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権利問題は大企業の宿命か。OculusがZenimaxの訴えに抗戦


Oculus Rift


UploadVRが、1月9日に伝えたZenimaxとOculusの権利問題について10日に続報を掲載した。


革新的な製品を開発する大企業にとって、知的財産権の問題は避けて通れない。トラブルの原因は単なる偶然の一致かもしれないし、本当にアイデアの盗用や技術の模倣があったのかもしれない。


今回はZenimaxがOculusを訴えている。その内容は、Zenimax社員の技術を利用してRiftが作られたというものだ。


Zenimaxとは


Oculusは言わずと知れたRiftの生みの親である。一方で、Zenimaxについては名前を知らない読者も少なくないかもしれない。


Zenimax(Zenimax Media Inc.)は、ゲームの開発と販売を行う米国企業だ。設立したのはベセスダ・ソフトワークスの創立者である。ベセスダの方が馴染みがある読者が多いだろうか。


Zenimaxが権利を持つタイトルは、The Elder Scrolls、Fallout、Doomといったそうそうたる顔ぶれである。企業そのものは聞いたことがなくとも、これらのタイトルであれば多くのゲーマーがプレイ済みか、少なくとも知っているだろう。


様々なコンテンツを持つZenimaxだが、実は以前にも訴訟を起こしている。そのときに訴えたのはMinecraftで有名なMojangである。同社のゲームがElder Scrollsに酷似しているとの訴えだったが、最終的にMojang側がライセンス料を支払う形で合意に至っている。


Zenimaxの主張


Zenimaxの訴えによれば、OculusのRiftはジョン・カーマックのようなZenimaxの従業員が持つ技術を利用して作られたもので、その技術がなければ実用的なRiftは完成しなかったという。同社を退職する前、まだZenimax社員であった頃に技術を提供していたと考えているようだ。


2014年に起こされたこの裁判では、20億ドル(約2,322億円)程度の賠償金が争われる見込みだ。この金額は、FacebookがOculusを買収した金額に近い。


Oculusの主張


OculusはZenimaxの訴えを法廷で解決するとしている。1月10日に公開した公式声明で

OculusはVR開発に資金と時間を投じて技術・製品を開発している。技術をものにするだけのビジョン、専門知識、そして忍耐力がない企業がその権利を主張していることは残念だ」

と強い言葉でコメントした。


VR関連企業はOculusに限らず、新しい業界を開拓するために決して小さくはないコストを費やしている。訴えられた側からしてみれば、言いがかりのように感じるのも無理はない。


 


裁判の開始がこの時期になったために「成功した企業に言いがかりをつけた」ように見えるが、この訴訟が2014年に起こされていることを忘れてはいけない。Zenimaxは早い段階でRiftに自社の技術が使われている可能性について主張していたのである。今回の争点はあくまでも「企業間で技術の盗用があったのか否か」になるだろう。


判決によっては、VR関連技術の権利を巡る訴訟が激しくなることもあるかもしれない。


 


参照元サイト名:UploadVR

URL:http://uploadvr.com/oculus-statement-zenimax-lawsuit/

URL:http://uploadvr.com/zenimax-oculus-trial-begins/


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