下腹がポコッと出る3つの原因
なかなか凹まない下腹を引き締めるにあたり、なぜ下腹がポコッと出てしまうのか、その原因について触れておきましょう。
原因1:皮下脂肪・内臓脂肪
下腹がポコッと出てしまう背景としてまず考えられるのが、皮下脂肪や内臓脂肪によるものです。
お腹に皮下脂肪がついているかどうかは、お腹のお肉を指でつまんでみるとわかります。つまんでみるとかなり厚い脂肪である場合は、皮下脂肪によるものと考えられます。
皮下脂肪はそんなについていないことが確認できたとしても、体脂肪率が30%を超えてしまう場合は、内臓脂肪によるものと考えられます。
しかし、「体脂肪率は落ちてきているのに、なぜか下っ腹だけがなかなか凹まない」という場合は、以下の2つが原因として考えられます。
原因2:骨盤の開き
体脂肪以外に考えられる原因として「骨盤の開き」が挙げられます。
骨盤が開いた状態というのは、本来逆三角形のような形をした骨盤が、台形のような形になってしまった状態です。
骨盤は本来、閉じたり開いたりするものですが、悪い姿勢をとり続けていたり腹筋力が低下してしまったりすることで、開きっぱなしとなってしまいます。すると内臓が下垂してしまい、下腹部がポコッと出た状態になると言われています。
原因3:便秘
また、内臓が下垂すると腸は圧迫されてしまい、その機能が低下してしまいます。そのため「便秘」を起こしやすくなってしまいます。
便秘になると腸内にガスや水分が溜まってしまうため、下腹がなかなか凹まない状態になると考えられます。
なかなか凹まない下腹を引き締める2つの効果的な方法
それではなかなか凹まない下腹を引き締める効果的な方法をお伝えしていきましょう。
ポコッと出た下腹を引き締めるには、骨盤の開きを改善するエクササイズを行う方法と、腸内環境を整える方法の2つが有効と考えられます。
方法1:「開きっぱなしの骨盤」を改善するエクササイズ
1. リバースクランチ
- 仰向けの体勢から、膝と股関節を90度に曲げます。両腕はカラダの横に「ハの字」に構え、手のひらを天井に向けるようにします。そうすることで、手による反動が使いにくくなるからです。
- 両膝と両足をしっかり閉じたまま、息を吐きながら下腹部を支点に骨盤を起こしていき、息を吸いながら骨盤を下ろすという動作を繰り返します(写真参照)。
15~20回を、1分程度の休憩を入れながら2~3セット行います。
骨盤が開きっぱなしの状態は恥骨が外に開いた状態であるため、このエクササイズで腹直筋下部と股関節内転筋群を強化することで、開きっぱなしとなった骨盤の改善につなげることができます。
2. スタンディング・ドローイン
- 左右のかかとをつけて、つま先をできるだけ大きく外側に向けて立ちます(写真左)。
- 内ももをしっかり閉じて、肩甲骨を内側に寄せて胸を張り(写真参照)、お腹を最大限に凹ませた状態(写真参照)で30秒~1分間静止します。
1分程度の休憩を入れながら、2~3セット行いましょう。
おへそ辺りを凹ませるようにすることが、お腹痩せにつなげるポイントです。お腹周りを細く見せるイメージでお腹を凹ませてみましょう。この時、呼吸が止まらないように注意しましょう。
このエクササイズを行うことで、4つある腹筋群の中で深層部にある「腹横筋」を強化することができます。
腹横筋は文字通り、お腹を横断している筋肉で「ベルト」のような役割を果たしています。そのためこの筋肉を強化することで、緩んだベルトを締めることができ、下腹引き締め効果につなげることができます。
方法2:腸内環境を整える
下腹を凹ませるにはエクササイズと合わせて、腸内環境を整えるとより効果が期待できます!腸内環境を整えることで、下腹がポコッと出てしまう原因の一つである便秘の解消につなげることができるからです。
腸内環境を整えるには「善玉菌」を増やす必要があります。善玉菌を増やすには、善玉菌そのものとなる「発酵食品」や、そのエサとなる「食物繊維」を摂るようにします。
発酵食品
微生物の働きでできた食品のことで、キムチや納豆、チーズ、ヨーグルト、味噌、ぬか漬けなどが挙げられます。
但し、これらの食品には塩分が高いものが多いので、一度にまとめて摂るのではなく、毎日の食事の中で少しずつ摂るのが望ましいと言えます。
食物繊維
食物繊維は、水に溶けない「不溶性食物繊維」と、水に溶ける「水溶性食物繊維」の2つのタイプに分けられます。
1. 不溶性食物繊維
不溶性食物繊維は水分を吸収すると大きく膨らみ、腸を刺激して蠕動運動を活発にすることで便通を促す効果があります。
《不溶性食物繊維の種類と多く含む食品》
- セルロース:野菜類
- ヘミセルロース:穀類や大豆類
- リグニン:ココアや豆類
- キチン:甲殻類の殻やキノコ類
2. 水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は小腸での吸収速度が緩やかなので、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。そのため脂肪の合成を促進する「インスリン」の分泌を抑えることができます。
また、コレステロールを吸着し体外へ排出するので、血中コレステロール値の低下にもつなげることができます。
《水溶性食物繊維の種類と多く含む食品》
- ペクチン:野菜類や果物類
- アルギン酸:海藻類
- グルコマンナン:コンニャク類
食物繊維の一日の目標摂取量は、成人女性で18g以上、成人男性で20g以上と言われています。ちなみにキャベツひと玉(約1000g)に含まれている食物繊維の量は18gと言われています。
「2つの方法」を実践し続けてみましょう!
今回はどうしても下腹だけが凹まないとお悩みの方のために、下腹引き締めに有効な方法を2つお伝えしました。
下腹は引き締めにくい箇所と思われがちですが、お伝えした方法を実践し続けることで、次第に下腹引き締め効果が実感できるハズです!頑張って続けてみてください!