CES 2017でLumusのARディスプレイが二種類展示されている。それぞれに特徴の異なるディスプレイは、Maximus/Sleekと呼ばれている。
Lumusの開発者キット
Lumusは、「着用しやすいディスプレイ」の開発を目指して2000年に設立されたテック企業だ。より違和感の少ないARグラスを追求し、製品の改良を続けている。開発者向けキットを見れば、そのゴールが見えてくるだろう。
Dev-Kit 50
Lumusによる”highest quality”なAR開発キット。40度の視野角と720pの解像度を持つ二つのディスプレイを搭載している。16GBの内蔵ストレージも用意され、豊富な有線・無線規格による外部接続が可能だ。
OSにはAndroid KitKat 4.4.2を採用している。マグネシウム合金の軽量フレームとされているが、パンフレットに重量の記載がない。少々重いのかもしれない。
Dev-Kit 40
ARディスプレイとカメラを右側のみにしたことで、よりコンパクトになった開発キット。OSがAndroid JellyBean 4.1.2、解像度がVGA、プロセッサがOMAP 4(Dev-Kit 50はSnapdragon 800)など、少し性能で劣る。パフォーマンスよりも小型化・軽量化を目指して設計されたモデルだ。
フレームにはアルミとプラスチックが採用されている。光学ユニットが15g、全体でも93gの重量を実現した。
Sleek
Lumusの開発キットの中で最小、最薄、最軽量になるという。試作段階のため、注文は受け付けていない。
まだ詳細なパンフレットが存在しないが、紹介ページの仕様で確認できる範囲ではほぼDev-Kit 40と変わらないスペックのようだ。方針としては、Dev-Kit 40と同等の性能を保ちながら軽量化を施したとみられる。Lumusの目指す「着用しやすいディスプレイ」に一歩近づいた形だ。
Maximus
公式ホームページには開発者キットの画像やスペックといった情報がない。同社のニュースページで紹介されている内容から、Dev-Kit 40よりもむしろDev-Kit 50の進化系ではないかと思われる。
55度とLumusのディスプレイの中でも最大の視野を誇り、視力を矯正する一般的な眼鏡の上から装用できる形状となっているという。ゲーマーやAR好きに最適と紹介されているので、デザインよりも性能を追求しているのだろう。
今後の見通し
LumusのCEO、ベン・ワインベルグは
「AR市場はこれまでの予想よりも急速に発展している。今年中にもコンシューマ向けの試作品を提供する顧客が出てくるかもしれない」
としている。
VRヘッドセットが続々と登場した2016年に続き、2017年はARグラスの年となるかもしれない。
参照元サイト名:Lumus
URL:http://lumusvision.com/news/lumus-expands-enable-consumer-ar-solutions/
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