カメラアプリ「Snapchat」の開発元であるSnapは、同社開発のARグラス「Spectacles」のオンライン販売を始めた。
同社が昨年10月に同グラスを発表したときは、販売はアメリカ・ロサンゼルスをはじめとした各所で専用の自動販売機による販売という奇抜なマーケティングを展開したが、ついにオンライン販売が始まった。
同グラスは、メガネの右側にカメラが実装されており、撮影ボタンをタップすると画像か10秒の動画が撮影できる。動画撮影中は、カメラ左側にあるライトが点灯する。
撮影した画像または動画は、Snapchatと連動しており、同アプリを使って加工・シェアできる。
同グラスを購入すると、グラスケースと充電ケーブルが付属し、充電はグラスケース収納時に行われる。グラスケースの色は同社を象徴する黄色のみだが、グラスの色は赤、黒、青から選ぶことができる。
以上のような「Spectacles」は$129.99(約¥15,000)で購入することができるのだが、現時点ではアメリカ限定となっている。
ARグラス開発の歴史を振り返ると、ARテクノロジーの評判をさげてしまったGoogle Glassを思い出さずにはいられない。Google Glass開発版がテストユーザーに配布されていたのは2013年なのだが、その当時と現在を比べた場合、画像共有の文化的成熟度に大きな違いがある。当時は現在ほど「画像で日常を共有する」という意識に乏しかった。
また、Google Glassが失敗した大きな要因としてカメラの無断撮影によるプライバシー侵害の問題があったのだが、Spectalcesは撮影中にライトが点灯する仕様になっているので、過去と同じ轍を踏むことはないだろう。
まとめると、SpectaclesはGoogle Glassの失敗を乗り越えて一般市場に定着するはじめてのAR専用デバイスとなる可能性は、低くない。
残る問題は、「いつ日本でも販売されるか」であるが、このことについては続報を待とう。
ARグラス「Spectacles」公式販売サイト
https://www.spectacles.com/
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