今、社会問題ともなっている食品ロス。日本の年間の食品ロスの約半分は、家庭から出る食品だということが明らかになっています。
その内訳は食べ残しのほか、賞味期限切れなどで捨てられている直接廃棄も大きな割合を占めているとのこと。
そんな中政府は食品ロスを減らすことを目標に、賞味期限の基準を緩和する方針を2023年度末に固め、2025年度にも実現される見通しだとか。
これには近年の食品の保存技術が格段に向上したことが大きな理由として挙げられています。
そこで具体的に食品の鮮度を保つ、さまざまな保存技術の数々をご紹介します。
”開封後”も油の鮮度が長持ちする「ウルトラ酸化バリア製法」
まずご紹介するのは、こちらの「日清ヘルシークリア」の技術。
一度開封すると「早く使い切らなきゃ!」というイメージをお持ちの方も多い「油」の鮮度保持技術です。
油は空気に触れたり熱や紫外線によって酸化が進むと、美味しさや健康に影響を及ぼします。
この酸化を極限まで防ぐべく開発されたのが、日清オイリオグループ独自の技術「ウルトラ酸化バリア製法」で、油と接触する酸素の量を極限まで減らす技術なのだそう。
製造後の酸化を抑える「Neoナチュメイド製法」や、開封前の酸化を抑える「酸化ブロック製法」、そして「日清ウルトラファインバブル製法」という超微細な窒素の泡を油に吹き込んで、油中の酸素を徹底的に追い出して減らす技術により、「開封後」の酸化も抑制できるそうです。
今回は実際に『日清ヘルシークリア』を使って、料理してみました!
まずは油をダイレクトに感じる、ドレッシングを作ってみました。
驚くのが油自体ににおいがほとんどないこと。レモン果汁を使用し、さっぱり系にしてみたのですが、レモンの酸味と風味をふんだんに感じることができて、野菜がさらに美味しく食べられました。
コレステロール0でヘルシーなのも嬉しい限り!
続いてかき揚げを作ってみました。天ぷらはシンプルな味付けなので、油の良し悪しがはっきりと味に出る料理です。
お味はさらっとした油で、揚げ物をした後のイヤな油のにおいがほとんどありません。揚げ物が苦手でもサクサクと食べられました。
また開封した後、しばらく日数が経ってから油のにおいを嗅いでみたのですが、開封直後と同様にほぼ無臭。
これなら美味しい状態のまま、最後まで使い切ることができそうです。
常温で長期の保存ができる!備蓄にも向いている「ロングライフ紙パック」
油以外にも、食品ロスを防ぐさまざまな保存技術が登場しています。
こちらは、常温で長期保存が可能な「ロングライフ紙パック」。
中身も容器も滅菌し、無菌状態を保って製造しているので、保存料は使わずとも常温で長期の保存が可能に。
多層構造になっている紙パックにはアルミ箔を用いているため、中身の食品を劣化させる酸素の透過を防ぐとともに、光を遮断して食品の品質を長期間保つことができます。
開封前の要冷蔵のチルド牛乳は、10°C以下の環境で保管が必要であるのに対し、ロングライフ紙パックの牛乳は、未開封時は常温でも約2〜3か月も保存が可能!
保存料は使われていないので、栄養価は変わらず、おいしく、安全なところも魅力です。
また、災害時の備蓄用としてもおすすめ。
普段食べている食品をロングライフ紙パック製品の中から選び、少し多めに買い置きして、食べたらその分を買い足す「ローリングストック 」にすれば、食品ロスも無くせて一石二鳥です!
肉や魚など生鮮食品の鮮度を維持する「真空スキンパック」
出典:プレスリリース
お肉や魚などを特殊なフィルムで真空状態にしたパッケージも、スーパーなどでよく見かけるようになりました。
食材を真空状態にすることで空気に触れることを防ぎ、保存期間を長く保てます。お肉はドリップも閉じ込めてくれるところが嬉しいですよね。
一般的な食品トレイ+ラップ形式の商品と比べて、ゴミの量を減らすことができるのも◎。
日持ちしにくいカット野菜や果物の鮮度と美味しさを保つ「鮮度維持フィルム」
出典:プレスリリース
「鮮度保持フィルム」「鮮度維持パッケージ」など、食品の鮮度保持に最適な条件に調整する機能をもった包装も登場しています。
スーパーやコンビニで売られているカット野菜のパッケージによく使われていますが、パンやクッキーの専用品質保持袋なども。
湿気を吸収したり、カビが生えにくくなったり、香りがとぶのを防いだりと、さまざまな機能性で美味しさを保持してくれます。
食品に関わる保存技術は年々進化し続けていて、食品ロスを削減するだけでなく、ムダな包装を減らすエコな利点もあります。
地球の環境にも優しい最新技術の数々に、今後も要注目です。
出典/参考:報道用資料