皆さんは、一日のスタートや仕事中、人と会う前、休憩時間、そして帰宅後…、日々どんな感情で過ごしているでしょうか。
ワクワクする楽しい日もあれば、緊張したり、ちょっと憂鬱だったり、不安だったり。私たちは、日々色々な思いを抱えながら一瞬一瞬を過ごしています。
そんな、少しマイナスに傾いた心を支えるためにも、香りは大きな力を貸してくれます。
今回は、一日のシチュエーションや時間帯に合わせたおすすめの香りをご紹介していきます。
香りを上手く取り入れよう
まずは、香りが心に作用する仕組みを簡単にご説明します。
鼻から嗅いだ匂い物質は、嗅細胞という細胞で匂いの情報を電気信号に変換します。そこから、“好き・嫌い”の感情を引き出す《偏桃体》や、自律神経やホルモンに作用する《視床下部》、記憶の情報を引き出す《海馬》に伝達されます。
こうしたそれぞれの情報が結びついて、匂いとして認識されます。個人の経験・思い出・好み、そして、嗅覚受容体遺伝子も人それぞれ差があるので、同じ匂いでも感じ方は様々です。
【朝】支度中や出勤前。“今日も頑張るぞ!”の香り
一日のモチベーションを左右する朝は、清々しく元気の出る香りを。
メイクや支度をしながらディフューザーで香らせたり、電車に乗る前にコットンに染み込ませた香りで深呼吸したり。
“さぁ、今日も頑張るぞ!”
グレープフルーツ
少し苦みを感じる爽やかな香り。気持ちを元気にしてくれたり、幸福感を与える作用を持ちます。グレープフルーツ精油の香りを吸入後、交感神経の活動が高まったという研究データも。
是非、1日のスタートに取り入れたい香りです。
サイプレス
森をイメージさせるウッディな香り。気持ちを引き締め、冷静にする作用も。シャキッと爽やかに過ごしたい朝や、仕事が始まる前にぴったりです。
【日中】会議や打ち合わせ前。“緊張を和らげたい!”
会議や打ち合わせ、プレゼンや人と会う前など、緊張やプレッシャーを感じる時は、ストレスを和らげる香りを。
ティッシュやコットンに精油を一滴。深呼吸して気持ちを落ち着かせましょう。
“よし!大丈夫!”
レモン
心の動揺や緊張・不安を軽減させ、冷静にしてくれる作用を持ちます。集中力や理解力も高めてくれるので、会議や打ち合わせ前にぴったり。
なじみのある香りなので、どこかホッとできるのも良いですね。
タイム
不安やストレスを和らげ、元気づける作用を持ちます。語源は、ギリシャ語の“勇気”。なんだかそれだけでも元気が出ますね。
ハーブの中にほんのりフローラルさを感じる香りです。
【日中】休憩時間。“さぁ、後半も頑張るぞ!”の香り
ホッと一息、束の間のリフレッシュタイムにも、香りを上手く取り入れてみましょう。
どっぷり心を穏やかにしてくれる香りや、気持ちを引き締めてくれる香り。一度リセットして、また生き生きとスタートを。
“さ、もうひと踏ん張り!”
ペパーミント
高ぶった感情を鎮めて、意識をスーッとクリアにしてくれる作用を持ちます。清涼感のある香りは、午後の眠気予防にも。
コットンやティッシュに垂らしてリフレッシュしたり、アロマストーンに垂らしてデスクに置いておくのもおすすめです。
ベルガモット
ストレスや緊張で高ぶった感情を鎮める作用を持ちます。明るく穏やかな気持ちにしてくれる香りは、午後も頑張るためのリラックスアイテムのような感覚。
芳香浴により、精神的疲労の軽減や活気の増加がみられたという研究データも。
【夜】帰宅後や就寝前に。“今日も頑張ったね”の香り
今日も一日頑張った自分を、香りでしっかり癒やしてあげましょう。
楽しかったこと、うまくいったこと、落ち込んだこと、反省しちゃうこと。一日を振り返ると色々な感情が湧き出てきますが、まずはそっと横に置いて。『今』を心地良く過ごしましょう。
“今日も頑張ったね!”
オレンジスイート
ほっこり温かみのある柑橘の香りは、一日張り詰めていた心を、ゆるっとほぐしてくれます。
就寝前の芳香浴により、眠る前のリラックス・起床時のすっきり感が得られるというデータも。これは毎晩使いたい香りですね!
ユズ
爽やかさの中に穏やかで温かみを感じる香り。柚子湯や料理など、昔から身の回りで感じていた香りということもあり、懐かしい・落ち着くという人も多いのでは。
気分を亢進させて、イライラやストレスを穏やかにする作用を持ちます。
どんな瞬間も、意識を向けると、そこには香りがあります。
その時なりたい感情で香りを選ぶ。無意識の香りから意識的な香りへ。
より心地良く過ごすためのツールとして、是非、日常の中で香りを味方につけて下さいね。