目の錯覚を利用して瞳をぱっちりに見せる!?
トリックアートなどに取り入れられることが多い“錯視”。いわゆる「目の錯覚」のことで、視覚を騙すことで実際とは違って見える効果を期待する表現方法のひとつです。
有名なところで言うと、何重にも重ねた円と単体のみの円だと前者の円の方が大きく見える「デルブーフ錯視」が挙げられます。これは、外側に重ねられた円に影響されて、内側の円も大きく見えてしまうという目の錯覚です。
実はこの錯視をアイメイクに取り入れることで、目もとをぱっちりと見せることができるのです。
メイクは基本的に、目の錯覚を利用して顔立ちを魅力的に見せるものです。ハイライトを使って肌を明るく見せたり、シェーディングで立体的な表情に見せたりといったテクニックは、目の錯覚を利用したものが多くなっています。
中でも、目の錯覚を利用しやすいのが、ラインを多用するアイメイク。アイラインや眉、涙袋など錯視に活用できる要素がたくさんあるのがアイメイクなのです。普段のアイメイクに少し手を加えるだけで、ぐっと印象が変わるのがアイメイク。そこに錯視を取り入れるだけで、ぱっちりした理想の瞳を手に入れることができるのです!
錯覚を利用したアイメイク3ステップ
錯覚アイメイク・眉編
錯覚アイメイクで最初に重要になるのは眉。眉の太さや長さはトレンドによって変わってくるものですが、目を印象付けるのに効果的な眉は実は太眉なんです。
たとえば細眉の場合、目を邪魔しない分、目と眉の間の距離が長くなってしまい、なんだかのっぺりとした印象になってしまいます。日本人は基本的にあっさり・のっぺりとした顔立ちをしているため、目もとのインパクトがいまいち足りず、目力が物足りない感じになってしまうのです。
一方、ナチュラルな太眉は目と眉の間の距離が狭く見え、パッと目を引く印象強い目もとを演出することができます。錯覚アイメイクは目もとのアイラインやアイシャドウにだけ力を入れれば良いわけではなく、眉やまつ毛まで総合的に見て全体のバランスを整えることが重要になるのです。
ここで気をつけたいのは、眉をあまりしっかり描きすぎないこと。「眉を太くすれば目もとにインパクトが出るんだ!」と思うと、眉山の高いしっかり眉を目指してしまいがちですが、そうなると全体的なアイメイクを濃いめにしないとバランスがとりにくくなってしまいます。
眉はあくまでも目もとを際立たせるための脇役ととらえ、ごくナチュラルな太眉を心がけましょう。
錯覚アイメイク・二重幅と涙袋編
眉を整えたら、いよいよ瞳を際立たせていきます。ここで重要になるのが、二重幅と涙袋、そしてまつ毛です。二重幅と涙袋をしっかり作っていくことで、「デルブーフ錯視」を利用したデカ目効果が期待できます。
目をより大きく見せるには、ダブルラインで二重幅を作るのがおすすめ。目をくりんと丸く見せることができるので、可愛らしい目もとを目指している方におすすめです。さらに、下まぶたに白いパール系のアイシャドウをライン状に入れることで、涙袋が際立ってよりぱっちりとした印象に!
切れ長の目もとを目指すなら、「ミュラーリヤー錯視」を利用した錯覚メイクがおすすめ。「ミュラーリヤー錯視」は、同じ長さの線でもその両端についている矢印の向きによって長さが変わって見えるという錯視です。
アイラインを目尻だけ長めに引くことで、このミュラーリヤー錯視を利用することができます。目の幅を長く見せることができるので、切れ長で印象的な大きな瞳を演出することができるのです。加えて、マスカラもボリュームタイプよりもロングラッシュタイプを選んで目尻側に多めに塗ることで、ミュラーリヤー錯視の効果をより高めることができます。
切れ長アイメイクに涙袋メイクも加えれば、ミュラーリヤー錯視×デルブーフ錯視の合わせ技で、よりインパクト大なぱっちりハンサムアイに!?
錯覚アイメイク・前髪を活用編
実はメイクとは一見関係がなさそうな前髪も、錯覚アイメイクに効果的なのです。髪は基本的に肌よりも色が濃いため、際立たせたい目もとにフレームを作って印象的に見せることができます。目立たせたい部分にフレームを作ることで印象的に見せることができるこの効果は、「額縁効果」と言います。
目もとを際立たせながら顔を小さく見せることができるのが、厚めのぱっつん前髪。目のすぐ上に前髪によるフレームを作ることで、目を大きく見せることができます。
また、片方の目だけがやや小さくアイメイクをしてもバランスが悪く見えてしまうという方の場合は、小さい方の目に向かって前髪を流してあげるようにすれば小さい方の目を大きく見せることができるので、左右の目のバランスを整える効果が期待できます。この方法は、ほかの錯覚アイメイクと組み合わせることでより高い効果を得ることができます。
いつものメイクに錯覚を取り入れてぱっちりアイに!?
毎日の生活の中ではあまり身近ではない「目の錯覚」。ですが、メイクに取り入れることで、より魅力的な表情を手に入れることができるのです。
いつものアイメイクに錯視を取り入れて、戦略的に理想の目もとを手に入れましょう!