ファスティングとデトックスの違いとは!?
ファスティング
一定の期間、食事を摂らないことで、消化器官を休め、腸内環境を整えることが目的です。食事を一時的にやめることで痩せる、ということが目的ではありません。
食事を摂り、消化・吸収・排泄までを消化器官が担っています。消化器官は毎日動いているので、疲れてしまいますよね。しばらく休めることで、本来のはたらきを取り戻すことが目的なのです。
「週末ファスティング」や「1週間ファスティング」など、短い期間でおこなう方法も流行していますよね。
ファスティングダイエットには以下のような順序があります。
- 準備期間(ファスティングを始める前日。ならすために消化の良いものを食べる)
- ファスティング期間(酵素ドリンク、水など、固形物以外を口にする)
- 回復食期間(ファスティング後は、味噌汁やおかゆなどから食事を開始する)
回復食期間で、暴飲暴食しないことが大切です。消化器官に負担をかけてしまい、逆効果になることも。
デトックス
体内や体外の毒素を分解して除去することが目的です。体の土台を整え、代謝をよくするためにおこないます。
例えば、大気汚染、喫煙、食品に使われている添加物、ストレスや活性酸素が毒素です。その他、体内で不要になったもの、有害なミネラルなどが体に蓄積されていきます。そうしたものを、便や尿、汗などで体外に排出すると体調が良くなる、というわけです。
ダイエットにもなりますが、「デトックス=ダイエット」というわけではないので要注意。
自分でできるデトックスは、
- 水を1日に1リットル以上飲む
- 体を動かす
- 毒素を体に入れない
- 毒素を体の外に出す食材を摂る
などの方法があります。
毒素を体に入れない、というのは、例えば無農薬野菜を選択するようにしたり、魚介類のはらわたは取る、などです。肉はアクをとって調理し、野菜も洗ったあとに浄水器の水をかけると良いといわれています。
毒素を外に出す食材とは、ねぎ、にんにく、しょうが、トマトなどです。食物繊維を豊富に含むごぼうやこんにゃくも、同様のはたらきがあるといわれています。
「断食」とはまた違う!?
ファスティングを日本語に訳すと、「断食」です。本来、断食というと、全く食事をとらないという意味です。
近年のファスティングは、消化器官を休めることを目的にしているため、従来の断食とは意味が異なってきています。完全に断食するわけではなく、固形物を口にしない、など本来の断食とは異なります。
ファスティングで気をつけること
まず、ファスティングは成長期の人・高齢者はおすすめできません。成長期には必要な栄養がとれず、高齢者で体力が衰えている場合、体に負担になるからです。その他、持病がある人や、妊娠中の人もおすすめできません。
気をつけることは、ファスティング中の体調変化には注意しておくことです。「好転反応」と呼ばれ、頭痛・吐き気・めまい・肌荒れなどの症状があらわれることがあります。
ファスティングダイエットにより、体内にたまった毒素が、一時的に血液中に流し出され、全身を巡ることで体調不良が起こるのです。
あまりに症状がひどい場合は、ファスティングを中止したほうが良いといわれています。ファスティング中は無理をせず、体調の変化には敏感に対応しましょう。
ファスティングやデトックスに根拠はある!?
デトックスが流行してから10年ほど経ちますが、最近になって根拠が明らかになってきています。
デトックスは食物繊維をよく摂って毒素を体外に出す、という方法があることを述べました。老廃物や、不要な重金属は腸から排出されるため、水溶性食物繊維を摂って腸内環境を整えることは全身の健康維持につながる、と明らかになってきました。
海外では、短期的なファスティングは体に良い影響を与えるという報告があるようです。しかし、長期的な効果については、報告がなく、まだまだ研究の余地があるとのこと。
ファスティングの目的は、腸内環境を整えることなので、デトックスと同じく腸に関しては根拠があるに等しいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。消化器官を休め、腸内環境を整えるためにおこなうファスティング。体内の毒素を排出して代謝を良くし、体調改善を目的とするデトックス。
近年、さまざまなダイエット法・ボディケア方法がありますが、無理なく自分に合った体調の整え方を見つけるのが一番ですね。