二の腕のたるみ解消には「上腕三頭筋エクササイズ」が有効な理由
半袖になると気になる「二の腕のたるみ」。その二の腕のたるみの原因として、上腕三頭筋の筋力低下が挙げられます。
「上腕三頭筋」とは上腕部の裏側にある筋肉で、肘を伸ばす際に機能する筋肉です。しかし、普段の生活では上腕三頭筋を使う機会がほとんどありません。そのため筋力が低下して筋肉が緩んだ状態となり、脂肪が付きやすくなってしまいます。
そこで二の腕のたるみを解消させるには、上腕三頭筋の筋力を高めるエクササイズを行う必要があるのです。
手軽にできてお勧め!「二の腕痩せ」に有効な2つのエクササイズ
上腕三頭筋は肘を伸ばす際に機能する筋肉なので、エクササイズは肘の曲げ伸ばし動作を繰り返すものとなります。
上腕三頭筋のエクササイズには色々な種類があるのですが、おうちでも手軽にできるものとして「手幅を狭くして行う腕立て伏せ」や「キックバック」などが挙げられます。
1. 手幅を狭くして行う腕立て伏せ
- 手を肩よりもやや低い位置に置き、手幅を肩幅程度に広げます。
- 膝を床に付いて、頭から大腿部を結ぶラインを一直線にしたまま、息を吸いながら上腕部が床と平行になるまで肘を曲げていき、息を吐きながら肘を伸ばしていきます。
肘の曲げ伸ばし動作を繰り返すことで上腕三頭筋に効かせることができ、二の腕痩せ効果が期待できます。
床に膝を付いても腕立て伏せを10回行うことが難しい場合は、上の写真のように壁を使って腕立て伏せを行ってみましょう。
床が壁に代わっただけで、やり方は同じです。足の位置を壁から遠ざけるほど強度がアップします。
「腕立て伏せ」でよくある間違い
「このエクササイズを行っても上腕三頭筋に効かない…」という場合、手の位置が不適切であることが考えられます。
手の幅が肩幅よりも広くなっていませんか?手幅を広げてしまうと、肩関節の動きで腕立て伏せを行うようになるので、ターゲットとなる筋肉が上腕三頭筋ではなく大胸筋と三角筋前部線維に変わってしまいます。
また、このエクササイズを行うと肘への負担を感じる場合、手の位置が高すぎることが考えられます。肘への負担を感じるままエクササイズを繰り返してしまうと、肘を痛めてしまう可能性があります。
今すぐ改善させておきましょう!
改善方法
このエクササイズは、手の位置を変えるだけで改善できると言えます。
手の置く位置を、肩の高さよりもやや下になるようにし、手幅は肩幅程度に広げるようにしましょう。その際、指が前方(壁で行う場合は上)を向くようにします。
また、横から見て上腕部のラインが床(壁)と平行になるまで肘を曲げて伸ばすようにします。そうすると上腕三頭筋に効かせることができ、二の腕痩せ効果につなげることができます!
2. “ひと捻り”を加えた「キックバック」
ここでは通常のキックバックに捻りを加えたエクササイズをご紹介します。
「キックバック」というエクササイズは、通常片手にダンベルや水を入れたペットボトルなどウエイトを持って、肘を伸ばす動作を繰り返していきますが、そこから更に手のひらを天井に向けるように内側に捻りを加えていきます。
そうすることで、上腕三頭筋内側に特化したエクササイズとなります。
- 脚を前後に大きく開いて前脚の膝上に片手を乗せて、もう一方のウエイトを持った手は、肘を曲げて前腕部が床と垂直になるようにします。
- 息を吐きながら、肘が動かないように固定したまま肘を伸ばしていき、そこから更に手のひらを天井に向けるように内側に捻りを加えていきます。息を吸いながら元の位置へ戻します。
「キックバック」でよくある間違い
このエクササイズを行っても上腕三頭筋に効かないという場合、肘が動いてしまっていることが考えられます。
腕をまっすぐに伸ばす際、肘も一緒に動いていませんか?そうすると腕の筋肉ではなく、肩の筋肉に効いてしまうことになってしまいます。
改善方法
上腕三頭筋に効かせて二の腕痩せ効果につなげるには、肘を動かさずに固定した上で腕を伸ばすようにします。
そこで、上腕部を体側部に付けて固定するようにします。そうすると肘が動きにくくなります。
肘を固定した上で息を吐きながら肘を伸ばし、そこから更に手のひらを天井に向けるように捻りを加えていき、息を吸いながら前腕部が床に対して垂直になるまで戻していくようにしてみましょう。
上腕部を体側部に付けて固定するだけで、エクササイズ効果を高めることができます!
「止まれ」のサインを無視してしまうと思わぬ“事故”を招いてしまうことに…
今回は「二の腕痩せエクササイズをしているけれど効果が感じられない…」という方のために、二の腕痩せエクササイズでよくある間違いと改善方法についてお伝えしました。
エクササイズを行っていてターゲットとなる筋肉に効かない場合、そのまま続けてしまいますと効果が期待できないばかりか、関節を痛めてしまう場合もあります。
自動車の運転でも、赤信号なのにそのまま突進すれば事故に直結してしまいますよね。それはトレーニングにも当てはまるのです。
「エクササイズを行っていて効果が感じられない…」というのは「止まれ」のサインです。必ず一度立ち止まって、エクササイズフォームをチェックするようにしましょう!