離したまま、息を吸いながら、肩甲骨を内側に寄せることで両腕を上げていき、上げ切ったところで1~3秒間静止します(写真上)。
- 息を吐きながら、両腕を床に触れる手前まで下ろしていく(写真下)という動作を繰り返します。
15~20回を、1分程度の休憩を挟みながら2~3セット行います。
【ポイント及び注意すべき点】
肩甲骨を内側に寄せる動作で両腕を上げるようにすることで、肩甲骨内側にある肩甲骨内転筋群に効かせることができます。
上体を起こし過ぎないようにしましょう。上体を起こし過ぎてしまうと、肩甲骨内転筋群ではなく腰の筋肉に効いてしまうばかりか、腰への負担が大きくなってしまうからです。
ポイント2:「腹直筋下部」と「腹横筋」のエクササイズを行うこと
腹筋力が低下すると骨盤が開きっぱなしとなり、ポッコリお腹をもたらします。ここで言う腹筋というのは、具体的には「腹直筋下部」と「腹横筋」のことを言います。
腹直筋下部は骨盤下部にある「恥骨」に停止している筋肉なので、その筋力が低下してしまうと恥骨が外に開いた状態となってしまいます。
また、腹横筋はその名の通り、腹部を横断している筋肉で、ベルトのような役割をしている筋肉です。そのため腹横筋の筋力が低下してしまうと、ベルトが緩んだような状態となり、骨盤が開きやすくなると言えます。
このようなことから、腹筋エクササイズは腹直筋下部と腹横筋を強化するエクササイズを行っていきます。
腹直筋下部に効く「リバースクランチ」
- 仰向けの体勢から、膝と股関節を90度に曲げて膝と足を揃えます。両腕はカラダの横に「ハの字」に構え、手のひらを天井に向けます。
- 息を吐きながら下腹部を支点に「仙骨」というお尻の上の骨が床から離れるまで骨盤を起こし、息を吸いながら骨盤を下ろしていきます。
15~20回を、1分程度の休憩を挟みながら2~3セット行います。
【ポイント及び注意すべき点】
腹直筋下部に効かせるコツは、下腹部を支点に骨盤を起こすようにすることです。
骨盤を起こし過ぎないようにしましょう。骨盤を起こし過ぎてしまうと、腹直筋下部ではなく腹直筋中部に効いてしまうことになるからです。
また、膝と足を離さないようにしましょう。しっかり閉じるようにすることで腹直筋下部への刺激が大きくなり、エクササイズ効果を高めることができるからです。
腹横筋を強化しお腹痩せ効果をもたらす「スタンディング・ドローイン」
- 左右のかかとを合わせて、つま先はできるだけ大きく外側に開いて立ちます。内ももは閉じるようにします。
- 肩甲骨を内側に寄せて胸を張り、お腹を凹ませた状態を30秒間キープします。
【ポイント及び注意すべき点】
腹横筋に効かせてお腹痩せ効果につなげるには、おへそ辺りを凹ませるようにすることがポイントです。
お腹に力が入らない場合は、肩甲骨を内側にしっかり寄せるようにしてみましょう。そうするだけで、腹横筋に力が入りやすくなるからです。
エクササイズ中は呼吸が止まらないように注意しましょう。
ポイント3:全身の筋トレと有酸素運動を組み合わせて行うこと
皮下脂肪と内臓脂肪は腹筋エクササイズだけでは減らすことはできません。これらを減らすためには、全身の筋トレと有酸素運動を組み合わせて行う必要があります。
その際のポイントは、筋トレの後に有酸素運動を行うようにすることです。なぜなら筋トレ直後は、脂肪が分解され始めるタイミングだからです。
そのため筋トレの後に有酸素運動を行えば、分解された脂肪がすぐにエネルギーとして使われるようになるので、10分程度行うだけでも効率良く体脂肪を減らすことができるようになります。
また、有酸素運動で効果的に脂肪を燃焼させるには、「ちょっとキツイかな」と感じられるくらいの強度で行うようにします。
確実に「お腹痩せ」するには…
今回はお腹痩せするためにエクササイズを行う際に心がけるべき3つのポイントをお伝えしました。
確実にお腹痩せするには、更に食事の摂り方にも配慮する必要があります。お腹痩せするために「食事面で心がけるべきポイント」については近々お伝えしたいと思っていますので、楽しみにお待ちください!